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反則金の未納で逮捕者が!? 反則金を支払わない人に待ち受ける末路とは

くるまのニュース / 2020年6月4日 14時10分

交通違反により青切符を切られると後日、反則金の支払いが求められます。そんな反則金の支払いを滞納してしまったことで、逮捕されるケースもあるようです。反則金の支払いルールは、どのように決められているのでしょうか。

■滞納したら逮捕もありえる!? 交通違反の反則金

 2020年5月12日、埼玉県で交通違反による取り締まりを受け、交通反則告知書(以下、青切符)を切られた男女6人が、反則金未納の疑いで逮捕されました。

 埼玉県県警の調べによると、この男女6人は2017年9月17日から12月28日にかけて、速度超過、運転中の携帯電話使用、一時停止、信号無視などの疑いで違反の取締を受けており、反則金6000円から18000円の納付を求められていました。

 しかし、再三の出頭要請に応じなかったことから、3年後の2020年5月に逮捕されることとなったのです。

 今回のような事件は、過去にも起きているのでしょうか。埼玉県警の担当者は、以下のように話します。

「直近の2020年1月1日から4月末までに、同様の罪状で合計9人の逮捕者が出ています。ちなみに、昨年度は合計17人でした。

 これまでと比べて、その数は増加傾向にあります」

 このように、反則金の納付を滞納し続けると、刑事訴訟手続または少年審判手続で処理されることになります。

 しかし、本来の期限となる「告知を受けた日の翌日から起算して7日以内」を過ぎてしまったからといって、すぐに逮捕や起訴をされるわけではありません。

 では、どういった経緯で逮捕や起訴に繋がっていくのでしょうか。

 まず、反則金の支払いは納付書に記載された期限内に、納付・領収証書と反則金をあわせて金融機関の窓口で納める必要があります。

 もし、期日を過ぎてしまっても、納付書は再発行が可能なため、すぐに逮捕となるわけではありません。しかし、再発行を希望する場合は各都道府県警察の通告センターへ出頭する必要があります。

 また、なんらかの事情で通告センターに出頭できない場合は、青切符告知から約40日後に反則金相当額と送付費用が合計された納付書が自宅に郵送されます。

 これらの手続きに応じれば、支払い期日を過ぎてしまっても、すぐに刑事処分が下されることはありません。

 しかし、警察からの催促に応じなければ、最終告知として「反則金未納通知書最終通知」が送付されます。

 これを無視し続けてしまうと、通告センターではなく警察署への出頭が求められ、出頭に応じた後、検察に書類送検されて起訴・不起訴の判断が下されることになるのです。

 さらに、この出頭命令に応じない場合は、逮捕や起訴となる可能性が考えられます。前出の埼玉県警の担当者は、以下のように話します。

「逮捕者は、反則金の未納付による複数回の通告に応じなかったため、逮捕に至りました」

 交通違反の反則金は、1度支払期日を過ぎただけで逮捕されることはありません。しかし、今回埼玉県で起きた事例でいえば、違反してから約2年半も通告を無視し続けたことにより、逮捕となったようです。

 警視庁によると2018年時点で、反則金の未納による逮捕者は524人にのぼったといいます。

 一方で、反則金の納付は任意でもあることから、ネット上では「反則金の納付や出頭はしないほうが得」といった声もあがっているようです。

 また、出頭要請に応じない違反者は都内だけでも600人に及ぶといわれていますが、警察側はこうしたネットの反響に対する強い対処に取り組むほか、今後も増え続けることが予想される滞納者に対し、厳しい取り締まりをおこなっていくとしています。

■知ってる?「反則金」と「罰金」の違い

 反則金とともに、よく耳にする言葉が「罰金」です。このふたつの言葉には、いったいどういった違いがあるのでしょうか。

 その答えは、「行政処分」と「刑事処罰」による違いです。

 まず、反則金は行政処分になります。これは、交通違反の点数制度により、6点未満の比較的軽微なものに課せられる処分です。

 また、反則金が科せられる青切符は、軽微な交通違反の刑事処罰を省略する役割を持っているので、いわゆる「前科」は付きません。

交通違反を取り締まる警察のイメージ交通違反を取り締まる警察のイメージ

 さらに、青切符特有の制度により、違反者の経済的負担が軽減されるよう配慮されているため、反則金も3000円から40000円の間に定められています。

 しかし、反則金の支払いに応じない場合は、先述したように刑事処分に移行されるケースもあるので注意しましょう。

 一方、罰金は「刑事処分」になるため、6点以上の重い交通違反に科せられます。

 裁判所への出頭を求められ、裁判中に不服がなければ略式裁判という形で当日中に刑が確定します。

 ここで不服がある場合は2周間以内に申立てることで、正式な裁判を受けることも可能です。

 裁判の結果、有罪判決になると罰金・禁錮・懲役のいずれかが科されることになるのですが、仮に罰金のみで済んだとしても、犯罪歴として前科がついてしまいます。

※ ※ ※

 たとえ数千円の反則金であっても、支払いを拒み続けると最終的には逮捕され、有罪となれば前科がついてしまいます。

 軽微な反則金で済まされているのは、あくまで「交通反則通告制度」による特例的な措置であることを、しっかりと理解しておきましょう。

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