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トヨタ新型ヤリスクロスどう買うのがお得? 現金一括・残価設定・サブスク 悩ましい3択

くるまのニュース / 2020年9月15日 17時10分

クルマのサブスクリプションサービス(サブスク)が台頭していますが、「サブスク」「残価設定ローン」「現金一括」ではどれが一番オトクなのでしょうか。トヨタの「KINTO」や日産の「クリックモビ」を例にとってシミュレーションしてみました。

■ヤリスクロスはサブスク・残価設定だと月額いくら?

 最近、クルマの世界で話題になっているのが、定額制でクルマを使える「サブスクリプションサービス(サブスク)」です。

 税金や自賠責保険料、メンテナンス費用も利用料金に含まれるため、ユーザーは出費を単純にできます。長期間のレンタカー、あるいはカーリースに近いサービスと考えられるでしょう。

 ただし任意保険料は、料金に含まれるか否かがサービスによって変わるので、注意が必要です。

 ユーザーにとってもっとも気になるのは、サブスクの損得勘定だと思います。テレビCMなどでも頻繁に宣伝されているトヨタの「KINTO(キント)」を例に、残価設定ローンと比べてみましょう。

 新車価格202万円(消費税込)の「ヤリスクロス 1.5G・2WD」をKINTOで3年間使うと、毎月の支払い額は4万4550円です。3年分なら36か月ですから、総額は160万3800円になります。

 このなかには税金や保険料、メンテナンス費用が含まれていますが、保険料には自賠責に加えて任意保険も入っています。

 任意保険の内容は、対人と対物賠償が無制限、人身傷害補償は1名に付き5000万円、車両保険も免責5万円のコースに加入しています。

 任意保険には家族限定などは付帯されておらず、全年齢補償です。従って、たとえば18歳の未成年が友人とドライブに出かけ、運転を友人に交代したときに交通事故の加害者になっても任意保険料が支払われます。

 あるいは数回にわたって任意保険を使う事故を繰り返し、等級が下がって任意保険料が高騰しているユーザーでも、KINTOなら任意保険料が含まれるために負担は増えません。

 仮に全年齢補償で任意保険に加入し、限定割引きなどを付帯させないと、同モデルの1年間の保険料は約29万円、3年間の合計では87万円に達します。

 KINTOは保険料を含めることで、任意保険に加入したことがない人や若いユーザーにとって、負担が増えないような仕組みになっているのです。

 同じヤリスクロスを残価設定ローンで契約した場合の金額はどうでしょう。

 36回の残価設定ローン(金利は年率6.8%)を組み、3年後に車両を返却する場合、均等払いだと初回が3万8143円で残りは3万6700円×34回、合計128万5943円になります。

 さらに購入時に納める税金と自賠責保険料が約11万円、そのほかの諸費用が約10万円、メンテナンスパックが7万円という具合に計上されます。

 これらを合計すると残価設定ローンでは3年間で約244万円です。KINTOでは前述のように160万3800円なので、サブスクのほうが明らかに安くなります。

■サブスクがオトクな人とそうじゃない人の違いは?

 一方、任意保険の加入が無事故期間の長い20等級で、運転者も本人と配偶者に限定した場合、1年間の任意保険料は安いコースになると車両保険を含めても約3万円に収まります。3年間で9万円です。

「ヤリス」と「ヤリスクロス」「ヤリス」と「ヤリスクロス」

 この場合は残価設定ローンの支払い額が128万5943円、税金や諸費用、メンテナンスパックなどを合計した28万円、任意保険料の9万円を加えて総額166万円です。

 任意保険料の違いによって大幅に安くなりましたが、それでもKINTOは前述のように160万3800円なので、KINTOのほうが6万円ほど安いことになります。

 それなら20等級で運転者を本人と家族に限定したユーザーが、現金一括払いで購入するとどうなるでしょう。

 車両価格は202万円ですが、KINTOや残価設定ローンと同様、3年間で手放すことを想定します。残価設定ローンの3年後の残価率は52%ですから、この計算通りなら、202万円×0.52=105万400円で売却できます。

 3年間使った対価は、202万円から105万400円を差し引いた96万9600円です。

 この金額に税金、諸費用、メンテナンスパックなどの合計28万円、3年間で9万円の任意保険料を加えると133万9600円です。KINTOの160万3800円に比べて26万円ほど安くなるのです。

 つまり、KINTOには現金一括購入に勝てる安さはありませんが、金利が年率6.8%(これは今では高金利の部類に入ります)の残価設定ローンに比べると、損得勘定が同等になります。

 そして若いユーザーが運転するなど、任意保険料が高騰する場合はKINTOが有利です。つまりKINTOの損得勘定は、任意保険の加入の仕方で大きく変わるのです。

 日産も「クリックモビ」の名称でサブスクをおこなっていますが、これはカーリースです。そのために車両の買い取りや期間の延長も可能です。

 KINTOは契約期間を終えたら車両を返却しなければなりませんが、クリックモビなら融通が利きます。

 その代わりKINTOと違って、クリックモビの利用料金に任意保険料は含まれません。たとえば「ノート e-POWER メダリスト」(新車価格239万6900円)の場合、月々の支払い額は5万7420円で、3年間なら206万7120円となります。

 ここには任意保険を除いた自賠責保険料、税金、メンテナンス費用などが含まれます。

 同じノートe-POWERメダリストを3年間の残価設定ローンで契約すると、月々の支払い額は5万700円で、3年間なら177万6502円となり、クイックモビよりも29万円ほど安いです。

 残価設定ローンにはメンテナンス費用などは含まれませんが、その金額を差し引いてもサブスクより安くなります。

※ ※ ※

 ほかのサブスクで計算しても、一番安いのは明らかに現金一括購入です。次が残価設定ローン、3番目にサブスクになることが多いです。

 その意味でトヨタのKINTOは、新車を売りにくい時代に普及促進を図る目的で、敢えて割安にしていると考えられます。

 サブスクには、税金や自賠責保険料を含めて月々の返済額を均等に単純化できるメリットもありますが、残価設定ローンや現金購入と支払い総額を比べて選ぶのが良いでしょう。

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