“八村塁の反乱”に渡邊雄太が言及も…“逃げ対応”のバスケ協会にちらつく「ウハウハの代理店」の正体
週刊女性PRIME / 2024年11月29日 16時30分
「悪者は1人もいない」
11月28日に報道陣の取材に応じた、バスケットボールの元NBA選手で、現在はBリーグ『千葉ジェッツ』でプレーする渡邊雄太選手(30)。NBA『ロサンゼルス・レイカーズ』所属の八村塁選手(26)による“反乱騒動”について私見を述べた。
発端は13日のレイカーズ試合後に行われた会見で、日本代表チームのヘッドコーチにトム・ホーバス氏(57)の続投が決まったことを受けて、
「アスリートとしてプロとしてやっていた、プロとしてもコーチをやったことのある、そういう人がコーチになってほしかった」
現役バリバリのNBAプレーヤーだからこその発言か、NBAでのプロ経験が少ない、またヘッドコーチ経験がないホーバス監督は“代表コーチとして相応しくない”とダメ出ししたことに始まる。加えて冒頭の渡邊によると、
「八村選手とホーバス監督の関係があまり良くなかった。それは事実としてある」
2023年のワールドカップ不出場だった八村に対し、「代表に参加したいなら自分から連絡してきてほしい」とのホーバス監督の談話が湾曲して伝わり、これに不信感を覚えたことで関係が悪化したという。
今回、八村に直接意思確認をした上で取材に応じ、ホーバス監督にも「日本代表のヘッドコーチとして誰よりもふさわしいと思っている」と明言した渡邊。さまざまな憶測が飛び交う中で、関係が拗れることを危惧したのだろう。イチ選手であるにもかかわらず、自身が“矢面”に立つようにして事実を明かしたのだった。
片や、渡邊が参加するプロリーグ『Bリーグ』や、日本代表チームを統括する日本バスケットボール協会(JBA)。渡辺信治事務総長は11月20日に「(八村の)発言は重く受け止めている」として、八村の代理人事務所「ワッサーマン」ともコミュニケーションをとったことを報告。
代理店とテレビ局だけでウハウハやっている
その中で、「八村選手を商業目的のために引っ張った意図はなかった」とかけられていた“疑惑”も否定。これは八村が自身のSNSで繰り返した、一般ユーザーによる“協会批判”投稿をリポストへの対応と見られている。彼がリポストした中には、
《男子バスケ界隈の拝金主義も完全に八村の言う通りだ。日本国内の一過的なバスケブームは代理店とテレビ局が強引に作ったものだ。そのアコギなやり方に嫌気が差してエースが代表に寄り付かなくなるのはまさに本末転倒である。八村そっちのけで国内の代理店とテレビ局だけでウハウハやっている構図》
近年の日本代表チームの目覚ましい躍進は、選手やチームのレベルアップ、指導するホーバス監督の手腕によるところが大きいのだが、それをテレビ局、広告代理店が“金儲け”に利用している。との推測に、八村が“同意”したということかーー。
9月12日、Bリーグは大手広告代理店「電通」とグロースパートナー契約を締結したことを発表。『バスケで日本を元気に!』をスローガンに、社会貢献やスポーツ文化の発展に取り組むとしている。
2021年10月には『FRIDAYデジタル』が、【電通が「男女バスケへの先行投資を本格化」その驚きの背景】との記事を配信。これまでサッカー日本代表に注力してきた電通が、今度は男女バスケットボールへの「先行投資」を始めたとする内容。
その戦略として「民放各局に放映権の売り込み」があったといい、たしかに以降は日本テレビを中心にバスケットボールの試合を地上波で目にする機会が増えたように思える。バスケブームに一役も二役も買ったのは間違いなところだろう。
2023年7月にも『朝日新聞デジタル』にて、【「バスケは電通でしょ」 元次長、「マージン中抜き」懸念の中で調整】との東京五輪・パラリンピックの裏で起きていたとする、電通が絡んだスポーツビジネス拡大の背景を報じている。
八村は“客寄せパンダ”を嫌ったか
さるスポーツジャーナリストは「一般論ですが」と前置きしつつ、
「スポーツの発展において、特にマイナーとされてきた競技の場合、新規ファンの獲得にはテレビ局と広告代理店の協力は不可欠とも言えます。地上波でのテレビ放送、現在はネット配信の手段もありますが、まずは1人でも多くの人に試合を見てもらうことには何も始まりません」
情報番組やワイドショーでバスケ特集が幾度となく組まれ、さらに必要とされるのが象徴となる、野球でいう大谷翔平投手(30)のような絶対的スター選手。
「その役割を八村選手に期待したわけですが、日々が真剣勝負のNBAでプレーする彼にしてみれば、日本代表では一転して“客寄せパンダ”のように扱われていると感じ取ったのかもしれません。
それにバスケ協会にしても、競技の発展を思えば代理店のやり方に“NO”と言えるはずもなく、渡邊選手もそれに理解を示しているのでしょう。“悪者は1人もいない”と強調して見せたのも頷けますよ」(同・ジャーナリスト)
11月26日、日本オリンピック委員会の理事会に会長代行として出席した際にコメントを求められるも、職員スタッフから制止されて“逃げ”の対応を余儀なくされたJBAトップ・三屋裕子会長。
選手よりも先にまず、JBAが速やかに間を取り持って収束するべき問題なのは間違いない。
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