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さすがにシンプルすぎるでしょ! 驚くほど質素な車5選

くるまのニュース / 2020年6月11日 6時10分

現在、販売中のクルマはどれも装備が充実していて、快適かつ安全な走行ができます。一方で、さまざまな目的があって、あえて装備を削っているモデルも存在。そこで、装備がシンプルすぎるクルマを5車種ピックアップして紹介します。

■ストイックなまでに装備が簡素化されたクルマを振り返る

 昭和の時代に販売されていたクルマは、いまでは当たり前のエアコンやパワーステアリングといった装備は、オプションか設定されていないのが一般的でした。

 現在は軽自動車でもひと通りの快適装備や安全装備を搭載しており、快適かつ安全な走行ができます。

 一方、平成の時代に販売されていたクルマでも、装備が簡素化されたモデルが存在。そこで、シンプルすぎるクルマを5車種ピックアップして紹介します。

●ダイハツ「ミゼットII」

ユニークな発想でつくられた軽トラックの「ミゼットII」ユニークな発想でつくられた軽トラックの「ミゼットII」

 1957年に、3輪小型トラックのダイハツ「ミゼット」が誕生。高度成長期における個人商店の物流を支えるクルマとして大ヒットしました。

 その後、時代の移り変わりでミゼットの役割は終わり、一般的な軽トラックやバンが主流となりますが、ダイハツは1996年にミゼットのコンセプトを継承した軽トラック「ミゼットII」を発売。

 ミゼットIIはさすがに3輪ではありませんでしたが、軽自動車規格のサイズよりも小さく設計され、装備も必要最低限とするなど、ミゼットのシンプルさを後継していました。

 また、発売当初はひとり乗り(後に2人乗りも登場)で右側の窓だけが開閉可能となっており、メーターはスピードメーターと燃料計のみと必要最低限で、パワーステアリングやエアコンも無く快適装備はヒーターだけです。

 斬新なコンセプトが話題となったミゼットIIですが、小さいことの機動力が高度成長期ほどは活かせず、2001年に生産を終了しました。

●MUJIカー1000

無印良品の商品をイメージさせるシンプルさの「MUJIカー1000」無印良品の商品をイメージさせるシンプルさの「MUJIカー1000」

 生活雑貨から食料品、衣類など幅広い商品を扱っている「無印良品」は、2001年に日産と共同開発した「MUJIカー1000」を発売しました。

 MUJIカー1000は2代目「マーチ」の3ドア、1リッターエンジン車をベースに製作され、1000台の限定生産とし、無印良品のホームページを通じて予約受け付けするという販売方法がとられました。

 仕様については、マーブルホワイトの専用ボディカラーに、塗装されていない素地のバンパー、専用デザインのラジエーターグリル、ブラックの電動格納式ドアミラーなど、無印良品が販売する商品のコンセプトと同様に、余計な加飾を排除したシンプルさが特徴です。

 また、オーディオやエアコン、両席エアバッグなど必要最低限の装備は搭載されていましたが、価格は93万円(消費税含まず)と非常に安価に設定されました。

 なお、MUJIカー1000の売買契約が成立すると、無印良品オリジナルの14型折りたたみ自転車がプレゼントされる特典がありました。

●三菱「ジープ」

日本の本格的クロスカントリー4WD車の原点といえる「ジープ」日本の本格的クロスカントリー4WD車の原点といえる「ジープ」

 三菱「ジープ」は、米国のウイリス・オーバーランド社との契約によるノックダウン生産から始まり、1956年からは完全国産化したジープが誕生しました。

 ボディタイプはショートボディ、ミドルボディ、ロングボディがあり、基本的なデザインはどのボディも共通で、縦格子のフロントグリルに丸形2灯ヘッドライトが特徴的です。

 ラダーフレームのシャシに足まわりは前後板バネのリジッドアクスルを採用したことで、頑丈で高い耐久性を誇りました。

 軍用車がルーツだったことから装備は必要最低限のものだけで、快適装備というとヒーターとラジオくらいです。

 また、パワーステアリングは装着されておらず、興味本位で買ってみたものの普段使いには適さないため、すぐに売ってしまうユーザーも多かったといいます。

 1998年に専用のボディカラー、専用幌生地、防錆強化などを採用した「最終生産記念車」が発売され、2001年に国産ジープは長い歴史に幕を閉じました。

■走るためだけに特化した質素なクルマとは

●トヨタ「86 RC」

ユーザーがレース用に仕立てることを前提とした「86 RC」ユーザーがレース用に仕立てることを前提とした「86 RC」

 スバルと共同開発されたFRスポーツクーペのトヨタ「86」は、2012年にデビュー。

 搭載されているエンジンは最高出力207馬力(AT車は200馬力)を誇る2リッター水平対向4気筒DOHC自然吸気で、スバルが開発した「FA20型」をベースに、トヨタの直噴技術「D-4S」を組み合わせたものです。

 水平対向エンジンならではの「超低重心FRパッケージ」によって、優れたコーナーリング性能を発揮し、発売以来スポーツドライブ好きたちから人気を博しています。

 そして、発売当初、86にはモータースポーツベース車である「86 RC」がラインナップされました。

 レース用に仕立てることを前提にエアコン、スピーカー、カップホルダーバニティミラーなど、必要ないものが撤去され、さらにバンパーは未塗装でホイールもスチール製となっています。

 価格は199万円(消費税込)と安価でしたが、エアコンを後付けすることができず、普段使いには厳しいストイックなモデルです。

 現在、86 RCはラインナップから消滅していますが、スバル「BRZ」には「RA Racing」というモータースポーツベース車が設定されています。こちらはマニュアルエアコンを標準装備していますので、普段使いも可能です。

●ルノー「スポールスピダー」

まさに走るためだけにつくられた「スポールスピダー」まさに走るためだけにつくられた「スポールスピダー」

 1990年代中頃のF1では、ルノー製エンジンがホンダに変わって常勝となっていました。このイメージを市販車にも取り込むため、ルノーは「スポールスピダー」を1996年に発売。

 スポールスピダーはワンメイクレース用車両として開発されたモデルで、それを公道でも走行できるように最低限の装備を追加しただけなので、ヒーターやパワーステアリングなど、なにもなく、普段使いはまったく考えられていませんでした。

 さらに屋根も簡易的な幌も無く、当初はフロントウインドウも無い状態で、運転時はヘルメットを被ることが推奨されましたが、後にフロントウインドウが装備された仕様が追加されました。

 エンジンは最高出力150馬力を発揮する2リッター直列4気筒を、リアミッドシップへ横置きに搭載。決してパワフルなエンジンではありませんが、アルミ製スペースフレームとFRP製の外装により1トンを下まわる車体には十分なパワーでした。

 製造はルノーのレース部門である「ルノースポール」が担当し、日本にも100台ほどが正規輸入されましたので、いまも中古車として流通しています。

※ ※ ※

 現在、日本ではシンプルな装備のクルマは減ってしまいましたが、新興国向けモデルでは数多く存在します。

 そうしたモデルを日本でも売って欲しいと考える人もいるかもしれませんが、やはり安全面を考えるとかなり難しいです。

 また、現代のクルマに慣れてしまったユーザーにとって、新興国向けモデルの質感や仕立ては、受け入れられないでしょう。ある意味、贅沢になってしまったのかもしれません。

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