【新連載】マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界 名店再現系の「元祖3品」、お店と比較してみた

Jタウンネット / 2019年3月31日 11時0分

左から「一風堂」「すみれ」「山頭火」のカップ麺

<新連載>マニアと味わう「ご当地カップ麺」の世界「すみれ」「一風堂」「山頭火」 文・写真:オサーン

はじめまして!毎週のように新商品が発売されるカップ麺を食べ続け、「カップ麺をひたすら食いまくるブログ」で10年以上レビューをしているオサーンと申します。今回、「ご当地ラーメン」のカップ麺をテーマに、連載を始めることになりました。カップ麺が好きな方もそうでもない方も、これからどうぞよろしくお願いいたします。

栄えある第一回は、セブンイレブンやイトーヨーカドーなどで手に入るカップ麺、セブンプレミアムゴールドの「すみれ」、「一風堂」、「山頭火」を食べて、実際のお店の味と比較していきます。

いずれの商品も、セブン-イレブン・ジャパンと日清食品の共同開発商品です。

愛され続ける理由はどこに?

コンビニやスーパーのカップ麺売り場に行くと、ご当地ラーメンを再現したカップ麺を見かけることが多いかと思います。それらご当地ラーメンのカップ麺の元祖と言われているのが、今回ご紹介する3つのカップ麺です。

2000年4月に「すみれ」と「一風堂」が、2001年5月に「山頭火」が、ご当地ラーメンの先駆けとして登場。その後、多くの商品が発売されては消えていく中で、数々の改良を繰り返しながら、かれこれ20年近くに渡って店頭に並び続けています。

この3つの商品はかなり有名な商品なので、今さらこの場で紹介する必要はないのかもしれません。しかし、ご当地ラーメンのカップ麺の連載を始めるのにあたって、この3商品だけは避けて通れません。

三国志を語るにあたって桃園の誓いを避けて通れないようなものです。

「すみれ」...ラードと野菜を炒めた風味が特徴の重厚な一杯

まずは「すみれ」のカップ麺から。「すみれ」は、札幌市にある札幌ラーメンの名店です。札幌のラーメン店で最も有名だと言っても過言ではないでしょう。新横浜のラーメン博物館にも長きに渡って出店していたため、札幌以外でも知名度が高いお店です。

お店の看板メニューは「味噌ラーメン」で、スープの表面をラードの油膜が覆い、湯気が出ないのにラードの下はアツアツ。重厚な豚骨ベースの味噌味と野菜を炒めた風味が感じられる濃厚な味噌ラーメンです。濃厚な味噌味に山椒や生姜でアクセントがつけられています。

「すみれ」のカップ麺 「すみれ」のカップ麺

カップ麺でもその重厚なスープの雰囲気をしっかりと再現できています。お店ほどラードの油膜は厚くないものの、大量の油脂がスープに浮き、炒めたもやしや玉ねぎの風味が漂います。

お店のラーメンに比べて野菜を炒めた風味が強く、味噌味にクセはありますが、重厚なスープの雰囲気をうまく捉えています。山椒の香りがアクセントとして効いているのもお店をよく再現できていました。

「すみれ」は名店と名高いお店ですが、カップ麺も名作と謳われており、その実力はカップ麺の中でも最上位と言って良いでしょう。セブンでカップ麺買うのに迷ったら、これを買っておけば間違いない、そんな商品です。

「一風堂」...なめらか豚骨スープに辛味噌と黒マー油のアクセント

「一風堂」は、福岡市に本店のある、博多ラーメンの名店です。すみれと同じくラーメン博物館に長く出店し、今や全国、世界各地に展開する、博多ラーメンの枠を超えたお店となっています。

お店のラーメンは、創業から味を引き継ぐ正統派とんこつラーメンの「白丸元味」と、「白丸」をベースに辛味噌や黒マー油を加えた「赤丸新味」の2枚看板で、カップ麺では「赤丸新味」を再現しています。

「一風堂」のカップ麺 「一風堂」のカップ麺

臭みのない豚骨スープで、キメの細かいなめらかさはお店をよく再現しています。まろやかなスープに辛味噌と黒マー油がアクセントとなって、スープの味が変化するのを楽しむことができます。また、お店の「赤丸」を再現した角麺が用いられており、麺に力強さがあるのも大きな特徴と言えるでしょう。

一方で、お店の「赤丸」には結構たくさんの粒状の背脂が浮いているのに対し、カップ麺では目に見える背脂は浮いておらず、スープのこってり感ではやや劣り、お店の一杯に比べて、なめらかな豚骨スープがより強調されているように感じました。

「すみれ」がガッツリ系の力強い味に重点が置かれているのに対し、「一風堂」は広い購買層に訴えかける飽きない味を目指しているような印象で、同じシリーズの商品ながら方向性がまったく違うところがカップ麺として長く続いている要因のひとつなのかなと思います。

「山頭火」...甘みのある豚骨スープを忠実に再現

「らーめん山頭火」は、北海道旭川市に本店のある旭川ラーメンの名店です。旭川ラーメンといえば、魚介の効いた醤油味のスープに低加水麺を合わせたラーメンというイメージがありますが、「山頭火」のラーメンは豚骨ベースの「しおらーめん」が主力。カップ麺でも「しおらーめん」が再現されています。

北海道と関東を中心に国内にお店を構える一方で、海外にも多く店舗を展開しているのが大きな特徴で、特にアメリカとカナダを合わせて20ものお店があります。

「山頭火」のカップ麺 「山頭火」のカップ麺

「山頭火」の「しおらーめん」は、豚骨スープに練りごまの自然な甘みを感じるのが特徴です。スープ表面にたくさんの油脂が浮き、決してあっさりではないのですが、とにかくやさしい味です。カップ麺でもそのやさしさが忠実に再現されており、スープ再現性では今回の3品でいちばんなのではないかと思います。お店のラーメンでも使われている小梅がのり、見た目にもやさしい一杯です。

お店では、とろ肉と呼ばれるやわらかいチャーシューが使われていて、これがやさしくて甘いスープと好相性なのですが、さすがにとろ肉の再現は難しいようで、やさしいスープととろ肉のマッチングは楽しめません。ただ、使われている大判の乾燥チャーシューは肉感たっぷりで、カップ麺としてはとても良くできています。

これからも長く続いて欲しい3商品

先日、「スーパーカップ大盛りいか焼そば」の販売終了がアナウンスされました。材料であるイカの不漁によって価格高騰が続いていることが大きな理由かと思われます。1988年から続いている大定番商品ですらこうして終了してしまうことに大きなショックを受けました。

2000年から続く今回の3商品には、今後もご当地ラーメンカップ麺の旗手として長く売れ続けてくれることを願ってやみません。

筆者:オサーンカップ麺ブロガー。十数年前に出会った「日清麺職人」のおいしさに感激したことがきっかけでブログを開設。「カップ麺をひたすら食いまくるブログ」で毎週発売される新商品を食べて毎日レビューしています。豚骨スープとノンフライ麺の組み合わせがお気に入りですが、実はスープにごはんを入れて食べるのが最も至福の時です。Twitter(@ossern)

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