高級車なのに走りを極めたモデルとは!? 高性能セダン3選

くるまのニュース / 2020年9月16日 16時10分

いまも高級車の代表格といえばセダンですが、スムーズで余裕のある走りを実現するために高性能なエンジンを搭載するのが一般的です。そんな高級セダンのなかには、走りを重視したモデルも存在。そこで、スポーツカーも顔負けの高性能セダンを3車種ピックアップして紹介します。

■走りが注目された高級セダンを振り返る

 近年、日本の自動車市場ではセダン人気の低迷が続いていますが、かつては各メーカーから数多くのセダンが販売されていて、コンパクトなモデルから大型のモデルまで豊富なラインナップがありました。

 昔から高級車といえばセダンというのが一般的で、いまも変わっていませんが、そんな高級セダンが隆盛を誇った時代に登場したモデルのなかには、走りを重視した高性能なセダンも存在。

 そこで、スポーツカーも顔負けの高性能セダンを3車種ピックアップして紹介します。

●日産「シーマ」

全開加速がとてつもなくカッコよかった「シーマ」全開加速がとてつもなくカッコよかった「シーマ」

 日産は1988年に高級セダンの「セドリック/グロリア」のさらに上級仕様として、初代「セドリック シーマ」と「グロリア シーマ」(以下シーマ)を発売。3ナンバー専用ボディを持たなかったトヨタ「クラウン」に対してアドバンテージを築くという策でした。

 ボディは4ドアピラーレスハードトップで、それまでにないワイド感を強調したフロントフェイスに、伸びやかでスタイリッシュなサイドビューが特徴的なデザインを採用。

 搭載されたエンジンは3リッターV型6気筒DOHCで、自然吸気で200馬力、ターボモデルでは255馬力と、現在の水準ではそれほどの出力ではありませんが、ドラマチックな加速が魅力でした。

 とくにターボモデルでは全開加速すると、ややターボラグがあってリアサスペンションが大きく沈み込みつつ怒涛の加速が始まり、さらにマフラーから濃くなった燃料の影響でわずかに煙を出しつつ、まるで静かなジェット機のようなサウンドを響かせました。

 当時のバブル景気や、1985年頃から始まった中流意識の高まりから、シーマはラグジュアリーカーとして異例の大ヒットを記録。

 他メーカーからも高級志向と高性能を兼ね備えたセダンが続々登場するなど、国内の高級車市場が活性化し、後に「シーマ現象」と呼ばれました。

 2代目以降のシーマはだいぶジェントルになり、自然吸気エンジンに変更されるなどもあって、初代のような荒々しい走りは見られなくなりました。

●トヨタ「アリスト」

暴力的な加速とスタイリッシュなデザインが魅力的だった「アリスト」暴力的な加速とスタイリッシュなデザインが魅力的だった「アリスト」

 前出のシーマに遅れること1年、1989年にトヨタ初代「セルシオ」がデビュー。それまでの高級車の概念を変えるほどの意欲作で、北米でのレクサスブランドの展開に大きく貢献しました。

 そして、ラグジュアリーなセルシオに続いて登場した高性能セダンが、1991年に発売された「アリスト」です。

 外観は巨匠ジウジアーロが主宰するイタルデザインの手によるもので、空力性能を意識したワイド&ローなスタイルは、迫力とスポーティさを兼ね備えていました。

 発売当初に搭載されたエンジンは、全グレードとも3リッター直列6気筒で、自然吸気モデルで最高出力230馬力、ツインターボモデルでは280馬力を誇り、このエンジンは後に「A80型 スープラ」にも搭載されたスポーツユニットです。

 その加速力は強烈なものでしたが、4輪ダブルウイッシュボーンのサスペンションも適度に締め上げられ、ワインディングロードでも安定した走りを実現。

 1992年にはセルシオに搭載されていた4リッターV型8気筒エンジンとフルタイム4WDが組み合わされた「4.0Z i-Four」も加わりましたが、やはりツインターボ車が人気でした。

 当時はアリストをベースにハードなエンジンチューニングもおこなわれましたが、トルクコンバーターが耐えられないケースが多発したという逸話もあります。

■ラグジュアリーセダンなのにコーナリングマシン!?

●ホンダ「レジェンド」

高級車ながらコーナリングマシンというホンダらしさあふれる「レジェンド」高級車ながらコーナリングマシンというホンダらしさあふれる「レジェンド」

 1985年に発売されたホンダ初代「レジェンド」は、北米での販売を視野に入れたフラッグシップモデルとしてデビュー。

 新開発の2リッターと2.5リッターV型6気筒エンジンを搭載し、高い静粛性と走行性能を誇り、ブリスターフェンダーの採用など、スポーティなラグジュアリーセダンとなっていました。

 代を重ね2004年にモデルチェンジされた4代目では、それまでの280馬力という出力自主規制値を日本車のなかで初めて超えた最高出力300馬力を発揮する、3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載。

 ドライブトレインには、4輪の駆動力を制御することで、高いコーナリング性能を実現する世界初となるシステム、「SH-AWD(スーパーハンドリングAWD)」を採用しています。

 SH-AWDは、カーブの内側と外側それぞれのタイヤの駆動力だけでなく前後の駆動力も制御し、4つのタイヤのグリップ力を最大限に引き出すというもので、高いコーナリングスピードと安定した走りを両立していました。

 ハイパワーなエンジンとSH-AWDは高く評価され、高級セダンながらスポーツカーにも負けない走りは驚異的とも評されたほどです。

 これほど高性能な4代目レジェンドでしたが、高級セダンに重要な押し出し感が弱いデザインだったためか、販売は低迷。

 2008年には排気量が3.7リッターとなり309馬力にパワーアップされ、重厚なフロントフェイスに一新されましたが、販売台数は伸びることはなく2012年に販売を終了。ここでレジェンドの系譜は一旦途絶えてしまいました。

※ ※ ※

 シーマやアリストが誕生した頃は、電子デバイスも今ほど発展しておらず、まだ荒削りな高性能車でした。

 一方で、4代目レジェンドはハイテク満載で、SH-AWDは現行モデルの「NSX」にも受け継がれています。

 どのモデルも大いに魅力的ですが、これほど尖った性能の高級セダンはこの先出てこないでしょう。

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