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【昭和の定番】姿を消した灰皿&電動アンテナ 次に無くなるのはナニ?

くるまのニュース / 2020年8月3日 10時10分

時代とともに進化するクルマは、装備品も徐々に変化しています。その結果、かつて標準装備されいたもののなかには、今ではまったく見かけなくなった装備もあります。

■懐かしのインテリア! また、今後も無くなる装備はある?

 時代によってクルマの流行が移り変わっていくと同時に、車内外の装備品も変化を遂げています。そのなかには、かつて当たり前に装備されていたものの、今では標準装備だけでなくオプションからも姿を消してしまったものもあります。

 今回は、そんな懐かしいクルマの装備品について、無くなった理由と合わせて紹介していきます。

 まず、紹介するのはかつての国産車には必ずといっていいほど備え付けられた「灰皿」です。

 ひと昔前は、現在に比べて喫煙者が多かったことから、クルマに備え付け灰皿が装備されていました。

 しかし全国各地で「受動喫煙防止条例」が成立するいま、徐々に愛煙家の数が減少したことによって灰皿を装備するクルマが減少傾向にあります。

 JT全国喫煙者率調査によると、昭和40年から平成30年までの成人男性の平均喫煙率を調査したところ、昭和40年は83.7%、平成30年は27.8%となり、約50年間の間に大きく減っていること分かりました。

 喫煙に対するニーズは徐々に減少傾向にあることから、各クルマメーカーでも灰皿の標準装備を取りやめることとなりました。

 とはいえオプションや社外用品として、その需要は根強く生き残っています。先述のとおり、受動喫煙防止例などの条例によりタバコを吸える空間が減ってきていることから、車内などのプライベート空間で喫煙をするニーズが高くなっているといわれています。

 灰皿と同様にその姿を消しつつあるのがシガーソケットです。その名のとおりタバコに火を付けるためのソケットですが、最近では見かける機会が減りました。

 シガーソケットは、点火するための役割以外にもクルマの電源を取り込むことができるため、携帯の充電やそのほかの電化製品の利用されていました。しかし、現在はUSBタイプの充電口として変化を遂げているものも多いです。

 また、ドライブレコーダーやクルマ用電化製品のなかには、シガーソケットから給電するタイプも多いため、最近の新型モデルでは、タバコに火を付けることの出来ない電源供給装備として「アクセサリーソケット」という名称で残っています。

 あくまでも電子機器類をメインとした用途になるため、以前のようにタバコの絵柄が書かれた蓋(電熱線部分)は付いていません。

 また、同じく車内の懐かしい装備品として、レース生地カバーが挙げられます。

 レース生地カバーとは、クルマのシート上部に取り付けられていたカバーです。汚れ防止やおしゃれ目的のドレスアップアイテムとして、1980年代中頃まで流行しました。

 おもにセダンタイプのクルマに多く利用されており、当時は当たり前の光景であったといっても過言ではないでしょう。

 しかし、時代の流れとともに、シートカバーの装着意義は変化していきます。1980年代後半には、ヘッドレストにバンダナを巻いて、シートカバーにはTシャツを被せるといった装飾が流行しました。

 その後、シートの素材やデザインがより進化を遂げたことで、シートカバーを利用するメリットが薄れていったことにより、レース生地カバーも衰退していきます。

 現在は、シート全体をカバーできる車種専用品が主流となり、型取りなどの技術も進化して安価に済ませられることから、人気をあと押している状態です。さらに、シートの素材自体も汚れにくいものを採用していることが多く、カバーをする必要がなくなったのも大きな要因のひとつでしょう。

 では、今後減っていくと予想されるものはあるのでしょうか。カー用品店のオートバックスセブン担当者は、以下のように話します。

――最近になって数が減っているクルマの装備品について教えてください。

 近年、標準装備されなくなったもののなかには、三角停止板があげられます。かつてクルマの購入時には必ず三角停止板もセットで付いてきたものの、最近の新車には装備されていません。しかし高速道路で停止する際、三角掲示板を使って停止することが義務化されており、オプションまたは車外製品を購入する必要があります。

 次にスペアタイヤがあげられます。ひと昔前はトランクの下にタイヤが埋め込まれていましたが、ここ4年から5年ではパンク修理剤が入っているケースが多いです。

 スペアタイヤの重量を省くことで燃費を良くするほか、トランクのスペース確保といった理由があげられるでしょう。また、大半のケースは未使用のまま処分されるため、環境の観点からもその必要性が問われています。

 また、リモコンキーの主流により、キーシリンダーも近年その数が減っています。ただし、キーシリンダー自体が完全になくなるといった可能性は考えられません。

 リモコンキーの電源が切れた際など、鍵を開けられなくなってしまうこともあるため、存在自体はこれからも残されると思います。鍵穴が目立った構造のものに関しては、無くなる可能性もあるでしょう。

※ ※ ※

 クルマの標準装備は、クルマの技術進化や各時代のトレンドに合わせて、失われていくものが数多くあります。また、今は当たり前のように使っている装備品のなかにも、これからの時代に合わせてその数が減っていくものもあるでしょう。

■そういえばあったな…。 懐かしのエクステリア

 かつて一時的に流行ったものとして、電動ロッドアンテナ[k1]があります。車内にラジオを受信するために取り付けられていたアイテムです。

 車載AM/FMチューナーのスイッチON・OFFに連動してアンテナが伸縮するほか、手動でアンテナを引き出す手間が省ける便利な装備です。

 1970年代から1980年代には、高級車向けのアンテナとして装備されており、エンジンを切ると自動的に収納される電動アンテナも存在していました。

 しかし1990年代には、ウインドウに貼り付けるシールタイプのアンテナやルーフアンテナが主流となったため、徐々にロッドアンテナが衰退しました。

 現在は、「ドルフィンアンテナ」や「シャークフィンアンテナ」と呼ばれるヒレ型のものが主流となっています。

 ラジオだけでなく、リモコンキーの電波、カーナビゲーション、GPS、テレマティクスなど、あらゆるワイヤレス通信に対応できるアンテナへと進化を遂げました。

トヨタの「JPNタクシー」はフェンダーミラーを採用しているトヨタの「JPNタクシー」はフェンダーミラーを採用している

 次に今でもタクシーなどでは見かけるフェンダーミラーも一般的な乗用車においては見かけなくなったもののひとつです。

 フェンダーミラーは、過去に一般的な乗用車でも数多く採用されていました。ドライバーが後方および後側方を確認するための役割を果たすものです。

 ミラー類は1949年に義務化され、左右への装着が義務付けられたのは1962年となります。義務化された当時はフェンダーミラーが主流であり、ドアミラーは認可されていなかったことから「違法改造」とみなされていました。

 しかし、当時の輸入車には、ドアミラーを採用するクルマも多々あり、こうした車両への非関税障壁であるとの指摘を受けたため、1970年代に輸入車のみドアミラーが解禁されました。その後、1983年に国産車を含むすべての車両でドアミラーが解禁となります。

 そしてフロントフェンダーは、歩行者保護の観点から一般車両への設置が廃止されていきました。フロントフェンダー上にミラーがあると、万が一歩行者と接触した場合、歩行者側に多大なダメージを与えかねないことが減少の要因とされています。

※ ※ ※

 かつては当たり前だった装備が現在では見かけることがなくなったというものは、ジャンル問わず存在します。今後、クルマの電動化がさらに進んでいく、エンジン自体も珍しい存在となる日が来るのかもしれません。

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