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どうしてこうなった!? 同じ名前なのに全然違うジャンルになった車5選

くるまのニュース / 2020年6月21日 6時10分

クルマの車名はさまざまなことを考慮し、多くのプロセスを経て決定されるものですが、モデルチェンジを重ねるうちに同じ名前ながら全然違うジャンルのクルマになってしまうことが稀にあります。そんなクルマを5車種ピックアップして紹介します。

■世代でまったく違うボディタイプなのになぜ同じ名前?

 クルマにとって名称は、スタイリングや性能と同じぐらい重要な要素です。響きや語感、意味やほかのクルマと混同されないかなど、車名はセールスにも大きな影響があるとされています。

 それだけに車名を決めるのは一大事。デザインや車格、コンセプトなどを踏まえたうえで、そのクルマにマッチした名前が与えられるのです。

 しかしながら、モデルチェンジを重ねるうちに、車名は同じでも当初とは違うジャンルになってしまうケースや、サブネームを付け加えることで、新たなキャラクターに生まれ変わってしまうクルマも存在。

 そこで、今回は同じ名前なのに、あるいはサブネームが付いただけなのに、全然違うクルマに変わってしまった5車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「インサイト」

 ホンダ「インサイト」はこれまで3世代のモデルが登場しましたが、すべてボディ形式が異なるという不思議なクルマです。

 共通しているのは前輪駆動のハイブリッド車ということだけで、キャラクターも車格も違います。

 1999年に発売された初代は、かつての「CR-X」を彷彿させるデザインの2シーターの3ドアクーペでした。

 軽量なアルミや樹脂を車体に使用したり、世界トップクラスの低い空気抵抗を実現したというと、本格的なスポーツカーを想像してしまいますが、実際は徹底して低燃費を追求したエコカーでした。

 2009年に誕生した2代目は、一転して5ドアハッチバックの実用車に変身。ハイブリッド車のライバルであるトヨタ「プリウス」に似たフォルムで、乗車定員も5人に改められました。

 初代インサイトの1リッター直列3気筒エンジンと10kWのモーターというパワーユニットに対し、2代目はモーターの出力こそ変わらないものの、エンジンを1.3リッター直列4気筒へとグレードアップ。およそ350kgの重量増に負けないパワーを手に入れました。

 2018年に登場した3代目は、独立したトランクを持つ4ドアセダンです。「シビックセダン」と「アコード」の間を埋めるミドルクラスで、2代目よりふた回りほどボディが拡大されています。

 初代、2代目と大きく違うのが、これまではアシスト程度だったモーターが、3代目では2モーター化され、ガソリンエンジン以上の出力を得たことです。

 ちなみに、初代と2代目は約230万円と平均車両価格はだいたい同じでしたが、3代目は100万円以上高い350万円級のクルマになりました。

●スバル「ジャスティ」

 2016年に21年と11か月ぶりに復活を遂げたスバル「ジャスティ」。1984年に発売された初代モデルは3/5ドアハッチバックのコンパクトカーで、世界で初めてベルト式CVTを搭載した量産車として、自動車史にその名を残しました。

 その栄誉ある名前を受け継ぎ、新たに登場した2代目はトールワゴン。すでに軽自動車の販売で提携しているダイハツからのOEMで、トヨタ「ルーミー/タンク」、ダイハツ「トール」の姉妹車にあたり、コンパクトなボディながら広々とした居住空間が特徴です。

 まったく違うジャンルのクルマとしての復活でしたが、面白いのが20年以上も経ているにも関わらず、メインとなるエンジンは1リッター直列3気筒と変わっていません。

 もちろんまったく別のエンジンで、初代がSOHCなのに対し、2代目はDOHCの低燃費ユニットです。

 ちなみに、初代が3695mmで2代目が3700mmと、全長もほとんど変わりません。

■サブネームが付いて全然違うクルマに変身!?

●三菱「エクリプスクロス」

クーペからクロスオーバーSUVに変身した三菱「エクリプスクロス」クーペからクロスオーバーSUVに変身した三菱「エクリプスクロス」

 三菱「エクリプス」は、1990年に登場したスポーティな3ドアクーペです。三菱の誇るスポーツカー「スタリオン」の後継にあたり、当時提携関係にあったクライスラーとの兼ね合いから北米で生産され、日本へは逆輸入車という形で導入されました。

 2リッター自然吸気の前輪駆動グレードも設定されましたが、注目されたのは2リッターDOHCターボを搭載する4WDモデルで、「ギャランVR-4」譲りのハイパフォーマンスと、近未来的なスタイリングやリトラクタブルヘッドライトが大いに話題になりました。

 以降、2代目はクーペとオープンの「スパイダー」が、3代目はスパイダーのみが販売されましたが、日本での取り扱いは2006年で終了。4代目は日本へは導入されず、2012年には23年に及んだエクリプスの歴史が終了しました。

 それから6年後の2018年、エクリプスの名が復活。といってもかつてのようなスポーティなクーペではなく、「クロス」のサブネームが付け足された「エクリプスクロス」の名で、クロスオーバーSUVとしての再登場でした。

 同社のコンパクトSUV「RVR」とミッドサイズSUVの「アウトランダー」の間を埋めるモデルで、ダウンサイジングされた1.5リッター直噴ターボと、2.3リッターのクリーンディーゼルターボを設定。環境性能や実用性を重んじた車種で、以前のエクリプスとはまったく逆のクルマといえるでしょう。

●日産「スカイラインクロスオーバー」

「スカイライン」といえば、日本代表するスポーツセダンです。1957年に初代が登場して以来、モデルチェンジを重ね、いまでは13代目となる歴史あるモデルです。

 長い歴史のなかにはクーペや5ドアハッチバック、ステーションワゴンなどのボディ形式がラインナップされることもありましたが、ファンをもっとも驚かせたのは12代目モデルに追加されたクロスオーバーSUVの「スカイラインクロスオーバー」でしょう。

 セダンより遅れること3年、2009年に発売されたスカイラインクロスオーバーは、V36型スカイラインとプラットフォームを共有しています。

 しかし、ホイールベースは短縮され、リアサスペンションも新設計。エクステリアに至っては共通なのはウインカーレンズくらいでした。

 3.7リッターV型6気筒エンジンはスカイラインの上級グレードにも設定されていましたが、どちらかといえば「フェアレディZ」や「フーガ」に搭載されている印象が強いユニットです。

 そのため「なんでスカイライン?」という声は日産社内でもあったそうですが、高齢化の進むスカイラインオーナーの若返りを狙うというお家事情から、この名称に至ったといわれています。

 スカイラインらしいかどうかはさておき、国産車では珍しいFRベースのクロスオーバーSUVで、エンジンは330psものハイパワーを発揮。

 乗り心地も良く、使い勝手も優れるとあって、実際に乗った人には評判の良いクルマでした。

 そのためか中古車の指名買いも多いといわれ、キャンプやアウトドアブームのいま、再び注目を集めています。

●トヨタ「マークIIクオリス」

「コロナ」の上級モデルとして、1968年に「コロナマークII」の名称で登場したアッパーミディアムサルーン。1984年に発売された5代目からコロナの名が外され、「マークII」と呼称されるようになりました。

 その5代目がハイソカーブームで爆発的にヒットし、6代目、7代目も続けて好調なセールスを記録。名実ともにトヨタを代表する車種にまで成長しました。

 しかし、クルマにおいても盛者必衰はつきもので、8代目のマークIIが登場した1990年代半ばにセダンよりもステーションワゴン人気が全盛でした。

 マークIIにはワゴンもラインナップされていましたが、それは1984年に登場した5代目モデルで、セダンのモデルチェンジとは切り離され、10年以上も作り続けられていたクルマです。古くささは否めず、トヨタにとってLサイズのワゴンの開発は急務でした。

 そんななか1997年登場したのが、「マークIIクオリス」という名称の新しいワゴンです。見た目は前年に登場した8代目マークIIによく似ていましたが、中身は6代目「カムリ」がベースでした。

 エンジン横置きの前輪駆動で、縦置きの後輪駆動であるセダンとはまったく異なるレイアウトを採用。

 搭載されるエンジンがV型6気筒で、最終の9代目まで直列6気筒で通したマークIIとはやはり異なるクルマだったといえるでしょう。

 マークIIファンに受け入れられなかったことはトヨタ自身も分かっていたのか、後継の「マークIIブリット」は9代目セダンをベースとした直列6気筒で後輪駆動のワゴンになりました。

※ ※ ※

 今回紹介した車種以外にも、4ドアセダンから2ドアスペシャルティクーペになり、また4ドア高級セダンへと戻った日産「レパード」や、マークXの派生モデルでミニバンのトヨタ「マークXジオ」などがあります。

 こうした転身を臨機応変、柔軟性があるととらえるか、一貫性がないと考えるかは人それぞれですが、今後もアッと驚く変化を遂げるモデルが登場するかもしれません。

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