蘭だけを扱う蘭専門店店長 「簡単に育てられる蘭?そんな蘭はない」

太田出版ケトルニュース / 2013年8月28日 10時59分

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8月13日発売の雑誌『ケトル』は、特集のテーマとして“小さなお店”をピックアップ。「小さいけれどスゴい店が大好き!」と題し、「野菜嫌いも克服させる八百屋」や「メニューが多すぎて全部覚えられないお弁当屋」など、全国各地の名店を紹介している。今回取り上げるのは、「見たことのない蘭に絶対出会える」という花屋さん。福岡県にある『プラセール ワークショップ』は、扱う商品が蘭オンリーという、日本でも珍しい専門店です。

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「蘭といえば、きらびやか。高い。開店祝いや引っ越し祝いなどに購入される、贈り物用の花っていうイメージがありますよね? でも本当は、蘭は原種だけでも2万6000~2万8000種もあって、人口交配種を合わせると10万種類以上あるんです」

そう語るのは、店長の内田洋一朗さん。日頃、私たちがよく目にする胡蝶蘭などは、南米や東南アジアに生息する野生の蘭の掛け合わせ、園芸用に品種改良したもの。それ以外の蘭の姿形は実に多様で、一般的な蘭のイメージとは全く異なる、神秘的なものばかりなのです。

もともと、プラセールは内田さんのお父さんの代から続く蘭専門店。開店当初は、胡蝶蘭などの華やかなお祝い用の蘭を扱うお店でしたが、内田さんが“パフィオペディウム属コロパキンギイ”という種の蘭に出会って衝撃を受け、次第に珍しい蘭ばかりが並ぶ店に変化しました。

「10万種以上ある蘭を、できる限り自分で見てみたいし、蘭の魅力をもっと多くの人に知ってもらいたい」と語る内田さん。プラセールでは、およそ100種類の鉢植えを扱っており、小ぶりなものから大きなものまで、思わずどれか一鉢買っていきたくなるのですが、内田さんいわく

「こんなこと言うと偉そうに聞こえるかもしれませんけど、責任を持って育てられる人にしか蘭は売りたくないんです。よくお客さんに『簡単に育てられる蘭はありますか?』と聞かれるんですけど、そんな蘭はひとつもない。僕自身、いまだに蘭を枯らしてしまうこともあるから、蘭を育てるのは大変だということはよくわかっているんです」

とのこと。そのため、お客さんから「育て方がわからない」「蘭の調子が悪い」といった問い合わせがあれば、いつでも対応し、時には、一度お店で引き取って、回復するまで様子を見るなど、アフターサービスもバッチリ行っているそうです。

・プラセール ワークショップ 福岡県福岡市南区玉川町18-8-1F 営業時間 月曜~土曜10:00~19:00  日曜13:00~18:00 祝日休

◆ケトル VOL.14(2013年8月13日発売)

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