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全国初「ETC決済でケンタッキーが買える!?」 NEXCO中日本とケンタが異色のコラボ実施

くるまのニュース / 2020年8月4日 7時10分

高速道路事業者のNEXCO中日本は、高速道路の料金支払方法のひとつであるETC決済を用いた新たな実験として、日本ケンタッキー・フライド・チキンの実店舗を対象とした「ETC決済によるドライブスルー利用実験」を2020年8月3日から開始しました。日本初となるETC決済によるドライブスルー利用ですが、どのような経緯で実施されたのでしょうか。

■キャッシュレス拡充と非接触型決済の二刀流

 高速道路の管理・運営などをおこなうNEXCO中日本は、日本ケンタッキー・フライド・チキンなど試行運用実施会社4社と共同で、ケンタッキー・フライド・チキンの実店舗にて、全国初の試みとなるドライブスルーでの支払い方法としてETCで決済する試行運用を8月3日から開始しました。

 今回、ドライブスルーにてETC決済を利用できる試行期間は、2020年8月3日から11月30日までの約4か月間です。

 利用できる対象者は、専用サイトで一般モニターを募集しておこないます。登録したモニターは、実験期間中、ドライブスルーでETC決済を利用した場合、代金から1割引されるといった特典も用意されています。

 実施される店舗は、神奈川県相模原市の「KFC相模原中央店」です。

 全国にあるケンタッキー・フライド・チキンの店舗でドライブスルーサービスを実施しているのは約400店舗。そのなかで、相模原中央店が選ばれた理由について、日本ケンタッキー・フライド・チキンオペレーション開発部オペレーション開発課の中嶋氏は「立地や利用状況を総合的に判断した結果」としています。

 実際に、試行運用が開始した8月3日でも、家族連れや主婦層のドライブスルー利用客は多く、実験に適した店舗であるといえます。

 利用方法は、通常のドライブスルーと同様に、まずマイクに向かって注文。その後、受け取り口へクルマを進め、従業員へETC決済を希望する旨を伝えます。

 従業員が決済操作をおこなうと、ドライブスルー出口に設置されたETCアンテナが作動し、ETC車載機に挿入されたクレジットカード機能付きETCカードにて代金の決済が完了し、商品を受け取るという流れです。

 なお、決済が完了してもETC車載器からはとくにアナウンスなどは流れず、静かに決済が完了。支払明細を確認するためには、今回の試行運用においては、あらかじめ登録されたメールアドレスに送信された明細を確認することになります。 

 全国初のドライブスルーによるETC決済について、中日本高速道路関連事業本部国際・技術事業部技術事業課課長の尾高氏は以下のように話します。

――今回取り組みをはじめた経緯を教えて下さい。

 ETCを駐車場での決済やドライブスルーといった「街中利用」ができるよう、取り組みをおこなっています。これによって、高速道路でのETC利用率増加に期待しています。

――KFCと取り組みをおこなった背景を教えて下さい。

 NEXCOではこれまで、駐車場やフェリーにおいてETC決済の試験運用を実施してきました。この取り組みを見て、ケンタッキーさんからドライブスルーでも実験してみないかという提案を頂き、国内ではじめて試験運用にいたりました。

――現時点でのユーザーの反応はどうでしょうか。

 モニター募集をはじめて数日で、150人ほどの申込みがあったため、反響はかなり高いと思います。まだ実際の利用者は少ないですが、今後利用客が増えるにあたって、我々としても運用の課題を抽出し、改善に繋げられればと思います。

――今回の実験次第では、今後どういった展開が考えられるのでしょうか。

 NEXCOとしては、今回の取り組みを知ったほかの事業者からの提案があれば、今後も積極的に導入していければと思います。

――ETC自体は、今後どういった方向に進化していくのでしょうか。

 高速道路ではかなり利用されていますが、駐車場やフェリー、ドライブスルーで利用できるようになったことで、ETCがもっと一般化し、キャッシュレス決済のひとつの手段として広まっていけばと思います。

※ ※ ※

 NEXCO中日本はこれまで、ETC多目的利用サービスとして、2017年には駐車場料金の決済にて、2019年にはフェリーの乗降手続や利用料金の決済にて、ETCを活用した実証実験をおこなってきました。

 今回のドライブスルーにおける取り組みも、今後のキャッシュレス化を進めるだけでなく、非接触型決済による新型コロナウイルスの感染拡大防止といった効果が期待されています。

 また、前出の日本ケンタッキー・フライド・チキンの中嶋氏は以下のように話します。

「ドライブスルーにおいてETC決済を推奨することで、非接触型のサービスへのニーズに応えることと、キャッシュレスの拡充が見込まれます。それによって、お客さまの『買いやすさ』への効果を期待しています。

 なお、今後のサービス拡大について、現時点では詳細は未定ですが、今回の試験をもとに効果を検証し、感染症対策の点からもユーザーに受け入れられることを意識して、前に進めていきたいと考えています」

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