【続報】山口組分裂騒動について関係者「フッ酸事件がキッカケになっている」
TABLO / 2015年9月9日 16時0分
日本の裏社会を震撼させた六代目山口組の分裂劇。本誌も含め様々なネットを含めた媒体に色々な情報が流れたが、まず、先日六代目山口組側からの破門、絶縁状、神戸山口組側の挨拶状を見た上で今までの情報を整理してみよう。
先月末に六代目山口組から山健、宅見組を含めた複数の有力組織の脱退の報が流れた。実はこの情報は数日前には流れていたが、筆者は真剣には受け止めなかった。当日、その情報の裏取りをするために、双方の関係者に取材を試みたが中々電話が繋がらず、この噂は時間が経つごとに現実味を帯びてきた。
六代目体制で過去数回、直参と呼ばれる組長の反乱、分裂劇は実際にあった。だが、それはその計画以前に上層部に情報が洩れ、破門や除籍といった処分に留まった。今回の分裂劇は執行部に情報は漏れず、全て秘密裡に行われたのが特徴だ。
今回の裏側を神戸山口組に移ったある人物が語ってくれた。
「緻密な計画を練る事はできるが、その情報を直前まで秘密にすることが本当に難しい。自分らも数日前までは知らされていなかった。ある程度大がかりな計画には外部団体を含めて多くの人間に関わり、そこで情報漏れを起こす。だが、今回はいくつかの脱落した組織はあったが、ほぼ事前に聞いていた通りになっている」
当初、本サイトは離脱組織を「15組織」と報じた。その根拠は懇意にしている捜査当局、関係者から具体的な組織名があがっていたからだ。また、他メディアでは17組織から最大で22組織とも報道していた。実際に離脱したのは13組織である。
それについては、「六代目山口組側は当事者の組長だけを処分して、その直参の組長の子の罪は問わない、と言っている。実際に切り崩しはもの凄くあった。それで一部は割れて残った。結果はそれでいいと思う」
ーー今回、神戸山口組側では誰が音頭を取っていたのか。
「いろいろな憶測が流れているが、当たっている所と外れている部分がある。今回の件はすべて用意周到に進められている。盆前には六代目執行部が離脱組の何らかの動きは掴んでいたらしい。だが、確証がなく対応が後手に回って手立てを打てず、すぐに例の『フッ酸事件』が起きた(※編集部注:神戸の山口組総本部のゴミからフッ酸が出たという一件)。フッ酸がキッカケで警察の目を六代目側に向けたからこそ、六代目側は余計に動けなくなったとしか思えない」
ーー確かに、猛毒と言われている劇薬をあんな適当に処分するワケはないと思われる。
「フッ酸事件が起きた時には『何これ?』くらいにしか思わなかったけど、それからすぐに山口組本家からの離脱。要は離脱するために、警察の目を六代目側に向ける事によって内部が混乱状態になるのを見越す。そして先手を打ったと考えたら偶然ではないだろう」
ーー一部マスコミは、過去の山一抗争の再現を煽っているようにも見えるが。
「それは無い。あの頃と時代が違う。あの当時は法整備が整っていなく、今は民法や暴対法の組長の使用者責任や、組織犯罪処罰法違反(組織的殺人など)で実行犯の組員だけではなく、直属の組長も又その上の組長も逮捕され、あるいは損害賠償を求められる危険がある。だから今でも音が鳴っていない。先に動いた方が厳しい立場になる。それにやられたら動く。それは両方同じことだから」
ーーでは両組織共存するのか?
「関東ではあるよね、松葉会と松葉会関根組」
ーー九州では道仁会と九州誠道会(現浪川睦会)との抗争もあったが。
「あれは親を殺されたからね。今回とは全く違う」
新たな組織が作られると、その動きは他の組織にも波及する。関東では繁華街を地盤とする住吉会、稲川会等が六代目山口組との関係を重んじ、現体制を支持する姿勢である。その中での住吉会総本部長、幸平一家総長の訪問もあった。これは盃関係を重んじの行動であった。最後にこの質問だけ答えてもらった。
ーー暴力団は地下に潜るのか。
「"マフィア化"なんて単なるマスコミ用語。そんな言葉並べて何か評論した気分になっているだけ。現実はもっと複雑だ。完全なマフィア化もない。完全な従来のヤクザの伝統踏襲でもない。みんな新しい時代や経済法律環境の中で悩み苦しみながら模索している。今回の分裂も広く考えればその一環でしかない。自分らは暴力団だから。地下に潜った所でシノギなんてできないんだから」
神戸山口組は離脱した13組織、新たな内部昇格1組織を含めた14組織によって、5日に旗揚げをした。正式なコメントは当然ないが、全組織が終結したこの日が実質スタートと見ていいだろう。挨拶状に記された日は、神戸山口組組長名で出され、離脱した8月吉日である。
Writing by 西郷正興
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