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日本でも売れたかも!? 北米専用のイカした車3選

くるまのニュース / 2020年10月29日 16時10分

国産メーカー各車は、1970年代には本格的な世界進出を果たしました。当初は日本で生産して輸出していましたが、その後海外にも生産拠点をつくり、いまでは現地のニーズに合わせた海外専用車も、数多く販売しています。そこで、海外専用車のなかから北米で販売したイケてるクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

■北米で販売したスポーティなモデルを振り返る

 日本でモータリゼーションが一気に花開いたのは1950年代です。当時、アメリカや欧州にも輸出が始まりましたが、日本車の性能や品質は低く、海外展開はなかなかうまくいきませんでした。

 その後、1960年代の終わりから1970年代にかけて、日本車の性能や品質が向上すると、本格的な海外進出が始まります。

 当初は日本で生産して輸出していましたが、1980年代になると海外にも生産拠点をつくり、現地生産を開始。

 日本で販売されている車種だけでなく、海外のニーズに合わせた車種も販売するようになり、現在に至ります。

 そこで、海外専用車のなかから、国産メーカーにとって最重要なマーケットだった北米で販売したイケてるクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●ホンダ「アコードクーペ」

北米でも最後のモデルとなった7代目「アコードクーペ」北米でも最後のモデルとなった7代目「アコードクーペ」

 ホンダは他メーカーに先駆けて海外生産をおこなっており、オートバイは1979年、クルマは1982年に、アメリカのオハイオ州メアリーズビル工場で生産を開始しています。

 なかでもアメリカ製のモデル第1号は2代目「アコード」で、現在もアコードは北米で販売するホンダ車のなかで、主力車種の1台です。

 その後、生産だけでなく企画やデザインもアメリカホンダでおこなうようになり、北米専用モデルを展開。1988年に日本へ輸入・販売された初代「アコードクーペ」は、まさにメイドインUSAのクルマです。

 初代アコードクーペは3代目アコードセダンのシャシをベースに、アメリカ国内での嗜好にあわせてボディ形状や装備、足まわりなどがホンダの現地法人によって設計変更されています。

 1990年には2代目アコードクーペ、1994年には3代目が登場しましたが、4代目以降は日本での人気低迷もあって、販売されていません。

 アコードクーペは代を重ね、2012年には7代目が登場。トップグレードには3.5リッターV型6気筒エンジンを搭載するなど、ミドルクラスのスペシャリティカーとしてポジションを担いました。

 しかし、2018年には北米でも人気の低迷から7代目をもってアコードクーペは廃止され、現在、ホンダのクーペは、同じく現地生産されている「シビッククーペ」のみとなってしまいました。

●日産「セントラ SE-R」

2.5リッターエンジンを搭載した高性能モデルの「セントラ SE-R」2.5リッターエンジンを搭載した高性能モデルの「セントラ SE-R」

 1966年に発売された日産を代表する大衆車の「サニー」は、2代目からアメリカにも本格的に輸出され、後に北米市場では「セントラ」の名前となりました。

 2006年に国内でサニーの生産が終わると、セントラは独立した車種として、現在も販売されています。

 1998年に発売された9代目サニーをベースにしたセントラは、サニーに対して前後のデザインを専用の意匠に変更した、コンパクトセダンとなっています。

 日本仕様は直列4気筒1.8リッターから1.3リッターガソリンエンジンと、2.2リッターのディーゼルエンジンを搭載し(最終型では1.5リッターと1.3リッターガソリンエンジンのみ)、比較的年配のユーザーが多い印象でした。

 一方で、セントラにはスポーティグレードの「SE-R」をラインナップ。最高出力は167馬力を発揮する2.5リッター直列4気筒エンジンを搭載し、車重1.1トンほどのボディと相まって、走りの良さから人気となります。

 さらに高性能な「セントラ SE-R Spec V」では最高出力が176馬力にアップし、6速MTが設定され、オプションでブレンボ製フロントブレーキキャリパーを選べるなど、小型軽量なスポーツセダンとして仕立てられていました。

 現在、セントラのスポーティグレードとして「セントラ NISMO」が設定されており、1.6リッターターボエンジンに6速MTも選択でき、内外装も国内のNISMOシリーズに準じたドレスアップが施されています。

■ブランド消滅で消えてしまった、トヨタのコンパクトクーペとは

●サイオン「tC」

シャープなフロントフェイスながらショートボディがユニークな「tC」シャープなフロントフェイスながらショートボディがユニークな「tC」

 2003年にトヨタは北米において、それまでのトヨタブランドとレクサスブランドに加え、若い世代をターゲットとしたブランドのサイオンを展開しました。

 サイオンのラインナップは独特で、国内仕様の「bB」をベースとした「xB」や、「86」と同様なモデルの「FR-S」、「iQ」など、まさに若者受けする車種を中止に販売。

 そして、完全にサイオン専用モデルだったのが、3ドアハッチバッククーペの「tC」です。

 初代tCは2004年に発売され、ボディサイズは全長4420mm×全幅1755mm×全高1415mmとコンパクトながら、2.4リッター直列4気筒エンジンを搭載。駆動方式はFFのみとなっていました。

 外観はショートデッキのリアまわりが特徴的なクーペスタイルで、精悍なデザインのFR-S(86)よりもカジュアルな印象です。

 2010年には2代目tCが登場。基本的なフォルムやサイズ感は初代からのキープコンセプトで、フロントフェイスはシャープなデザインに変貌します。

 搭載されたエンジンは180馬力を発揮する2.5リッター直列4気筒のみで、トランスミッションは6速ATと6速MTが設定されました。

 2014年にはフロントフェイスにキーンルックを取り入れ、「マークX」にも似た、より精悍なイメージに一新するビッグマイナーチェンジがおこなわれ、同時にサスペンションやトランスミッションもスポーティな味付けにチューニングされるなど、走りの質を向上。

 しかし、販売は好調とはいえない状況が続き、2016年にサイオンブランドの廃止とともに、生産を終了しました。

 なお現在、86やカローラハッチバックなど若者向けのモデルは、トヨタブランドに集約されて販売していいます。

※ ※ ※

 かつて、貿易摩擦の問題から海外生産、とくにアメリカで生産されたモデルを、日本で販売する取り組みは珍しくありませんでした。

 その後、貿易摩擦も沈静化すると、コストの関係からアジア圏で生産されたモデルが日本でも販売されるようになり、現在も日産「マーチ」や、トヨタ「ハイラックス」、三菱「ミラージュ」などが輸入車として販売中です。

 品質的にも国内生産のモデルと遜色なく、今後、世界情勢が落ち着けば、海外生産のモデルの拡充も考えられます。

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