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売れないジャンルは消滅もやむなし!? メーカーが撤退した車種5選

くるまのニュース / 2020年4月7日 6時10分

近年、人気がある車種といえばSUVやミニバンですが、メーカーは売れる車種に注力するため、売れない車種の生産を終了してしまうケースがあります。そこで、これまでにメーカーが撤退してしまったジャンルの最終モデルを5車種ピックアップして紹介します。

■長い歴史があったジャンルから撤退したケースもあり

 過去に自動車メーカーが多車種化を進めたことで、数多くのクルマが登場しました。かつては1車種でセダン、クーペ、ステーションワゴン、バンなどあらゆるジャンルのモデルをラインナップしていた時期もあります。

 しかし、ユーザーの嗜好の変化から、車種統合や販売終了となるクルマも多くあり、近年ではひとつのジャンルからの撤退を余儀なくされることも珍しくありません。

 そこで、これまでにメーカーが撤退してしまったジャンルの最終モデルを5車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「パートナー」:ライトバン

長い歴史があるライトバン最後のモデルとなった「パートナー」長い歴史があるライトバン最後のモデルとなった「パートナー」

 1996年に発売されたライトバンのホンダ初代「パートナー」は、ステーションワゴンの「オルティア」をベースとしたために、貨物自動車では珍しい前後ダブルウィッシュボーン式サスペンションが採用されていました。

 その後、初代パートナーは10年間販売され、2006年には「フィット」をベースにしたステーションワゴン「エアウェイブ」のコンポーネンツを流用し、商用車化した2代目にモデルチェンジします。

 エンジンは最高出力90馬力の1.5リッター直列4気筒SOHC「i-DSI」を搭載。このエンジンは1気筒あたり2本のスパークプラグを装備し、点火時期を最適制御することで、優れた燃費と荷物の積載時でも力強くスムーズな発進と加速を可能とするトルクを実現していました。

 また、トランスミッションは高速走行時の燃費と静粛性の向上のために、4速と5速がオーバードライブレシオとなるライトバンクラス初の5速ATを採用。

 フィットベースのシャシによる広い室内と、防音・制振材の最適配置などにより、長時間走行でも快適で静かな走りを実現しました。

 しかし、シェア拡大には至らず2010年に販売を終了。後継モデルはなく、ホンダは1965年から続いていたライトバンの生産から撤退することになりました。

●日産「ウイングロード」:ステーションワゴン

かつて数多くラインナップしていた日産のステーションワゴンの最終モデル「ウイングロード」かつて数多くラインナップしていた日産のステーションワゴンの最終モデル「ウイングロード」

 日産「サニー」は、レジャー用途にステーションワゴンの需要を見込んで、1979年にステーションワゴンの「サニーカリフォルニア」を追加ラインナップ。その実質的な後継車種として1996年に発売されたのが初代「ウイングロード」です。

 2005年には3代目が登場し、1.8リッターと1.5リッターの直列4気筒DOHCエンジンを搭載したFF車と、前輪をエンジンで駆動し後輪をモーターで駆動する「e-4WD」をラインナップします。

 1.8リッター車には6速マニュアルモード付きCVTが採用されるなど、スポーティなモデルも展開。しかし、マイナーチェンジで1.8リッター車を廃止し1.5リッターのFFのみとするなどグレードの整理がおこなわれ、2018年に販売を終了し、日産のステーションワゴンは消滅してしまいました。

 なお、ウイングロードをベースにしたライトバンの「NV150 AD」は継続して販売されています。

●スバル「エクシーガ クロスオーバー7」:3列シート車

企画的には優れていたもののヒット作にはならなかった「エクシーガ クロスオーバー7」企画的には優れていたもののヒット作にはならなかった「エクシーガ クロスオーバー7」

「7シーターパノラマツーリング」をコンセプトに、2008年に登場したスバル「エクシーガ」は、「レガシィツーリングワゴン」などで培ったワゴンづくりのノウハウを活かして、3列シートで7人がしっかり乗れる高い居住性と、開放感あふれる室内空間を実現したミニバンです。

 シャシやプラットフォームを含む部品の約50%をレガシィと共有し、発売時はターボと自然吸気とも2リッター水平対向4気筒DOHCエンジンを搭載。2009年には2.5リッターエンジン搭載車も追加ラインナップされました。

 SUV人気が高まっていた2015年には、本格SUVの要素を取り入れた内外装の新型クロスオーバーモデル「エクシーガ クロスオーバー7」に生まれ変わりました。

 都市型SUVには十分なロードクリアランス170mmを確保した専用サスペンションと、立体駐車場への対応も考慮した全幅1800mmのサイズで、最高出力173馬力を発揮する2.5リッター水平対向4気筒DOHCエンジンを搭載。

 また、外装では大型フロントグリルやルーフレール、前後バンパーや樹脂製ホイールアーチなど、SUVらしさを表現します。

 しかし、2018年に販売が終了し、「ドミンゴ」にはじまったスバルの3列シート車は国内市場から消滅してしまいました。

■惜しまれつつ消えた三菱のセダンとは!?

●三菱「ランサーエボリューションX」:セダン

伝統あるセダンラインナップの最後を飾った「ランサーエボリューションX」伝統あるセダンラインナップの最後を飾った「ランサーエボリューションX」

 1973年に登場したスモールセダンの「ランサー」は、海外のラリー競技でも活躍。その後代を重ね、1992年に初代「ランサーエボリューション」がデビューしました。

 以降は進化を続け「ランサーエボリューションII」では260馬力、「ランサーエボリューションIII」では270馬力にまで高出力化を図り、1996年に登場した「ランサーエボリューションIV」では2リッター直列4気筒DOHCターボで、国内自動車メーカーの自主規制枠いっぱいの最高出力280馬力を発揮するなど、「ラリーの三菱」の黄金期を築きました。

 2008年に登場した「ランサーエボリューションX」では最高出力300馬力まで引き上げられ、新開発の「6速ツインクラッチSST」や、4輪の駆動力と制動力を独立してコントロールする車両運動統合制御システム「S-AWC(Super All Wheel Control)」を搭載するなど、究極のスポーツセダンとなりました。

 しかし、ランサーエボリューションXは三菱の業績悪化などの理由で2016年に販売を終了。三菱のラインナップからセダンが姿を消しました。

●マツダ「プレマシー」:ミニバン

SUVに注力という判断からミニバン最後のモデルとなった「プレマシー」SUVに注力という判断からミニバン最後のモデルとなった「プレマシー」

 1999年に登場したマツダ「プレマシー」は、「ファミリア」をベースとした5ナンバーサイズの扱いやすさを備え、2列シート5名乗車と3列シート7名乗車の、2タイプのシートレイアウトが用意されたミニバンです。

 2005年のモデルチェンジでは、ファミリアの後継でもある「アクセラ」のプラットフォームを使用。全幅を1745mmとした安定感あるワイドボディの3ナンバーサイズとなり、後席ドアは両側スライドドアに変更されるなど、ミニバンとして正常進化します。

 2010年にモデルチェンジされた3代目プレマシーは、自然界の水や風など「流れ」の美しさに触発された「NAGARE」造形を採用したボディデザインを採用。

 最高出力150馬力の2リッター直列4気筒DOHC直噴エンジンと5速ATが組み合わされ、素早いエンジンの再始動を特徴とするマツダ独自のアイドリングストップ機構「i-stop(アイ・ストップ)」を搭載しています。

 2013年には、マツダの新世代技術「SKYACTIV TECHNOLOGY」を採用したエンジンに変更するマイナーチェンジがおこなわれましたが、2018年に販売を終了。

 マツダがSUVの開発に集中することからミニバン市場からの撤退が宣言されました。

※ ※ ※

 自動車メーカー各社は、常にユーザーの嗜好を先読みしながら商品であるクルマを開発する必要があり、嗜好の変化で販売を終了してしまった車種や、クルマのジャンルそのものから撤退してしまうことも少なくありません。

 撤退と書いてしまうとネガティブなイメージになってしまいますが、より良いクルマや、新しい方向性を示す新型車を登場させるために、開発のリソースを集約することは、ユーザーにとって歓迎すべき点もあるのではないでしょうか。

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