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車の「フロアマット」 定番装備にも関わらずなぜ標準装備にならないのか

くるまのニュース / 2020年9月10日 9時10分

クルマに乗れば、足元にはフロアマットが敷かれています。じつはフロアマットは標準装備ではなく、オプションで購入することがほとんどです。多くの人が使っているフロアマットはなぜ標準装備ではないのでしょうか。

■新車時に当たり前に装着するフロアマットは、なぜ標準採用されないことが多いのか?

 新車を購入する際に、ほとんどのドライバーが「フロアマット」を装着します。しかし、じつはフロアマットは多くの場合標準では装備されていません。なぜ、標準装備が進んでいないのでしょうか。

「フロアマット」は、名前のとおり、車内の床(フロア)に敷くマットです。敷くことで、直接車内のフロアが汚れることを防ぐことができます。

 一般的なフロアマットはカーペット状になっており、靴底についた汚れや砂などが車内で舞わないように毛足のなかに抑える効果を持っています。

 また、車種によってはカーペットの毛足が長い高級タイプなども用意されており、装着することでインテリアの上質感を高めてくれます。

 そのほか、ラバー製のトレイタイプもラインナップされていることもあります。このタイプは、降雪時に靴についた雪が解けた際の泥や水や、海浜などで靴についた海水や砂などがマットについた場合でも、毛足に絡むことなく、カンタンに水洗いできるといったメリットがあります。

 フロアマットを使わなくても運転には支障はありません。しかし、フロアマットがあることで、日々の手入れが格段に楽なるため、ほとんどの人がフロアマットを購入しています。

 多くの人がフロアマットを必需品と考えていますが、標準装備となっていない理由をディーラーに聞いたところ「お客様のライフスタイルによって、好みのフロアマットを選べるようにするために標準装備にはなっていません」とのことでした。

 フロアマットもインテリアの一部と思えば、無駄なく自分の好みで選べるほうがドライバーにとってはメリットがあります。

 ちなみに、同様な機能を持ったもので、ラゲッジスペース用のラゲッジマットが用意されている車種もあります。

 こちらは、フロアマットほど購入する人の比率は多くはないですが、アウトドアでラゲッジスペースに汚れ物を積載するユーザーに人気があります。

■なかにはフロアマットが標準装備されているモデルも

 標準装備ではないケースが多いフロアマットですが、なかには標準装備となっている車種もあります。

ジャガー「XF」ジャガー「XF」

 ジャガーのラグジュアリーセダン「XF」は、「プレミアムフロアマット」が標準装備となっています。また、標準装備のタイプ以外にも純正アクセサリーとしてラバーフロアマットが用意されているので、好みで追加購入して変更もできます。

 また、プジョー「5008」の場合、1.6リッターガソリンエンジンのエントリーモデル「Allure」にはフロアマットの設定がありませんが、それ以外の上級モデルにはフロアマットが標準装備されています。なお、純正アクセサリーとして、ニードルパンチのタイプに加え、ラバーのタイプも用意されています。

 輸入車の場合、フロアマットのバリエーション展開が少なく、フロアマットはクルマの必需品と考え、一部の車種では標準装備としているのではないかと考えられます。

※ ※ ※

 アフター市場でのフロアマットは、以前は定型の汎用タイプがほとんどでした。そのため、車種ごとにフロア形状にピッタリ合う形でデザインされている純正アクセサリーのフロアマットと比べ、フィット感はいまいちでした。

 純正アクセサリーは、フロアマットがアクセルやブレーキ操作の妨げにならないよう、車両に固定できるような穴などがついており、より安心して装着できるようになっています。

 しかし、アフター市場のフロアマットも、車種ごとの型紙を用意し、フロア形状にピッタリ合い、車両にも固定できる構造を採用したオーダーメイドに近いタイプも登場しています。

 アフター市場のフロアマットは、自分好みの柄や素材をセレクトすることもできるようになっている点も魅力的です。

 フロアマットは見た目だけではなく安全性も重要なので、アフター市場のフロアマットを選ぶ場合は、フロアにフィットし、純正と同じようにしっかり固定できるものを選ぶことをおススメします。

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