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コロナ禍で移動に変化はあった? 自家用車、新幹線、飛行機の動きの変化

くるまのニュース / 2020年9月19日 18時10分

2020年は新型コロナウイルスの影響を大きく受ける年となっています。そんなコロナ渦で迎えた5月のGWや8月のお盆期間では、「移動」に関してどのような変化があったのでしょうか。

■コロナ渦の夏は新幹線や飛行機の移動が例年より大幅減少

 2020年9月現在、未だ自粛の動きは続いており、新型コロナウイルスの影響を大きく受けています。
 
 そんななか、7月22日からは「GoToトラベルキャンペーン」がスタートしたことで旅行が促進されていますが、一部の自治体では独自に移動の自粛を要請する動きも見られました。
 
 そんな混乱に満ちたコロナ渦の休暇シーズンは、どのような「移動」の状況だったのでしょうか。

コロナ禍では自家用車での移動が増加傾向にあったコロナ禍では自家用車での移動が増加傾向にあった

 2020年は、GoToキャンペーンがスタートした直後の7月23日から7月26日に、祝日と土日が並ぶ4連休がありました。まず、この連休期間の移動状況から見ていきましょう。

 国土交通省が発表する全国の高速道路の交通量の日別データによると、連休各日の高速道路の交通量は2019年の同時期(23日と24日は2019年は連休ではない為、昨年の第4週土日の平均値)と比較します。

 連休初日の23日は101%と昨年とほぼ同程度の交通量でしたが、残りの3日間は80%前後に留まり、同月内の1週目から3週目の土日と大差ない交通量となっています。

 相対的に見ると4連休初日の移動は多かったものの、全体的には連休に集中的な移動の増加は見られず、2019年と比べると高速道路を利用したクルマでの移動は少なかったといえます。

 次に、4連休中の新幹線の利用状況をみていきます。

 4連休中の利用状況について、JR東日本の担当者は次のように話します。

「23日と24日については2019年が連休ではなかったので単純には比較はできませんが、25日と26日の土日は、2019年の同時期の土日と比較すると、新幹線の利用者数は29%、特急などの在来線は31%。ほかの7月の1週目から3週目の土日の利用者数は新幹線と在来線ともに25%前後でどの週も30%未満でした」

 ほかにもJR西日本やJR東海が発表している月次利用状況によると、7月の新幹線の利用者数はいずれも昨対比30%台、特急などの在来線の利用者数も20%から30%台となっており、例年に比べ鉄道利用の移動はかなり少なくなっています。

 また、飛行機での移動について、ANAやJALグループが発表している7月の実績を見てみると、ANAでは旅客数が前年比24.4%の利用率40.9%、JALグループでは旅客数が前年比35.3%の利用率46.6%となっており、飛行機での移動も例年に比べて少ないことが分かります。

※ ※ ※

 続いて、その後の夏休み・お盆期間の移動状況はどうでしょうか。

 NEXCO東日本が発表するお盆期間(8月7日から16日)の全国の高速道路の利用状況によると、期間中の交通量は昨年比67%となっており、渋滞回数は、10km以上の渋滞回数が昨年436回から149回で66%減少、30km以上の渋滞回数が昨年39回から6回で85%減少と昨年より渋滞がかなり減っています。

 ちなみに、10km以上の渋滞発生箇所について、約8割が首都圏での渋滞発生となっています。

 また、国土交通省が発表するお盆期間の全国の高速道路の利用状況によると、首都高速と阪神高速の交通量の昨年比はどちらも90%で、全体の交通量の昨対比を大きく上回っています。

 全体的な交通量は昨年よりも少ないなかで、関東・関西の都心部周辺では昨年に近い交通量があったことから、例年以上に関東・関西の都心部周辺に移動が集中する傾向があったといえます。

 では、夏休み・お盆での新幹線や飛行機ではどうでしょうか。

 JR各社が発表した夏休み・お盆期間(8月7日から17日)の新幹線の利用状況によると、一番減少幅の少なかった九州新幹線の博多から熊本間の利用者数でも、昨年比は28%という低い数値となっています。

 もっとも落ち込みをみせた秋田/山形新幹線では、秋田新幹線の盛岡から田沢湖間と山形新幹線の福島から米沢間でそれぞれ昨年比16%となりました。

 各社とも2019年を大きく下回っており、新幹線全体で利用者は昨年比23%という大幅な落ち込みを見せています。新幹線以外の特急などの利用者数も昨年比で3割程度となっており、鉄道利用の移動が大幅に減少しているようです。

 飛行機についても、国内の主要航空各社が発表するお盆期間(8月7日から16日)の利用実績によると、利用者数は国内LCCのピーチ・アビエーションが昨年比95%と高い実績を残し、それに次ぐジェットスター・ジャパンが昨年比52.5%と奮闘しています。

 しかし、国内LCC以外では、JALグループの昨年比33.1%やANAの昨年比30.4%をはじめ各社の利用者数は昨年比30%~40%程度となっており、全体としては利用者数は例年と比べて少ないといえます。

※ ※ ※

 夏休みやお盆がある夏の休暇シーズンは、帰省や里帰り、旅行などで移動が増える時期といわれていますが、2020年のコロナ渦ではお盆期間の移動の自粛を要請する動きがあったことで、全体的にみても例年より移動は少なくなっており、とくに新幹線や航空便への影響は大きいようです。

■GW以降の年内でみた変化は?

 コロナ渦の夏の休暇シーズンは、例年に比べるとやはり移動が少ないことが分かりましたが、政府による全国の緊急事態宣言解除後の変化はどうなっているのでしょうか。

 緊急事態宣言中であったゴールデンウィーク期間は、全国の高速道路の交通量は昨年比30%、新幹線や特急の利用者数は昨年比5%、飛行機の旅客数は国内LCCのピーチの昨年比10.8%が最高で、その他はおおむね3~5%程度となっており、かなり移動が少なくなっていました。

 そこから比較すると、お盆期間は高速道路の交通量、新幹線や飛行機の利用者数の昨年対比率は高くなっており、全体的に移動は増えています。
 
 なかでも、コロナ渦では、多人数の密集を避けやすいクルマでの移動が好まれやすくなっていることから、高速道路の交通量の増加が目立っています。

コロナ禍では自転車移動をする人も増えているというコロナ禍では自転車移動をする人も増えているという

 全国の緊急事態宣言が解除されたことで、自治体独自の自粛要請は残るものの、以前より自粛の要請が弱まったこと、旅行を促すGoToトラベルキャンペーンがスタートしたことが、移動の増加に繋がっていると考えられそうです。

 今後もまだGoToトラベルキャンペーンが継続され、10月からは東京都も対象になる方向だといいます。

 暑さが落ち着いて外出しやすい秋の行楽シーズンがやってきますが、さらに移動は増えていくのでしょうか。今後の動向が気になるところです。

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