河瀨直美監督雲隠れ?なぜ舞台挨拶に立たなかったのか もう一つの五輪映画『東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート』とは大違い │プチ鹿島
TABLO / 2022年6月10日 9時38分
ロゴ問題から始まって新国立競技場などトラブル続出の東京五輪最後に出たのが「河瀨直美が見た東京五輪」。(撮影@編集部)
ジャーナリスト青木理さん、TABLO編集長の久田将義さん、そして私プチ鹿島の3人で恒例のトークライブ“タブーなきニュース空間へようこそ” を先週おこないました。
ライブ中にお客さんから「河瀬直美総監督の東京五輪の公式記録映画は観にいきますか?」という質問があった。翌日に公開初日を控えていたのです。私は「初日に行きます」と即答しました。
『東京2020 SIDE:A』は話題の映画だし、初日舞台挨拶を見るのが好きな私にとって監督が何を語るか前から楽しみにしていた。ところが初日舞台挨拶は無かった。初日どころかそのあとも監督は一般客の前に出てきていない。一体なぜ?
河瀬監督は森喜朗氏らも鑑賞した完成披露試写会やカンヌ国際映画祭には出席している。最近だと映画公開後の7日に菅義偉前首相と対談していた。
※『菅義偉前首相「呪われている感じあるくらい」河瀬直美監督との対談で東京五輪の苦労思い出し苦笑』(日刊スポーツWEB・6月7日)
五輪の公式記録映画だから開催当時の首相との対談も大事な宣伝活動であることはわかります。しかしそうであるほど「一般客」の前に姿を見せないのが不思議でならないのです。チケットを買って足を運んでいる人をなぜスルーするのか。一般客の前で自分の作品について語りたい気持ちはないのか? かなり異例な事態だと思います。
さて、私が『東京2020 SIDE:A』を初日に観にいったのは実はもう1本の五輪映画も先週末から上映されているからです。
その映画とは『東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート』(青山真也監督)。
東京ドキュメンタリー映画祭2020特別賞受賞を経て昨年に公開され、今回の東京五輪の公式映画に合わせて再上映されている。この映画のトークショーに私とラッパーのダースレイダーがゲストで招かれたのです(6月4日)。だったら”五輪映画の共演”を楽しみたい。そう思いハシゴしたのです。
では「都営霞ヶ丘アパート」とは何か。
河瀨直美監督のさらなるパワハラ疑惑 「一般人にわめき散らしてツバをかけていました」 https://tablo.jp/archives/44582
《都営霞ヶ丘アパートは1964年のオリンピック開発の一環で建てられた。国立競技場に隣接し、住民の平均年齢65歳以上の高齢者団地であった。単身で暮らす者が多く、住民同士で支えあいながら生活していたが、2012年7月東京都から「移転のお願い」が届く。2020東京オリンピックの開催、そして国立競技場の建て替えにより、移転を強いられた公営住宅の2014年から2017の記録。》(映画HPより)
つまり新国立競技場の建設という理由で立ち退きを求められた人々の話である。数十年続いたコミュニティがあっさり消される話である。その過程もひどい。映画を観ていると「理不尽」という言葉がずっと浮かんだ。
我々が登壇した回はありがたいことに満席、大入りでした。青山監督は「やっぱり舞台挨拶は大事です」と言っていた。
『東京オリンピック2017 都営霞ヶ丘アパート』も間違いなく東京五輪の公式記録映画だと思います。下北沢で上映されているので可能な方はぜひ鑑賞してみて下さい。(文@プチ鹿島 連載「余計な下世話」)
※五輪映画のほか、サントリー酒無償提供問題など時事ネタたくさん。
“タブーなきニュース空間へようこそ” vol.9
【出演】青木理、久田将義、プチ鹿島
視聴期限: 2022年6月16日(木) 23:59 まで
https://twitcasting.tv/loft9shibuya/shopcart/156653
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