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フェアレディZのガチライバル車とは!? 記憶に残る名スポーツカー3選

くるまのニュース / 2020年9月29日 16時10分

日産は2020年9月16日に、新型「フェアレディZ プロトタイプ」を発表。初代の「S30型」から数えて7代目にあたりますが、歴代フェアレディZのなかでも印象的なモデルが4代目の「Z32型」で、優れたデザインや革新的なメカニズムが、いまも高く評価されています。そこで、当時Z32型と競合したライバル車を3車種ピックアップして紹介します。

■一気に進化した「Z32型」のライバル車を振り返る

 2020年9月16日、日産は12年ぶりとなる新型「フェアレディZ」のプロトタイプを発表しました。日産を代表するスポーツカーの刷新は大いに話題となっています。

 新型フェアレディZは1969年に登場した初代の「S30型」から数えて7代目にあたりますが、この50年以上の歴史のなかで、とくに印象に残るモデルといえば、4代目の「Z32型」ではないでしょうか。

 Z32型フェアレディZは1989年に発売され、「R32型スカイラインGT-R」よりも先に最高出力280馬力を達成。このZ32型がきっかけで、長きにわたって国内メーカーの馬力自主規制が始まりました。

 また、外観のデザインは高く評価され、海外のデザイナーからも美しいと称賛されたほどです。

 足まわりには新たに4輪マルチリンクを採用したことで、高い運動性能を発揮し、スポーツカーとしてのポテンシャルも一気に向上しています。

 このZ32型誕生に前後して、国内外のメーカーからも優れたスポーツカーが出現。そこで、Z32型のライバルと評されたクルマ3車種をピックアップして紹介します。

●三菱「GTO」

ヘビー級の車体ながら動力性能は一級品と評された「GTO」ヘビー級の車体ながら動力性能は一級品と評された「GTO」

 Z32型がデビューした翌年の1990年に、三菱は「スタリオン」の後継車としてフラッグシップスポーツカーの「GTO」を発売。

 フェアレディZと同じく北米市場を意識したGTカーとして開発されたGTOは、全長4555mm×全幅1840mm×全高1285mmのワイド&ローな3ドアファストバッククーペで、リトラクタブルヘッドライトを採用したフォルムは、まさに新世代のスポーツカーにふさわしいものでした。

 エンジンやシャシは4ドアセダンの「ディアマンテ」と共有し、全グレードで4WDを採用。

 搭載されたエンジンは3リッターV型6気筒DOHCで、自然吸気が最高出力225馬力を発揮し、ツインターボは280馬力を誇りました。

 GTOツインターボには室内のスイッチで排気音を変えることが可能な「アクティブエグゾーストシステム」や、高速走行時に可動する可変リアスポイラーとフロントスカートからなる「アクティブエアロシステム」を装着。

 4WDシステムは「走る・曲がる・止まる」をより高めるために、4輪すべてを制御する「オール・ホイール・コントロール理念」に基づき、前後トルク配分を45:55に設定したフルタイム4WDとなっています。

 サスペンション形式はフロントがマクファーソンストラット、リアがダブルウィッシュボーンで、電子制御アクティブサスペンション(ECS)と、中高速域で後輪と前輪を同方向に操舵する全輪操舵システム(4WS)が組み合わされました。

 1993年のマイナーチェンジでGTOツインターボは、最高出力280馬力のままで高過給圧によるトルクアップや、国産車初のゲトラグ製6速MTも採用したことで走行性能が向上し、高速道路での中間加速では国内トップクラスと評されます。

 また、このマイナーチェンジでは、リトラクタブルタイプから固定式のプロジェクタータイプのヘッドライトに変更し、フロントフェイスが刷新されました。

 その後、軽量化とブレーキの強化などが図られた「GTO ツインターボMR」が登場。

 しかし、車両重量は依然1700kg前後とヘビー級で、スポーツカーとしてのポテンシャルは1500kg台のZ32型にアドバンテージがあったようですが、少々の天候不良など気にすることもなく、高速道路を快適にクルージングできるGTカーとして考えれば魅力的なクルマでした。

 そして、細かな改良が繰り返された後、2001年に販売を終了し、後継車はありません。

●ポルシェ「968」

ポルシェ最後のFRスポーツカーとなった「968」ポルシェ最後のFRスポーツカーとなった「968」

 ポルシェといえば「911」を頂点とする高級スポーツカーメーカーとして知られていますが、現在は「718ボクスター/ケイマン」というエントリーモデルをラインナップしています。

 さらに昔へ遡ると、1970年にデビューしたフォルクスワーゲンのコンポーネンツを使った廉価モデル「914」があり、1975年にはアウディやフォルクスワーゲンのパーツを流用して開発された「924」が登場。

 その後924は進化を続け、1983年に「944」を発売し、1991年には「968」がデビューしました。

 968は3リッター水冷直列4気筒自然吸気エンジンをフロントに搭載し、リアタイヤを駆動するFRです。可変バルブタイミング機構を採用し、最高出力は240馬力を発揮。

 6速MTもしくは4速AT(ティプトロニック)のトランスミッションをリアアクスに搭載するトランスアクスルを採用し、前後重量配分を理想的な50:50近くを実現することで、高い運動性能を誇りました。

 外観はロングノーズのFRスポーツカーらしい3ドアハッチバッククーペで、特徴的だったのが高級GTカーの「928」にも採用されたポップアップ式ヘッドライトのフロントフェイスです。

 また、アメリカでの販売を考慮して、オープンカーのカブリオレも設定されています。

 室内は2+2の4シーターですが、1993年には軽量化のためにリアシートなどを撤去した、廉価グレードながらスポーティな2シーターの「クラブスポーツ」が発売されます。

 当時、968は日本で800万円台とかなり高額で、Z32型の2倍近い価格だったことから競合しませんでしたが、アメリカや欧州では車格的に同クラスで、性能的にもライバルと評されていました。 

■これからも続くトヨタのライバル車とは

●トヨタ「スープラ」

GTカーとして一気に高性能化を果たした初代「スープラ」GTカーとして一気に高性能化を果たした初代「スープラ」

 1978年にデビューしたトヨタ初代「セリカXX」は「セリカ」の上級グレードとして開発され、2.6リッター直列6気筒エンジンを搭載するなどアメリカ市場を強く意識したGTカーで、北米では「スープラ」の名で販売されました。

 1981年発売の2代目もセリカをベースとした直線基調のボディに、「ソアラ」と同じ2.8リッター直列6気筒DOHCエンジンを搭載し、「国産200km/hオーバーカー」(市販モデルでは180km/hでスピードリミッターが作動)の仲間入りを果たします。

 しかし、当時のライバルである日産「Z31型フェアレディZ」に動力性能で及ばなかったことから、1986年に国内モデルもスープラに車名を改め、最高出力230馬力を発揮する3リッター直列6気筒DOHCターボエンジンを搭載する「スープラ3.0GT」が登場します。

 外観はリトラクタブルヘッドライトを配置したロングノーズのスタイリッシュな3ドアハッチバッククーペで、セリカのイメージを完全に払拭。

 トップグレード以外もエンジンはすべて直列6気筒で、2リッターの自然吸気、同ツインターボ、2.5リッターツインターボがあり、1990年に登場した「2.5GTツインターボ」は、トヨタ初となる最高出力280馬力を達成したことでZ32型に追いつきます。

 また、市販車をベースとした「グループA」カテゴリーの全日本ツーリングカー選手権にも参戦することで高性能さをアピールし、若いファン層も獲得。

 そして、1993年には2代目スープラ(北米では4代目)が登場し、究極のFRスポーツカーとしてZ32型に対抗しました。

 2002年に排出ガス規制の強化から生産を終了して、スープラの系譜は一旦途絶えますが、2019年に17年ぶりに復活。新型フェアレディZがデビューすれば、再びライバル関係も復活することになるでしょう。

※ ※ ※

 文中にも出てくるポルシェですが、初代のS30型フェアレディZの登場はポルシェを本気にさせたという逸話があります。

 日産は1969年にアメリカでも「DATSUN 240Z」の名でS30型を発売。比較的安価な価格と高性能さを武器に大ヒットしました。

 240Z発売によって、まずイギリス製のスポーツカーの多くが販売不振となり、後にMGやオースチンヒーレーなどはアメリカ市場から撤退することになります。

 そして、ポルシは240Zよりも遥かに高級な911が堅調でしたが、240Zがデビューした1969年に排気量を2リッターから2.2リッターへアップし、1971年には2.4リッター、1973年に2.7リッターへと段階的にアップ。

 240Zも1974年から2.6リッターの「260Z」となり、さらに1975年には2.8リッターの「280Z」が登場するなど、911と同じく排気量アップとパワーアップを図りました。

 こうして、本来は競合しないはずのフェアレディZを相手にポルシェが本気になったということなのですが、実際は予定どおりの排気量アップだったという説や、主戦場であるアメリカの排出ガス規制強化によるパワーダウンを補っただけという説もあります。

 911のエンジンは2リッターでデビューしましたが、レースでの使用も考慮して、当初から排気量アップを想定する設計だったといいますから、やはり予定どおりの改良だったのかもしれません。

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