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まさに究極のSUVか!? 軍用車から派生したオフロードカー3選

くるまのニュース / 2020年7月2日 16時10分

現在、高い人気を誇っているSUVは、舗装路の走行に特化したクロスオーバータイプが主流ですが、SUVの源流となっているのはクロスカントリー4WD車です。そのなかでも、究極のオフロード性能を誇る軍用車をベースにしたモデルを3車種ピックアップして紹介します。

■優れた悪路走破性と高い耐久性を誇る究極のSUVとは

 現在、世界中で高い人気を誇っているSUVは、クロスオーバータイプと呼ばれるオンロードに特化したモデルが主流となっています。

 SUVは本格的なオフロード性能を誇るクロスカントリー4WDを源流としていますが、さらに遡ると軍用車に行き着くのではないでしょうか。

 そこで、究極のオフロード性能を誇る軍用車をベースにしたオフロードカーを3車種ピックアップして紹介します。

●三菱「ジープ」

国産クロカン4WD車の原点であり究極の姿である「ジープ」国産クロカン4WD車の原点であり究極の姿である「ジープ」

 三菱「ジープ」は、米国のウイリス・オーバーランド社との契約によるノックダウン生産から始まり、1956年からは完全国産化を果たしました。

 ジープは小型なサイズによる機動力を生かし、「73式小型トラック」として長きにわたって自衛隊員の移動手段として活躍していましたが、現在は退役しています。

 ジープのボディタイプはショート、ミドル、ロングが設定され、幌タイプやバンタイプがあり、縦格子のフロントグリルに丸形2灯ヘッドライトのフロントフェイスが特徴です。

 シャシはトラックと同様なラダーフレームを採用し、サスペンションは前後板バネのリジッドアクスルとすることで、堅牢かつ高い耐久性を誇りました。

 搭載されたエンジンはガソリンとディーゼルが設定され、歴代モデルでは排気量も多岐にわたり、使用状況によって選択が可能でした。

 なお、軍用車がルーツだったことから装備は必要最低限のものだけで、快適装備というとヒーターとラジオくらいです。

 また、パワーステアリングは装着されておらず、乗り心地も悪いことから、興味本位で買ってもすぐに売ってしまうユーザーが多かったといいます。

 1990年代の終わりに、排出ガス規制や衝突安全基準の強化への対応が困難なことから生産終了が決定され、1998年に専用のボディカラー、専用幌生地、防錆強化などを採用した「最終生産記念車」を発売。

 そして、2001年に三菱ジープは長い歴史に幕を閉じました。

●トヨタ「メガクルーザー」

高機動車を民生用に改良して販売された「メガクルーザー」高機動車を民生用に改良して販売された「メガクルーザー」

 1994年から1995年にかけて陸上自衛隊に配備が始まった「高機動車」は、大規模災害時の人命救助などの任務を迅速に遂行する点に主眼を置いて、トヨタが開発しました。

 この高機動車をベースに1996年から民生用として販売されたのが「メガクルーザー」です。ボディサイズや形状から「和製ハマー」の愛称で呼ばれました。

 全長5090mm×全幅2170mm×全高2075mmの巨大なボディでありながら、後輪が最大12度の逆位相に操舵する4WS(4輪ステアリング)を装備することで、最小回転半径5.6mを実現するなど、日本国内でも救援活動を目的としたメガクルーザーならではの特徴です。

 搭載されたエンジンは低回転域のトルクを重視した4.1リッター直列4気筒ディーゼルターボで、最高出力170馬力、最大トルク43.0kgmを発揮し、組み合わされるトランスミッションは4速ATのみ。

 駆動方式はフルタイム4WDでデフロック機構を装備し、泥濘地や雪道などでの駆動力確保に有効な後輪の空気圧調節機能も装着でき、一般のSUVとは比較にならないほどの高い悪路走行性能を誇りました。

 すでに民生モデルは生産終了となっていますが、自衛隊向けの高機動車は政府からの要請によって都度生産となっていて、現在も納入が続いています。

■ラグジュアリーSUVの先駆け的存在だったモデルとは!?

●ランボルギーニ「LM002」

高級SUVの先駆け的存在の「LM002」高級SUVの先駆け的存在の「LM002」

 ランボルギーニのSUVといえば現在販売中の「ウルス」ですが、ウルスは同社初のSUVではなく、1980年代にラグジュアリーなSUVを販売していました。

 1977年のジュネーブモーターショーで、ミッドシップレイアウトのアメリカ軍向け高機動車のプロトタイプ「Cheetah(チーター)」を発表し、1981年にはチーターを一般向けにモディファイした「LM001」を製作。

 そして、1982年に自社製4.8リッターV型12気筒エンジンを、アルミニウムとグラスファイバーを使用したボディのフロントに搭載した「LM002」を、ランボルギーニ初のオフロードカーとして発表し、1986年から市販を開始しました。

 1986年以降は、当時ランボルギーニで最高峰のスーパーカー「カウンタック」用に開発した5.2リッターV型12気筒48バルブエンジンを、過酷な環境下でも使用できるように仕様変更・強化したうえで搭載。

 LM002の駆動方式はフルタイム4WDで、最高速度は210km/h、0-100km/h発進加速7.8秒というオフロードカーとしては驚異的な走行性能を誇りました。

 また、LM002はオールレザーの内装を採用し、オーダー次第でさまざまな装備を搭載できるなど、プレミアムSUVの先駆けでしたが、1993年に生産を終了。2018年にウルスが登場するまでランボルギーニのSUVは途絶えてしまいます。

※ ※ ※

 ほかにも軍用車から派生したモデルとしてAMゼネラル「ハマーH1」や、メルセデス・ベンツ「Gクラス」がありますが、ロシアでは現役の軍用車が民生用に販売されています。

 軍用車というと無骨なスタイルというイメージがありますが、やはり本物の「ギア」が持つ機能美は魅力的です。

 日本の道で、本格的なクロスカントリー4WD車の性能が発揮できるシーンはほとんどありませんが、トヨタ「ランドクルーザー」や、スズキ「ジムニー」が高い人気を誇っている秘訣は、共通する機能美ではないでしょうか。

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