意外なクルマだからこそカッコイイ!? 往年のバン・ワゴン5選

くるまのニュース / 2020年6月12日 6時10分

いまやだいぶ選択肢が減ってしまったステーションワゴンやライトバンですが、かつては数多くの種類が販売されていました。なかには意外な車種も存在。そこで、珍しいステーションワゴンやライトバンを5車種ピックアップして紹介します。

■かつて隆盛を誇っていたころのバン・ワゴンを振り返る

 現在、国産メーカーのラインナップからステーションワゴンやライトバンが激減しています。

 一方、かつては1車種でセダン、クーペ、ステーションワゴン、バンなど、複数のボディタイプが設定されるのが一般的で、さまざまなニーズに対応しており、なかには意外な車種も存在しました。

 そこで、珍しいステーションワゴンやライトバンを5車種ピックアップして紹介します。

●日産「スカイライン ワゴン」

シリーズ最後のステーションワゴンとなった7代目「スカイライン」シリーズ最後のステーションワゴンとなった7代目「スカイライン」

 長い歴史があるスカイラインは、3代目からステーションワゴンとライトバンを設定しており、ステーションワゴンは7代目まで、ライトバンは6代目まで存在していました。

 この7代目スカイラインは1985年に発売され、ステーションワゴンは1986年に追加されています。

 7代目から大きく変わったのがエンジンで、6代目までの「L型」を廃止し、6気筒モデルは新世代の「RB型」にチェンジします。

 また、RB型ではS20型以来となる直列6気筒DOHCが復活。さらに当時シリーズ最強の「RB20DET型」ターボエンジンもラインナップされてステーションワゴンにも搭載されました。

 トップグレードの「GTパサージュ ターボ」は、このRB20DET型を搭載したモデルで、最高出力210馬力(グロス、以下同様)を発揮。まさにステーションワゴン界のグランツーリスモです。

 1989年に登場した8代目ではステーションワゴンが廃止されましたが、代わりにスカイラインとシャシを共有するステーションワゴン専用車「ステージア」が1996年に発売されています。

●マツダ「サバンナ スポーツワゴン」

ロータリーエンジンを搭載した唯一無二のステーションワゴン「サバンナ スポーツワゴン」ロータリーエンジンを搭載した唯一無二のステーションワゴン「サバンナ スポーツワゴン」

 1971年にデビューしたマツダ「サバンナ」は、1967年に発売された世界初の量産ロータリーエンジンを搭載した「コスモスポーツ」と同じ、491cc×2ローターの「10A型」ロータリーエンジンを搭載。

 コスモスポーツより安価だったサバンナは、若者を中心に人気が高まりました。

 発売当初は2ドアクーペと4ドアセダンの2タイプでしたが、1972年にステーションワゴンの「サバンナ スポーツワゴン」を発売します。

 搭載されたエンジンは10A型ロータリーエンジンで、最高出力は105馬力を発揮。現在まで続く高性能ステーションワゴンの草分け的存在です。

 ちなみに、マツダはロータリーエンジンを搭載したマイクロバス「パークウェイロータリー26」や、北米専用モデルのトラック「ロータリーピックアップ」も、サバンナと同時期にラインナップしていました。

●トヨタ「クラウン カスタム」

斬新なデザインが魅力的な4代目「クラウン カスタム」斬新なデザインが魅力的な4代目「クラウン カスタム」

 1971年発売の4代目トヨタ「クラウン」は、3代目とは対照的な「スピンドル・シェイプ」と呼ばれた滑らかで美しいボディラインでデビューします。

 当時のクラウンもさまざまなボディタイプが設定されており、3代目ではピックアップトラックも存在しました。

 4代目クラウンは通称「クジラ」と呼ばれ、それまでの日本の高級車とは一線を画するデザインを採用。いまでは一般的な、ボディ同色のバンパーや電子制御燃料噴射装置、電動リクライニングシート、アイドリングストップ機能を搭載するなど先進的なモデルです。

 ステーションワゴン、バンの「クラウン カスタム」も伸びやかなサイドビューのスタイリッシュなフォルムで、現在の価値観で見ると好印象ですが、当時は保守的なユーザーから敬遠されました。

 そのため販売台数は低迷し、デビューからわずか3年後の1974年に直線基調で重厚感のあるデザインの5代目にモデルチェンジ。

 販売台数は回復しましたが、いまでは4代目のデザインに魅せられて愛好するファンも多く存在します。

■アメリカのステーションワゴンを意識したモデルとは!?

●ホンダ「シビック カントリー」

アメリカナイズされた木目調パネルが印象的な「シビック カントリー」アメリカナイズされた木目調パネルが印象的な「シビック カントリー」

 1979年に、ホンダは2代目となる「シビック」を発売しました。初代シビックからキープコンセプトとされた外観ながら、ボディサイズを拡大することでより広い室内空間と、安定した走りを実現。

 ボディバリエーショは当初3ドアハッチバックと5ドアハッチバックで、遅れてバンとステーションワゴン、そして4ドアセダンが加わります。

 このステーションワゴンは「シビックカントリー」と命名され、ボディサイドとテールゲートに木目調パネルが装着できるという特徴がありました。

 これはアメリカのステーションワゴンで古くから採用されていたドレスアップで、パネルは発売記念として最初の1500台に標準装備されて、以降はディーラーオプションとなっています。

 なお、同様のドレスアップは日産「サニーカリフォルニア」や「セドリック/グロリア」のステーションワゴンにも採用されました。

●三菱「ランサー バン」

いま見てもスタイリッシュなフォルムの「ランサー バン」いま見てもスタイリッシュなフォルムの「ランサー バン」

 初代三菱「ランサー」は、1973年にデビューしました。ボディタイプは2ドアと4ドアセダンをラインナップ。

 搭載されたエンジンは1.2リッター、1.4リッター、1.6リッターのバリエーションが設定され、トップグレードの「ランサー1600GSR」は110馬力を誇る1.6リッター直列4気筒SOHCの「4G32型」を搭載。

 パワフルなエンジンと800kg台前半の軽量なFR駆動のシャシで、海外のラリーでも活躍するスポーティモデルとして高い人気を誇りました。

 そして、セダンのデビューから7か月後にバンを追加。ランサーの特徴的な「エアロノーズライン」と呼ばれるフロントフェイスに小ぶりなキャビンを継承し、丸みをおびたルックスは、商用車とは思えないほどスタイリッシュなフォルムです。

 エンジンは1.2リッターと1.4リッターが設定されましたが、後年の排出ガス規制では、商用車の方が乗用車よりも規制値が緩和されていたため、バンのキャブレターやエキゾーストマニフォールドを乗用車のランサーに移植するチューニングがおこなわれたといいます。

 なお、ランサーバンは後に「ランサーカーゴ」へと名前が変わり、日産「NV150 AD」のOEM車として2019年まで販売されていました。

※ ※ ※

 現在、国内のライトバンはトヨタ「プロボックス/サクシード」と、同車のOEMであるマツダ「ファミリアバン」、そしてNV150 ADだけで、実質は2車種です。

 昭和の時代には、個人商店での配達用とファミリーカーを兼務するなど、ライトバンは人気があり、そのためクラウンやセドリックなどの高級車にも設定されていました。

 しかし、現在はそうしたニーズもなく、生産の合理化ゆえに消えていってしまったのです。

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