1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

名車だけでなく迷車もある!? 記憶に残る異色のホンダ車5選

くるまのニュース / 2020年6月22日 6時10分

ホンダが自動車製造を開始して、今年で57年を迎えます。これまで数々の名車を世に送り出してきましたが、ユニークなモデルも存在。そこで、記憶に残る異色のホンダ車を5車種ピックアップして紹介します。

■ユニークすぎるホンダ車を振り返る

 ホンダは1957年に発売された直列4気筒DOHCエンジンを搭載した軽トラック「T360」から、4輪自動車の製造がスタートしました。

 これまでに数々の名車を世に送り出してきましたが、一方でユニークなモデルも存在。そこで、記憶に残るような異色のホンダ車を5車種ピックアップして紹介します。

●エディックス

発想は秀逸だったもののヒットにつながらなかった「エディックス」発想は秀逸だったもののヒットにつながらなかった「エディックス」

「エディックス」は2004年に販売された新発想のミニバンです。

 前列、後列とも独立する3つのシートが設置された6人乗りという、ユニークなシートアレンジが特徴で、エディックスの独特なシート配置は「3by2」と呼称され、新たなコンセプトのファミリーカーとして開発されました。

 発売当初は1.7リッターエンジンと2リッターエンジンが搭載されていましたが、パワー不足という声もあったため、後期型では2.4リッターエンジンが加わっています。

 このシート配置は大いに話題となりましたが、日本市場ではそれほど販売台数が伸びず、数回のマイナーチェンジを経て2009年に一代限りで販売を終了。

 やはり使い勝手的には、一般的な3列シート+スライドドアのミニバンに分があったようです。

 一方で、欧州市場では順調に販売台数を伸ばしており、国内仕様には無いMT車も設定されていました。

●アヴァンシア

プレミア感のあるステーションワゴンの「アヴァンシア」プレミア感のあるステーションワゴンの「アヴァンシア」

「アヴァンシア」は、1999年に発売されたステーションワゴンです。上級セダンのような落ち着いたデザインと広い室内空間を両立する、プレミアムなステーションワゴンというコンセプトで開発されました。

 デザインは同時期に販売されていた「アコードワゴン」よりもシックで高級感があり、流麗なフォルムが特徴です。

 ボディサイズは全長4700mm×全幅1790mm×全高1500mm(2WD)とワイドで、アコードワゴンに比べ広い室内空間を実現しています。

 搭載されたエンジンは直列4気筒2.3リッターとV型6気筒3リッターの2種類が設定されており、いずれも当時の排出ガス規制値を50%以上下回る、優れた環境性能を発揮。

 また、3リッター車にはホンダ初となる5速ATが搭載され、日常走行時から高速走行時まで、幅広いシーンで低燃費を実現しています。

 しかし、日本市場ではミニバンの「オデッセイ」、「ステップワゴン」が高い人気を博していたことが影響し、販売が低迷。

 2003年に生産を終了しますが、2016年に中国向けのSUVとしてアヴァンシアの名が復活し、現在も販売されて高い人気を得ています。

●エレメント

ポップなデザインは賛否が分かれてしまった「エレメント」ポップなデザインは賛否が分かれてしまった「エレメント」

「エレメント」は日本市場で2003年に、北米市場では2002年に発売されたミドルサイズSUVです。デザインや開発、生産はアメリカでおこなわれ、ジェネレーションYと呼ばれる若者層がターゲットでした。

 前後のドアが観音開きとなっていることが特徴で、ボディはバンパーやフェンダーなど、部分的にあえて無塗装の樹脂パーツが用いられ、アウトドアギアのような機能性の高さが表現されています。

 エンジンは北米仕様の「アコード」と同じ2.4リッター直列4気筒DOHC「i-VTEC」が搭載され、市街地から山道まであらゆるシーンを想定した専用チューニングが施されました。また、160馬力と比較的パワフルながらも低燃費を実現。

 北米市場では個性的なデザインと高い走行性能によって一定の人気を集め、後に新グレードの追加やフロントフェイスの意匠変更が実施されています。

 しかし日本市場では販売台数が伸びず、発売から2年8か月ほどで販売を終了。

 全長4300mm×全幅1815mm×1790mmというボディサイズは、当時としては大きすぎるということと、無塗装の樹脂パーツが日本のユーザーからは安っぽく見えたことで、支持を得られませんでした。

■ストイックすぎたホンダ車とは!?

●コンチェルト

英国調の小さな高級車を目指した「コンチェルト」英国調の小さな高級車を目指した「コンチェルト」

「コンチェルト」は、1988年に発売されたシビッククラスのセダンです。ホンダと英国のローバーグループによって共同開発され、小さな高級車をコンセプトとしていました。

 ボディは6ライトウインドウが特徴的な直線基調のヨーロピアンスタイルで、4ドアセダンと5ドアハッチバックをラインナップ。

 搭載されたエンジンは、1.5リッターと1.6リッターの直列4気筒で、4ドアセダンには従来のスタンバイ式4WDだけでなく、前後輪と後輪左右のタイヤへ独立して駆動力配分をおこなう4WDシステム「INTRAC(イントラック)」を採用するなど、先進的な機能が盛り込まれています。

 また、高剛性モノコックボディによって走行時における車内の騒音が抑えられており、快適な乗り心地を実現。

 コンチェルトはヨーロッパの伝統とホンダの技術を融合した、プレミアムコンパクトの先駆け的存在です。

 しかし、当時はバブル景気という背景もあり、やや地味な印象からか売れ行きはあまり伸びず、1992年に後継車の「ドマーニ」が登場したことで、コンチェルトの名前は一代限りで消えてしまいました。

●インサイト

ストイックに燃費を追求した「インサイト」ストイックに燃費を追求した「インサイト」

「インサイト」は、1999年に登場したホンダ初のハイブリッド車です。1997年に発売されたトヨタ初代「プリウス」に対抗するために、ストイックなまでに低燃費を目指して開発されました。

 パワーユニットは、70馬力の1リッター直列3気筒エンジンに13馬力のアシスト用モーターを組み合わせた、「ホンダIMA(インテグレーテッド・モーターアシスト)システム」と呼称されるパラレルハイブリッドを採用。

 乗車定員は2名で、NSXで培った技術を活かしたアルミ製シャシや、アルミと樹脂を組み合わせたボディパネルを採用したことで、モーターやバッテリーを搭載しながら車量は820kg(MT車)に抑えられていました。

 また、外装はリアタイヤをスカートで覆い、デザインもスポーツカーのようなフォルムで空力を重視し、Cd値(空気抵抗係数)0.25を実現。

 その結果、燃費はプリウスを抜き、当時の量産ガソリン車で世界最高となる35km/L(10・15モード)を達成しています。

 しかし、インサイトは2名乗車としたことで多くのユーザーからは受け入れられず、販売が低迷。2004年のマイナーチェンジで36km/L(10・15モード)と、さらに燃費を向上させましたが販売の回復にはつながらず、2006年に生産を終了しました。

 そして2009年に発売された2代目インサイトは、プリウスを意識した5ドアハッチバックに改められ、2018年に登場した3代目は2モーターハイブリッドシステム「SPORT HYBRID i-MMD」を採用。全長4675mm×全幅1820mm×全高1410mmと大柄なボディながら、34.2km/L(JC08モード:LXグレード)の低燃費を実現しています。

※ ※ ※

 冒頭にあるとおり、ホンダ車の歴史は軽トラックのT360から始まりました。しかも、当時の常識では考えられないほど高回転型の、360cc直列4気筒DOHCエンジンを搭載するというスーパートラックです。

 当時は「スポーツ360」(市販されなかった軽スポーツカー)と同時に開発されており、このエンジンしか持っていなかったことが理由のようですが、軽トラックに複雑な構造の高回転型エンジンは必要とされず、販売は振るいませんでした。

 しかし、こんなクルマを最初の市販車としたのは、いかにもホンダらしい考え方ではないでしょうか。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください