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デング熱騒動で高笑いのホームレス集団「一週間分の食費を渡された」

TABLO / 2014年9月19日 20時0分

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 デング熱への感染が広がる中、新たに東京都台東区の都立上野公園で蚊に刺されて感染した可能性のある患者が確認された。代々木公園に端を発した「デング熱騒動」はその勢いが留まらず、日本全国で感染確認されたのは、17都道府県で133人となった。

「デング熱のおかげで、逆に喜んでいる連中がいる」

 筆者の元に、そんな電話が入った。デング熱は、一過性の熱誠疾患で、発熱等の諸症状が表れる。そんな混乱をよそに「喜んでいる連中」とはいったい何者であろうか。

 その集団とは、代々木公園のホームレスたちだった。彼らはなぜ喜んでいるのか。そこにはホームレスの複雑な事情があるようだ。会ったのは40代後半の男性。前職はヤクザだったと言う。今、騒ぎになっているデング熱でどの様な恩恵を得ているのだろうか。

「俺は仲間と代々木公園でテントを張って暮らしてたんだよ。テントと言っても質素なもんだけどな。そこに突然、役人が来てここを封鎖するから他に移ってくれ、と言われたんだ。仕方なく新宿の中央公園に行ったんだ」

 現在まで代々木公園では部分的な閉鎖が続いている。

「中央公園は炊き出しもするからホームレスが多いんだよ、警察も近いし安全だから。そこでいい場所を見つけて仲間と寝る準備をしていたら古くから住んでいるホームレスが挨拶がない、とイチャモンを付けて来たんだ。そうしたら次の日にまた役人が来て、中央公園からも出てってくれ、と言うんだよ。そんこと言われても都内ではもう落ち着く場所がない。だから役所で何とかしてくれ、と仲間数人で掛け合ったんだ。行く場所がないからここから出ない、と。座り込みみたいなものだな」

 デング熱とホームレスの関係はこれまで報道されていなかった。その後、ホームレスには役所側からは意外な提案があったという。

「封鎖されたすぐ近くで騒いでいたら、そうしたら新宿区役所の別館に行ってくれ、と言われた。これは歌舞伎町ではなく、中央公園から少し離れた場所にあった。とりあえず、生活保護法に基づく緊急保護という形式だとか言ってたな。そこでは、一週間分のカプセルホテル代と食費を渡されたんだよ。これは儲けものだってことで、すぐにホームレス仲間に情報は広まったんだ」

 まだまだ余談を許さないデング熱。その混乱の中で、この様な間接利益を受け取っている集団がいた事に筆者は驚きを隠せなかった。

Written by 西郷正興

Photo by Gruenewiese86

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