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トンネルでの追い越しは違反!? 事故や火災に遭遇したときの対処法とは

くるまのニュース / 2020年4月6日 18時10分

トンネルのなかは、原則で追い越し禁止とされていますが、それはなぜなのでしょうか。また、トンネル内で事故や火災に遭遇したときにどう対処したらよいのでしょうか。

■なぜトンネルでは追い越ししてはいけない?

 山が多い日本では、トンネルが多く存在します。トンネル内を走行中に、前のクルマが遅くて追い越しをしたことがある人も多いのではないでしょうか。

 しかし、トンネル内は追い越しがNGとされることがあるようですが、それはなぜなのでしょうか。

 国土交通省のデータによると、2017年時点で全国にあるトンネルは1万302か所。高速道路のトンネルは1076か所と、約10%程度は高速道路上にあるといえます。

 また、2017年の交通死亡事故の発生件数は3630件発生しており、そのうちトンネル内で発生した死亡事故は87件で全体の2.4%。

 もっとも多く死亡事故が発生している交差点内の167件(35.6%)と比較すると少なく感じますが、トンネル内での事故で多いのが「追突事故」で、決して安全とはいえない場所です。

 その理由として考えられるのが、車間距離がつまりやすいという道路事情が影響しているといわれています。

 一般的なトンネルは水はけを考慮した設計で、トンネル進入口は上り勾配に、出口に向かって下り勾配に作られているのですが、この勾配に気づかないドライバーが多いのです。速度が落ちたり、逆に速度が増していることに気づかず、適切な車間距離を保ちにくいようです。

 また、トンネル内部には照明が設置されているとはいえ、外と中では明るさが違うために視界が悪化し、追突事故が発生しやすいと結論づけられています。

 道路上の法律「道路交通法」の第30条(追い越しを禁止する場所)内の第2号によると、「トンネル内では、前走車を追い越すための進路変更、前走車の側方を通過することは原則的に禁止」となっています。

 一方、車両通行帯(片側2車線以上あって白線で区切られている区間)は追い越しも可能です。ただし2車線以上あっても、場所によっては追い越し禁止となっている区間もあるので、道路標識や黄色い中央線を見逃さないように注意が必要です。

 また、高速道路のトンネル内では落下物が外に排出されず、トンネル内に留まっていることがあります。そのようなときの車線変更は違法ではありません。安全を確認しながら車線変更して、障害物を回避して大丈夫です。

※ ※ ※

 トンネル内ではバイクにも注意が必要です。周囲が暗いためにクルマからバイクを視認しにくく、バックミラーやサイドミラーに映る姿は、実際の距離以上に小さく見える傾向があります。

 また、バイクはバランスを崩すと大事故になりやすい乗り物なので、バイクの前で急に車線変更をすると危険です。

 高速道路のトンネル内では、いつも以上に周囲のクルマやバイクに注意して、出来るだけ追い越しせずに走行するほうがよいでしょう。

■トンネル内で火災! そんなときにするべきこととは?

 トンネルという閉ざされた空間で、万が一でも事故や故障、または火災などのトラブルに遭遇した場合はどのようにしたらよいのでしょうか。

 まず、自分のクルマが事故や故障してしまった場合は、後続車にハザードランプなどで合図を送り、走行できるなら安全な場所に移動します。

トンネルに設置される非常電話トンネルに設置される非常電話

 トンネルには一定間隔で「非常駐車帯」と名付けられた緊急駐車スペースがありますので、そこまで移動し、ドライバーだけでなく乗員の方全員で非常口などから避難します。

 身の安全を確保した上で、110番や「道路緊急ダイヤル(#9910)」、またはトンネル内に200m間隔で設置されている非常電話で通報するのが正しい手順です。

 火災に遭遇した場合は、発火地点には近寄らず、速やかに安全を確認したうえで停車。50mごとに設置されている「押しボタン式通報装置」もしくは非常電話で通報します。

 自分で消火できそうな場合は、同じく50mおきに設置されている消火器を使って初期消火に努めます。消火栓の設置されているトンネルでは消火栓を利用してすることも可能です。

 火災が拡大して手に負えなくなったら、すみやかに避難します。避難のためにクルマを離れるときは、クルマを左に寄せ、サイドブレーキをかけ、エンジンを止めてキーを付けたままとし、ドアのロックはしないで逃げます。

 これは緊急通行車両の通行を確保するために、放置された車両を移動することがあるためです。

※ ※ ※

 トンネルでのトラブルは、パニックになりがちです。緊急駐車スペースや非常口、通報装置や非常電話、消火器などが用意されているので、慌てず落ち着いて対処することが大切です。

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