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ユニークな手法で生産されたクルマがあった!? 実は凝った作りのクルマ3選

くるまのニュース / 2020年6月4日 16時10分

一部の高級車を除き、大量生産されているクルマは非常に合理的な手法で生産されています。一方で、ユニークな製造方法でつくられたモデルも存在。そこで、普通のクルマとは違う凝ったつくりのクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

■意外な手法でつくられたクルマを振り返る

 一部の高級車やスーパーカーを除くと、現在生産されているクルマは、非常に合理的な手法でつくられています。

 たとえば、最新モデルはボディの各部をモジュラー化して設計されているため、ひとつの製造ラインで多くの車種を組み立てることも可能です。

 一方で、高級車でなくてもユニークな製造方法や、一風変わった構造のクルマも存在。そんな凝ったつくりのクルマを3車種ピックアップして紹介します。

●日産「スカイラインGT-R 40thアニバーサリー」

スカイライン誕生40周年を記念してつくられた「スカイラインGT-R 40thアニバーサリー」スカイライン誕生40周年を記念してつくられた「スカイラインGT-R 40thアニバーサリー」

 1993年に日産9代目「スカイライン」が発売された2年後の1995年に、4代目となる「R33型 スカイラインGT-R」が登場します。

 エンジンやドライブトレインなど基本的なメカニズムは先代のR32型を踏襲し、ボディのサイズアップや、足回り、ブレーキの改良などがおこなわれました。

 そして、1998年にスカイライン誕生40周年を記念するモデル「スカイラインGT-R 40thアニバーサリー」を発売。

 日産の特装車やカスタマイズカーを生産する、オーテックジャパンによって開発されたスカイラインGT-R 40thアニバーサリーは、初代以来の4ドア版スカイラインGT-Rです。

 一見すると4ドアのスカイラインをベースにつくられているようにも見えますが、実際は2ドアGT-Rのシャシをベースに4ドアのボディパネルを組み合わせ、さらにブリスターフェンダーを4ドアで再現するために、リアドアとリアフェンダーは新たにプレス型をつくって製作されました。

 280馬力を発揮する2.6リッター直列6気筒ツインターボ「RB26DETT型」エンジンに、5速MTのトランスミッションを含む4WDシステム、サスペンション、ブレーキなどは、2ドアGT-Rと同じものが搭載されています。

 内装も2ドアGT-Rに準じていましたがリアシートは専用のバケットタイプで、乗車定員は4名です。

 ほかにもスカイラインGT-R 40thアニバーサリーの特徴として、リアスポイラーを装着せず、フロントスポイラーも小型化されるなど、派手すぎない大人のためのスーパーセダンとなっています。

 なお、スカイラインGT-R 40thアニバーサリーが登場してから10か月ほどでR33型の生産が終了したため、生産台数は約400台とわずかで、当時の販売価格は498万5000円でした。

●マツダ「ロードスタークーペ」

あとからデザインされたとは思えないほどスタイリッシュな「ロードスタークーペ」あとからデザインされたとは思えないほどスタイリッシュな「ロードスタークーペ」

 マツダ「ロードスター」は、「人馬一体」をコンセプトに開発されたオープンライトウェイトスポーツカーです。1989年に初代が発売されると世界中で大ヒットし、1998年には初代からのキープコンセプトとした2代目が登場。

 そして、2代目が登場してから5年後の2003年に、クローズドボディの「ロードスタークーペ」が発売されました。

 もともと初代でクローズドボディの構想はあったといいますが、2代目にしてようやく実現。

 製造はマツダの関連会社「マツダE&T」が担当し、ベースとなるロードスターのシャシに、屋根やリアフェンダーなど新規に製作されたボディパネルを溶接する手法で製作されています。

 ちなみに、こうしたクローズドボディの製造方法は、英国では古くからおこなわれていました。

 製造工程のほとんどが手作業だったため若手作業者の育成が課題となりましたが、マツダの熟練技能者からの技術支援を受けることで解消。

 なお、ボディパネルが増えることで懸念された重量増も、約10kgに抑えられたことにより、ロードスタークーペでも人馬一体を達成しています。

 バリエーションは内外装の加飾によって3タイプが設定されるも、わずか1年ほどで生産を終えました。

■実はかなりお金がかかっていた派生車とは!?

●ホンダ「N-BOXスラッシュ」

開発主管のこだわりがスゴすぎた「N-BOXスラッシュ」開発主管のこだわりがスゴすぎた「N-BOXスラッシュ」

 2011年に発売された軽トールワゴンのホンダ初代「N-BOX」は、同社独自のセンタータンクレイアウトの採用とエンジンルームのサイズ圧縮などにより、ライバルを上まわる広い室内空間を実現したことで大ヒットしました。

 そして2014年には、N-BOXをベースに全高を1670mmまで低くして、箱型スタイルながらクーペをイメージしたフォルムの派生車「N-BOXスラッシュ」が登場。

 N-BOXスラッシュは、主にアメリカで見られるカスタマイズの手法である「チョップドトップ」のように、ピラー部分を短くして全高を下げています。

 さらに、リアドアがN-BOXのスライドドアに対してヒンジドアに変更されるなど、フロント部以外のボディパネルと、ウインドウすべてが新規で製作されています。

 内装は色や素材にこだわり、5つの世界観を表現した5パターンを用意。オーディオも8スピーカー+サブウーファーが搭載され、ディーラーオプションで内装の不要な微振動を低減するデッドニングキットが用意されていました。

 ほかにも、電動パーキングブレーキや、パワーステアリングのアシスト力を選択できる「モード切替ステアリング」など、N-BOXスラッシュのみに搭載された装備が多数あります。

 こうしてさまざまな部分がこだわってつくられたN-BOXスラッシュは、2代目N-BOXが発売された後もモデルチェンジすることなく継続して販売されていましたが、2020年2月をもって販売を終えました。

※ ※ ※

 少量生産のメーカーでは、オーダーメイドによって世界に1台のクルマをつくることも可能ですが、今回の3台のように、大量生産をおこなうメーカーが変則的な手法でクルマをつくるケースは非常に稀です。

 もちろん、利益が出ることを前提としているので、コスト度外視ということはありませんが、この3台は利益だけではない深いこだわりがあるように見えます。

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