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マツダ「ボンゴ」生産終了 89年の商用車歴史に幕 今後はOEMで販売継続

くるまのニュース / 2020年9月2日 7時10分

マツダ「ボンゴトラック」の自社生産が2020年8月31日に終了し、今後はダイハツからのOEMに切り替わることになりました。マツダの商用車はすべて他社からのOEMになりましたが、それはなぜなのでしょうか。

■89年に渡るマツダ商用の歴史は終了 今後は他社からのOEM

 マツダ「ボンゴトラック」の製造が2020年8月31日に終了し、これにより自社生産の商用車も終了しました。

 1931年に登場した3輪トラックから89年間続いたマツダの商用車ですが、今後はすべて他社からOEM供給されることになります。

 マツダ「ボンゴシリーズ」は、1966年に初代「ボンゴバン」が発売されて以降、2020年5月までに累計で約210万台以上が生産された歴史ある小型商用車です。

 ボンゴシリーズの自社生産終了について、マツダの広報部は次のようにコメントしています。

「ワンボックスの代名詞ともいわれ、長年ご愛顧いただいたボンゴシリーズですが、商用車においても環境性能や安全性能の基準が強化されるなかで、自社生産ではなく、トヨタグループであるダイハツからOEM供給を受けることになりました。

 弊社は乗用車に注力し、商用車のノウハウを持っている他社と手を組んでラインナップを拡充させることで、ユーザーのニーズに合った商品を提供していければと思っています。

 販売店からも商用車を販売したいという声があり、商用車はすべて他社からOEM供給を受けて販売していきます」

 すでに、多くのマツダの商用車は他社からのOEMに切り替わっています。

「ボンゴブローニイバン」はトヨタ「ハイエース」、「ファミリアバン」はトヨタ「プロボックス」、「スクラムバン」はスズキ「エブリイ」、「スクラムトラック」はスズキ「キャリイ」、「タイタン」はいすゞ「エルフ」というように、トヨタ、スズキ、いすゞからOEM供給を受けています。

 海外市場においては、ピックアップトラックの「BT-50」がフォード製からいすゞ製に変更され、2020年後半よりオーストラリアで販売されることになっています。

 今回、自社生産が終了したボンゴトラックはダイハツから供給を受け、ボンゴバンは「グランマックス カーゴ」、ボンゴトラックは「グランマックス トラック」のOEM車として、2020年9月11日に発売される予定です。

 なお、グランマックス カーゴおよびグランマックス トラックはトヨタにもOEM供給されることになっており、「タウンエース」、「タウンエース トラック」として販売されます。

※ ※ ※

 2012年にSKYACTIV技術や魂動デザインを採用した新世代商品を導入以降、マツダはデザインや走り、質感といった部分に力を注いできました。

 マツダがかつてラインナップしていたミニバンの「MPV」「プレマシー」「ビアンテ」が終了したのも、デザインやスライドドアの機構、ボディ剛性など、新世代商品での実現が難しかったためとされていますが、その一方で、3列シートSUVの「CX-8」を投入して多人数乗車のニーズに応えています。

 また、マツダは商用車だけでなく、軽自動車の乗用モデルもスズキからOEM供給を受けています。

 開発リソースには限りがあることから、乗用モデルに注力し、軽自動車や商用車は他社からの供給とする「選択と集中」をおこなうことで、より魅力的な商品を提供することができるというわけです。

 また、2017年にトヨタとマツダは業務資本提携に関する合意書を締結。

 そのなかにで、「それぞれが得意とする技術や事業基盤のさらなる強化とともに、協力関係をより深化させる」と明記されており、今回のダイハツ車のOEM供給でもトヨタの力添えがあったから実現したといいます。

「選択と集中」をおこなって合理化を進めるとともに、他社と相互に協力することが、100年に一度ともいわれる変革期を乗り切るカギになるのかもしれません。

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