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ホステス歴で内定取消の日テレは「プレイ後に風俗嬢を説教する客」久田将義コラム

TABLO / 2014年11月19日 19時0分

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 日本テレビでアナウンサーに内定していた女性が、過去に銀座のクラブ勤務をしていたとして、取り消しになった。ずいぶん理不尽な話である。が、ちょっと考えて頂きたい。これはまかり間違えば、職業差別につながるのではという危惧もある。

 銀座、六本木のクラブでは時折、テレビ局の人間がタレントを接待している現場を見かける事がある。銀座や新宿の文壇バーでは、テレビでもおなじみの有名作家が担当編集者に接待されているシーンもよく見かける。僕も編集者なのでキャバクラぐらいは取材相手を連れていった事がある。勿論、最近は領収書が切りにくくなってはいるのだが。

 クラブやキャバクラは会社員にとってある程度必要(嫌いな人もいるだろう。そういう場合は断れば良い)であり、恐らく今回の一件で内定を取り消した役員たちも、一度くらいはクラブで飲んだ事があるに違いない。更に、テレビ番組に出演している女性タレントには、キャバクラ勤務の過去を持つ人たちもある程度存在している。同じ「テレビ業界」で働く女性ということになれば、元キャバクラ嬢のタレントは全員出演NGするほど不謹慎な存在なのか、ということになってしまわないか。

 今回の日本テレビの騒動だが、僕には風俗店に来て遊び終わってスッキリした段階で、風俗嬢に「こんな所で働いちゃだめだよ」と説教する客を想起させる。もう少しマイルドな言い方をすれば、クラブでいい気分で飲んで帰ってきて、家では自分の娘に「水商売なんかで働くな」と説教するオヤジのようなものだ。そこに信念も説得力もない。

 タレントは元ホステスだろうが元キャバクラ嬢だろうがテレビ出演OK、でもアナウンサーはまかりならんという今回の一件は、はからずもテレビ局のそんな固定観念を露呈させた。彼らが所詮、アナウンサーは上でタレントは下、という位置づけで仕事をしているのかと印象を持つのは僕だけではあるまい。

Written by 久田将義(東京ブレイキングニュース編集長)

Photo by damonjah

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