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なぜ人は「ロータリー復活」に熱狂!? マツダが2022年に投入も 復活を望む声が多いワケ

くるまのニュース / 2020年10月11日 7時30分

マツダは、2020年10月8日にコンパクトSUVの新型「MX-30」を発売しました。マツダの電動化を進めていく上で重要なモデルとなりますが、このオンライン発表会では「2022年前半からロータリーエンジンを発電機として使用するモデルを投入」することも明かしました。なぜ、人々はロータリー復活に熱狂するのでしょうか。

■ロータリーエンジンは2020年前半に登場!? なぜ人々はロータリー復活に熱狂するのか

 2020年10月8日、マツダはコンパクトSUVの新型「MX-30」を発表するとともに同日から発売。そのオンライン発表会にて、同社社長の丸本明氏は、「2022年前半からロータリーエンジンを発電機として使用するモデルを投入」することを明かしました。
 
 クルマ好きのなかでは、ロータリーエンジンの復活を熱望する声が常にありますが、なぜロータリーエンジンに人々は熱狂するのでしょうか。

 今回のMX-30は、2019年10月に開催された「東京モーターショー2019」にて、EV仕様を世界初公開。その後、マイルドハイブリッド仕様をお披露目するとともに、EV仕様は2021年1月に発売を予定するなど、マツダの電動化モデルの今後を示していました。

 そして、MX-30のオンライン発表会では、前述の通りマツダ独自のロータリーエンジンを発電機として使用するマルチ電動化技術の開発を進めていることを明らかにしました。

 また、導入時期について丸本氏は「地域やお客さまの使われ方に合わせ、スモール商品群のほかの商品への展開も含め、2022年前半から順次市場 に導入してまいります」と説明しています。

 かねてからマツダは、「2030年時点でマツダが生産するクルマのすべてに電動化技術を搭載」や「地域ごとに最適な動力源を導入する、マルチソリューション戦略を進めていく」ことを明言。

 そのなかで、クルマ好きの間で注目されていたのが、かつてさまざまなマツダ車に搭載していたロータリーエンジンの復活です。

 SNS上でも「ついにロータリー復活!」、「発電機用というのが残念だけど、ロータリー復活に期待!」というような声が挙がるなど、ロータリーエンジンは人々を熱狂させています。

 マツダのロータリーエンジンの歴史は、1967年に当時の東洋工業時代に世界初の量産ロータリーエンジンを搭載した「コスモスポーツ」を発売したことから始まります。

 ロータリーエンジンとは、ハウジング内でローター(回転子)を回して動力を得る内燃機関で、従来のガソリンエンジンに比べて70%ほどのサイズといわれる一方、サイズは小さくても高出力を出すことができ、部品点数も少ないなどスポーツカーなどには最適なエンジンとして評価されています。

 マツダのロータリーエンジン車は、前述のコスモスポーツ以降、「ファミリア」や「サバンナ」、「カペラ」といったコンパクトサイズからミドルサイズまでのクルマに設定されていたほか、マイクロバスや海外向けのピックアップトラックにもロータリーエンジンを搭載していました。

 しかし、1973年の第一次オイルショックを機に、世の中は「環境性能」を意識するようになったことで、ロータリーエンジンの燃焼室形状が原因とされる不完全燃焼による燃費の悪さや、エンジンオイルを燃焼することによる排出ガス対策の難しさなどが広まり、急速に商品力を失っていきます。
 
 そんななかで、マツダはロータリーエンジン搭載車の開発を継続し1978年3月には「サバンナRX-7(SA22C型)」を投入。その後もRX-7はFC型、FD型と後継モデルを販売していきました。

 そして、2020年現在、最後のロータリーエンジン搭載車とされる、観音開き構造を採用した「RX-8」を2003年3月に発売しましたが、欧州を始めとする排出ガス規制などの影響によって、2012年に生産終了となったのです。

■ロータリーエンジンはどのように復活するのか

 クルマ好きがロータリーエンジン復活に熱狂するのは、今回が初めてではありません。

 2015年11月に開催された「東京モーターショー」に、ロータリーエンジン(SKYACTIV-R)搭載のスポーツカーのコンセプトモデル「RX-VISION」がマツダブースに展示されたことが、最近のきっかけともいえます。

世界初の量産ロータリーエンジンを搭載した「コスモスポーツ」世界初の量産ロータリーエンジンを搭載した「コスモスポーツ」

 その後も2016年3月にマツダはロータリーエンジンに関する特許を出願。その内容には、ロータリーエンジンの水素燃料に関する特許が含まれていました。
 
 さらには、2018年のマツダ技術説明会にて、今回のMX-30で丸本明社長が明かしたロータリーエンジンを発電機として活用する方針が初めて明かされています。

 この際、丸本明社長は「ロータリーエンジンを発電システムとして使用し、『いつでも行きたいところに、自由に行ける』というクルマの持つ価値を、EVにおいても実現してまいります」と述べています。

 さらにロータリーエンジンの活用方法について、代表取締役の藤原清志氏は「ロータリーレンジエクステンダーユニットをベースにして、ジェネレーターやバッテリー、燃料タンクの組み合わせを変えることで、プラグインハイブリッド、シリーズハイブリッドなどを共通の車両パッケージで提供、つまり、『マルチxEV』の提供が可能となります」とコメントしました。

 その後も、2020年5月22日にはPS4ソフト「グランツーリスモSPORT」にて登場するバーチャルレースカー「RX-VISION GT3 コンセプト」を発表。

 このモデルは、前述のRX-VISIONをベースとしており、搭載されるパワートレインは「SKYACTIV-R」とし、自然吸気4ローター・ロータリーエンジンで排気量は2600cc。最高出力は570馬力を誇ります。 

 この際には、SNS上で「これはカッコいい!」「実際に発売してほしいです!!」などの声が上がっていました。

※ ※ ※

 これらのように、ロータリーエンジン復活の準備は徐々に整いつつあるとともに、ユーザー側の復活に対する熱望も比例して高まっているのです。

 RX-VISIONにロータリーレンジエクステンダーユニットを搭載するモデルの開発も計画されているという噂も出ていますが、もしかすると近い将来には実現化するかもしれません。

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