『共演NG』(テレビ東京系)が好スタート 芸能界だけではないメディア人たちの「共演NG」に要注意|久田将義
TABLO / 2020年11月2日 16時55分
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「共演NG」というワードがバズっています。中井貴一と鈴木京香主演のテレビ東京系『共演NG』が好調。芸能界ではたびたび噂される「共演NG」。
『躍る大捜査』の織田裕二と柳葉敏男や、ダウンタウンと爆笑問題(『笑っていいとも』最終回で解消か)など大物になればなるほど、「共演NG」が増えていく傾向が見られます。色々な経験を踏まえていくと、人の好き嫌いが増えていってしまいます。当然と言えば当然です。
それはメディアの世界でもたびたび、言われています。果たしてなぜ「共演NG」生まれるのでしょうか。正確には「共演NG」というより、「共演したら喧嘩になる」「共演したらまとめる人がいない」という、忖度に近いものが多いと思われます。
芸能ニュースを取り上げる芸能リポーターにも、NG項目があります。
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「芸能リポーターの井上公造さんは日本テレビ(読売テレビ系列)で重用されていますが、数年前ある売れっ子アイドルが『そんな芸能人ばかりを追いかける仕事していて何の意味があるんですか』と冷ややかに言い放った事がありました。あの人と共演したくない、というタレントは多いと思いますよ」(週刊誌記者)
このように芸能人同士ではなく、芸能リポーターと芸能人という関係でも「NG」はあります。
サブカルの世界に目を向けてみましょう。1990年代サブカルには「NG」が結構ありました。僕の周辺では宅八郎氏と中森明夫氏という犬猿の仲がありました。お互いアイドル評論家ではあるのですが、90年代に中森氏が宅八郎氏と仲の良いライターA氏に公開討論を挑んでみたものの、こてんぱんにされてから全く接点はなくなりました。もっとも宅氏は小林よしのり氏や田中康夫氏など全方位的に喧嘩を売っていくので、編集者も腫れものでも触るかのような扱いでした(僕も宅氏の攻撃で十二指腸潰瘍をやられました)。
アウトローの「共演NG」というものもあり、これは一番気を付けなければなりません。下手をすると洒落にならない事態が起きるからです。
20年以上前の映画ですが「代打教師、秋葉真剣です」という作品がありました。主演は吉田栄作。不良生徒たちをまとめる熱血教師役でした。そこに出てくるエキストラについて、那須博之監督は「本物の暴走族」を連れてきてしまったのです。一方は、関東連合。一方は全日本狂走連盟。完全に敵対している暴走族がエキストラですから現場はかなりまとまりがつきませんでした。
当時、出演していた元俳優の山本太郎氏(現・れいわ新選組代表)に聞いたところ「エキストラ同士、喧嘩ばっかりしていた」と苦笑していたのを覚えています。リアルを追求したのでしょうが、ガチ過ぎても良い事がありません。
参考記事:宅八郎氏というトラウマ|久田将義・連載『偉そうにしないでください。』第七回 | TABLO
一時テレビ番組の制作に関わっていた古本コレクターでもありも細かいうんちくを語って重宝されていたるライターB。盗作騒動があってから失速しましたが、彼と共演を拒むライターも少なからずいました。
作家ですと、「文壇のボス」とも言われ保守系の作家では群を抜いて存在感を示していたCさん。この人とは僕も親しくしていました。また、彼と敵対していたオタク系作家のDさん。一時、Dさんの連載を担当していて、Dさんも文章で僕の事を皮肉まじりに「Dとも付き合うなどそつがない」と書いて頂いたのですが、数年経ったある日、電話をしてみたら「君、誰?」状態でした。Dさんとの付き合いが思ったより深かったのでこういう態度になってしまったのかとも思います。
政治方面に目を移しましょう。菅総理がまだ官房長官時代、執拗に質問する事でも知られてた新聞記者Eさん。すなわち、安倍政権時代の話です。Eさんは、瞬く間に頭角を表し一定層からの支持を得ました。僕などは、選挙に出たら当選するのではと思っています。それに違和感を唱えたのがライターFさん。ツイッターでは明らかにEさんに対する批判をツイート。お二人とも、芯がしっかりしていらっしゃるので僕や他の編集者たちもこの「闘い」を遠巻きにしてみていました。どちらにも触れる事がないように。
サブカルに戻ると「共演NG」というか「出禁」状態になっているのが、ロフトプラスワンと千葉麗子氏でしょう。一時、千葉氏はロフトプラスワンにかなり登壇していた思われますが、千葉氏が「パヨク」と言い始めた頃から、登壇はなくなりました。
「共演NG」。
外野から見れば、ざわざわして面白いのですが当事者やその周辺の人々はひやひやで、火の粉が降りかからないように気を付けるのみです。概してベテラン同士の「共演NG」は修復が不可能でしょう。なるだけ距離を置きたいものです。(文◎久田将義)
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