トヨタ「カローラ」の実燃費を徹底検証! スポーティになった新型モデルの燃費はいかに?
くるまのニュース / 2020年4月5日 7時30分
2019年9月にフルモデルチェンジしたトヨタ「カローラ」は、スポーティなデザインに一新されました。ハイブリッド仕様の実際の燃費を測定すべく、高速道路やワインディング、一般道でテストをおこないました。
■新型カローラツーリングの燃費は良い? 悪い?
2019年9月に12代目へとフルモデルチェンジを果たしたトヨタ「カローラ」。プラットフォームもTNGAへと一新され、搭載されるパワートレインも刷新しました。
ボディサイズは3ナンバーサイズとなり、デザインもスタイリッシュになったことで、従来のカローラのイメージとは一変しています。
今回燃費テストに使用した「カローラツーリング」は、従来では「カローラフィールダー」と呼ばれていたモデルで、カローラのステーションワゴン版です。
テスト車両は1.8リッターハイブリッドを搭載した「HYBRID WxB(ダブルバイビー)」グレードで、燃費はWLTCモード燃費が25.6km/L(市街地モード24.8km/L、郊外モード27.6km/L、高速道路モード24.8km/L)、JC08モード燃費が30.8km/Lとなっています。
「WxB」は、上級かつスポーティなグレードで、1.8リッターハイブリッドと1.8リッターガソリンに加え、1.2リッターターボに6速MTを搭載したモデルもラインナップされています。
今回は、横浜市内をスタート地点とし、横浜新道から保土ヶ谷バイパス、東名高速道路を経由して、小田原厚木道路の小田原西インターまでの高速道路区間、そこからターンパイクを上り、大観山スカイラウンジを経由し、箱根新道を通って西湘バイパスまで下るワインディング区間、そして、国道134号線から国道246号線を経由し、都内へ戻る一般道区間で、約180kmの道のりを走破しています。
その結果は、182.7kmの走行で燃費は26.46km/Lという数値になりました。カタログ上での燃費数値はWLTCモード燃費で25.6km/Lとなっていますから、WLTCモード燃費とほぼ同等です。
なお、今回の走行モードはすべて「NORMAL」モード、エアコンは24度設定のフルオートで走行しています。
●高速道
走行距離:64.5km
実燃費:30.1km/L
横浜市内~小田原西インター
高速道路の燃費測定は、横浜新道から保土ヶ谷バイパスを経由して横浜町田インターから東名高速に入り、小田原厚木道路を通るルートでおこないました。
平日の午前中ということもあり、交通量は少なめ。法定速度で淡々と走行することができました。その結果、燃費はリッター30kmを超える30.1km/Lをマーク。WLTC高速道路モード燃費の24.8km/Lを大きく上回る結果となりました。
今回は一定速度で走行するトラックの後ろを走るという、空力的にも有利なシチュエーションであったことも関係していると考えられますが、カローラツーリングの元々の空力性能の高さも効いているようです。
なお、高速走行中の静粛性も高く、一番耳に入ってきたのはタイヤのパターンノイズでした。
■ 走りもデザインなど、従来のイメージから脱却した新型カローラ
●ワインディング路
走行距離:42.4km
実燃費:21.0km/L
スポーティなデザインに刷新したトヨタ新型「カローラ」
ワインディング路は、小田原西インターを降りてターンパイクを駆け上り、箱根新道を経由して一気に下るというコースです。
リアハッチの開口部が大きいステーションワゴンはボディ剛性面で不利になりがちですが、TNGAプラットフォームの恩恵もあり、そのような印象は皆無でした。
カローラツーリングは、ややオーバースペックにも思える215幅の17インチタイヤも難なく履きこなす余裕を見せてくれました。
ワインディング路で思わずペースアップしたくなる気持ちをグッと抑えて走行した結果、42.4kmを走行して21.0km/Lという数値になりました。
燃費的には厳しいシチュエーションながら、20km/Lを超えるのはさすがといったところでしょう。
●一般道
走行距離:75.8km
実燃費:27.7km/L
一般道は、国道134号から国道246号を走行し、都内まで走行します。今回は比較的交通量の少ないなかでの走行となりましたが、それでも信号での停止など、ストップ&ゴーの多いシーンです。
このルートでは75.8kmを走行し、燃費は27.7km/Lとなりました。WLTC市街地モード燃費は24.8km/Lとなっているので、予想よりも良い数値になったといえるでしょう。
こういったシチュエーションでありがたいのが、電動パーキングブレーキを用いたブレーキホールド機能です。停止中もブレーキを踏み続けなくていいので、長時間運転したときの疲労度の違いに差が出てきます。
ただし、カローラツーリングのブレーキホールド機能は、完全停止から一呼吸おいてから作動するので、停止後すぐにブレーキペダルをリリースすると動き出してしまうので注意が必要です。
恐らくこれは渋滞時の停止即発進のようなシチュエーションを考慮したものだと思われますが、この辺りの制御もメーカーによって異なるのが面白いところです。
※ ※ ※
すべてが一新されたカローラツーリングのハイブリッドモデルの燃費テストを実施し、トータルの燃費は26.46km/Lと、WLTCモード燃費の数値(25.6km/L)を超える結果となりました。
高い走行性能やアグレッシブなデザインなど、従来のカローラのイメージから脱却しようとしている感をヒシヒシと感じる仕上がりとなっており、トヨタの意気込みを感じる1台と言っても過言ではありません。
カローラというと“おじさんが乗るクルマ”というイメージがありましたが、新型モデルは若々しくスポーティなデザインになりました。
名前だけで選択肢から除外していた人も、一度試乗してみてはいかがでしょうか。カローラの価値観が変わるかもしれません。
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