大阪出直し市長選、西成住民の嘆き「橋下はワシらと握手しない」

東京ブレイキングニュース / 2014年3月4日 11時0分

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 大阪市の橋下市長が辞任を表明し、3月に市長選挙が行われる事が確実視されている。今回の大阪市の選挙の争点は大阪都構想だ。大阪市の中心は梅田などのキタ、なんばなどのミナミ、それに「あべのハルカス」の開業によるあべの地区など、巨額の金が動く地域が複数に増えている。

 そのあべの、つまり天王寺から徒歩10分以内に西成のあいりん地区が存在している。まるで周囲の再開発から取り残されたような地域だ。この狭い一角には2万人から3万人とも言われる人口の統計も発表されている。ある意味、大票田でもある。

 大阪市政に対して、この地域の住民は何を期待しているのか? 何を求めているのか? 昼間からギャンブルしている人間、路上で酒を飲んで意味不明の議論をしている人間、世間に興味がないのかただ座り込んで宙を眺めている人間、泥酔して路上で寝ている人間にあえて取材試みた。

「橋下市長になって、わしらに対する世間の目が冷たくなったな。自転車で空き缶集めに行っとるけどな、中学生とか高校生はモノ投げよるし、ほんまにひどい世の中になった」

「何が特区構想や、西成をどこに押し付けるかで揉めてるんやろ? わしらはわしらのルールでやっとるんや。今までほっといたくせに」

「あいつ(橋下徹氏)はわしらの事なんか何も考えて無いやろ、視察とか言うて西成に来たけど車も降りんかったしな。握手を求めても手を振って終わりや、わしらとは汚くて握手もせいへん」

「毎月な、月初めに役所に生活保護手当て貰いに行くんやけど、いつもテレビカメラがあるんや、橋下になってから大阪が注目されとるせいか、特に多いんや。あれを規制してもらへんかな。人権も何もあらへんで」

「西成がほんまにつまらん地域になった。わしは九州から出てきて20年目やけどな。来た頃はほんまに活気があった。今は見ての通り年寄りと犬ばっかや。ここに看板があるやろ、差別はやめようって。だけどあいつが西成を差別しとるんや。それがわからんかな」

 橋下市政に対して、不満たらたらの彼らである。それでは、今後、大阪市政に何を期待するのであろうか。

「仕事の安定やな。わしらは月の半分働いて半分の金で生活しとる。人様が想像出来ない様な寝床でな。仕事が途切れなければもっといい生活出来るんや。今は仕事選べへんやろ。どんなきつい仕事でもやるしかないんや」

「手配師をもっと取り締まってくれへんかな。嘘ばっかつく手配師にはもうたまらん。その飯場を逃げても見つかって金取られたり、痛めつけられるんや。西成警察にもっと取り締まる様に言ってほしい」

 と、思えば、こんな意見もあった。

「もうこの地区はほっといてほしい」

「期待する事なんか無い。わしらは世間に忘れられた人間でええんや。ここにいる人間みんなそうと違うか」

 ただ、やはり雇用面では深刻なようだ。

「生活保護の金額はこのままでええ、だけど役所がうるさくなった。わしはほんまに働きたいんやけど、この年やから仕事が無いんや。学歴も住所も無いからしょうがないんやけどな。日雇いの稼ぎ時に選挙やなんてとんでもないで。工事が中断してしまうやろ」

 話を聞いたのは20人ほど。勿論、彼らが西成の人間を、全員を代表している訳ではないが、ほとんどの人間が大阪の市政、府政には何も期待してはいないと発言していた。ただし、彼らが選挙権を持っているかは定かではない。弱者の叫びは橋下市長に届くのだろうか。

Written Photo by 西郷正興

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