タモリ、ホリエモン、妖怪ウォッチ…福岡がクリエイティブな街である理由

太田出版ケトルニュース / 2014年10月23日 9時54分

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 芸能界に存在する「福岡会」なるグループをご存知だろうか? 今年2月、お笑いコンビ「パンクブーブー」の黒瀬純がツイッターで「福岡会楽し!!」とのコメントとともに、タモリさんを囲む著名芸能人を写した画像を公開。同会には、陣内孝則、井上陽水、藤井フミヤら、ジャンルの垣根を越えて、多くの福岡出身の芸能人が参加しているという。

 一方で、ホリエモンこと堀江貴文、前回の都知事選に出馬した起業家の家入一真も福岡出身で、孫正義が創業したソフトバンクグループは福岡市が創業の地。さらに、今話題の『妖怪ウォッチ』も、レベルファイブという福岡のコンテンツ企業が中心となって制作されており、同社社長の日野晃博、キャラクターデザインを手がけた長野拓造も福岡出身の人物である。

 芸能人、起業家、クリエイター。共通するのはいずれも「ゼロからものを生み出す」人種だということ。なぜ、福岡はそういった“変わった人物”を多く輩出するのだろうか。環境、地理、県民気質の3つの視点から考察した。

【環境編】

 福岡人のクリエイティブ気質を育てる一因として挙げられるのが映画館の多さだ。2011年調査の「社会生活統計指標」によると、映画館が最も多い都道府県は東京(304館)だが、「人口100万人あたりの映画館数」のトップは福岡で、100万人あたり35.8館(東京は23.0館で全国4位)。福岡全体の映画館数も182館と多いが、100館以上が存在する都道府県は福岡と東京のみ。福岡人のクリエイティブの源泉に成り得る1つのファクトとして、見落とせないデータではないだろうか。

 一方、タモリが芸能界に足を踏み入れたきっかけは、ジャズピアニスト山下洋輔の前で秀逸な宴会芸を披露し、気に入られたからというのは有名な話。たった一回の酒の席での“立ち振る舞い”が森田一義青年の人生を大きく変えたわけだが、そんな酒の席が多いのも福岡の特徴だ。

 大都市の中で深夜営業を行う「主として酒を提供する飲食店」、すなわち飲み屋の10万人当たりの数はトップが北九州市、2位は福岡市(2004年「大都市比較統計年表」による)。また、「このご時勢でも、福岡の人だけは人のつながりもお酒の席で深くなる」と、福岡市のあるコンテンツ企業に勤める男性は話す。

「福岡の中心地の1つ、天神で飲んでると、同じ業界の人が隣にいたなんてことも。それで仕事を回したりとか、『デザインやって』ってお願いしたりとか、そんなことがあります」

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