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便座の9倍も汚い!? 車内で最も汚れているのはドコ? 見える汚れより見えない菌に注意

くるまのニュース / 2020年7月11日 16時10分

フロアマットの泥など目に見える汚れには注意できても、極小の細菌は目に見えないことから注意が疎かになってしまいがちです。海外の研究ではクルマを運転する際に必ず触れる場所に、非常に多くの菌が付着していることもわかってきました。

■日常的に触れる部分がもっとも菌が多い

 靴や服、かばんなどの荷物にまぎれて、車内にはさまざまな雑菌が持ち込まれています。フロアマットに付いた目に見える汚れをはじめ、なかには人の目では確認できない極小の菌もあります。一見、汚れていないから清潔だろうと判断してしまう人もいるかもしれません。

 英国でおこなわれた研究によれば、クルマのステアリングは車内でもっとも汚れている場所のひとつとされ、そこには公衆トイレの便座の9倍の菌がいるという結果が出ています。

 ステアリングはあまり汚れているようには見えないものという印象がありますが、なぜそんなにも大量の菌が付着しているのでしょうか。

 例えば、ショッピングなどでクルマを使った場合、店舗のドアノブや手すり、エレベーターのボタン、商品などに触れますが、こうしたものや場所は不特定多数の人が接触し、すでに多くの菌が付着している可能性があります。

 自宅では手洗いや消毒の習慣がある人でも、クルマに乗り込む際には必ずしも殺菌できる道具や環境が整っているとはいえず、目に見えないという菌の特性によって警戒感も薄れてしまいます。その結果、菌の付着した手でステアリングを握る機会が多くなり、ステアリングが菌の温床となってしまうのです。

 また種類にもよりますが、一般的に菌が繁殖しやすい温度は20度から50度とされ、人が快適に過ごしやすい温度から菌の繁殖がはじまるともいえます。車内はエアコンによって温度が調節され、結果的に菌が繁殖しやすい温度に保たれていることも少なくありません。

 とくに夏場のクルマは車内が高温になります。エアコンなどの空調が作動しない車内は密閉空間であるため空気が滞留し、菌が繁殖しやすい環境となっているのです。

 猛威を振るうコロナウイルスの例では、紙類や布類では数時間で検出されなくなるのに対し、ステンレスやプラチックの表面では最大1週間程度検出可能な状態が続くという研究結果もありました。

 そのため、人が触れる部分のなかでも、ステアリングやシフトレバーといったプラスチックやステンレスなどの合金でつくられた部分は、菌にとっても生存や繁殖がしやすい場所となっているのです。

 一方、自動車メーカーではこうした事態を予測してステアリングやシートなど人が触れる部分に抗菌処理をおこなっています。

 しかし、抗菌処理はあくまで菌の付着や増殖を防ぐ処理に過ぎず、除菌や殺菌のような根本的な解決にはなりません。また、クルマを運転し続ければハンドルの表面が擦れ、抗菌処理された部分が徐々に剥がれ落ちていく可能性もあります。

 そのため、除菌ペーパーなどを使い定期的な清掃を欠かさないことがステアリングやシフトレバーを清潔に保つうえで重要です。

※ ※ ※

 外出先で手を洗える環境がないなかで、やむを得ずステアリングを握ってしまうこともかるかもしれません。しかし、先述のとおり停車して換気されない車内や、ステアリング、シフトレバーの表面は材質によって菌が長時間生存したり繁殖に適した環境となっています。

 前出の研究結果によれば、ステアリングやシフトレバー以外では、トランクにもさまざまな菌が付着しているという結果が出ています。なかには食中毒を引き起こす菌も検出され、車内でとくに汚れている場所です。

 トランクはエアコンが作動していても空気が循環せず、リアゲートを開けない限り換気がされづらいスペースで、積み込まれる荷物のなかには床や屋外で地面に置いてしまったものもあり、そうしたものから菌が運び込まれてしまうほか、直射日光が当たらないため菌の増殖に最適な環境です。

 最近のSUVでは汚れにも強いトランクをアピールしていますが、菌の繁殖を防ぐためにもハンドルやシフトレバーと同じく、意識的に除菌や殺菌が必要といえます。

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