改造ナンバーは21年4月規制強化! 「見えればOK」は間違い? 新基準の内容とは

くるまのニュース / 2020年11月2日 9時10分

クルマを識別、管理する役割を果たすナンバープレートですが、デザイン性という観点から無許可で取り付け位置を変えてしまう人もいるようです。しかし、取り付け位置に関する規制は年々強化され、2021年4月からはさらに厳しくなるようです。

■2016年改正の新基準、2021年4月1日から全面適用へ

 クルマのナンバープレートは、各自動車に割り当てられたナンバーのほかに地域名などが記載されているのが一般的です。
 
 また、字が光るものや、近年では地域ごとの特性がデザインされた「ご当地ナンバー」が登場するなど、その種類は多岐にわたります。

 そんななか、プレート位置を変更したり、ナンバープレート自体をカスタムするという人がいます。

 たしかに、ナンバープレートはフロントマスク、いわゆる「顔」部分にあるパーツであるため、数センチ場所を変えただけでも印象が大きく変わります。

 しかし、許可の無いナンバープレートのカスタムは、違反車両扱いとされる可能性があります。

 まず、ナンバープレートの取り付け位置については、道路運送車両法施行規則第七条に以下の記載があります。なお、ナンバープレートの正式名称は、普通車であれば「自動車登録番号標」、軽自動車であれば「車両番号標」となっています。

「自動車登録番号標の取付けは、自動車の前面及び後面の見やすい位置に確実に行うものとする」

 これは、軽自動車の車両番号標についても同様で、「見やすい位置」に取り付けるべきという記載があります。違反した場合は、50万円以下の罰金が科せられます。

 では、「見やすい位置」とはどのような場所なのでしょうか。ドライバーは見やすいと感じても、周囲のドライバーや取り締まりをする警察官が見にくいと感じれば、それは違反車両とされるのでしょうか。

 実は、その曖昧さを回避すべく、2016年には法改正がおこなわれました。ナンバープレートの取り付けに関する新たな基準が設けられたのです。

 そして、その新基準は、2021年4月1日より全面適用される予定です。2021年3月31日までは猶予期間として、新たに登録される自動車から徐々に新基準が適用されます。

 新基準では、取り付けの「位置」や「角度」の数値が決められたほか、カバーで覆う(無職透明も含む)、回転させたり折ったりする、シールを貼る、装飾するなどという行為のすべてが禁止とされました。

 詳細な、国土交通省による「車のナンバープレートの表示に係る新基準」は次の通りです。

 取付け位置は、「ナンバープレートに記載してある文字(数字、ひらがな、ローマ字)の識別に支障がないように見えやすい位置」とされています。

 必ずしも正面から見て中央とは限らず、あくまでも文字の認識ができる範囲に取付けることとされています。

 角度については、前後のプレートで数値が異なるため注意が必要です。

 フロントの上下の角度は、「上向き10°から下向き10°」の範囲となっています。取付け位置の形状が直角でない社外品のバンパーへ交換した場合には、10°以下の角度であれば問題ありません。

 リアのナンバープレートの角度は、ナンバープレートの上端が1.2m以下なのか1.2m超なのか、により分けられます。1.2m以下の場合の角度は「上向き45°から下向き5°」、1.2m超の場合は「上向き25°から15°」とされています。

 回転に関しては「水平」とだけ定められていますが、分度器や水平器で正確に図るような厳しい規則はなく、誰が見ても水平であれば問題ないとされています。

 また、ナンバープレートのフレームに関しては各メーカーから純正品が販売されていますが、これにも明確な基準があります。

 フレーム枠について、幅は「上部10mm以下、左右18.5mm以下、下部13.5mm以下」、厚さは「上部6mm以下(上部の幅が7mm以下の場合は10mm以下)、その他30mm以下」となっています。脱落の恐れがないものとされているため、両面テープのみの取付けは不可となります。

 ボルトカバーは「直径が28mm以下であって番号に被覆しないもの」「厚さが9mm以下」「脱落するおそれのないもの」となっています。純正ボルトに近いサイズの「デザインボルト」や「盗難防止ボルト」の装着は問題ありません。

 そのほかの注意事項としては「確実に取り付けられていること」「折り返しがされていないこと、表裏・上下が逆さでないこと等、番号の識別に支障が生じないこと」などがあります。

 以上のように、今回の新基準ではナンバープレートの取り付けについて、非常に厳格なルールが定められています。現在はまだ猶予期間内のため、ナンバープレートをカスタムしている場合は、新基準にクリアしているかを必ず確認しましょう。

※ ※ ※

 ナンバープレートのカスタムについて、実際に取り締まりをおこなう警察官は以下のように話します。

「今でもナンバープレートに角度をつけたり、ナンバーを特定しにくいように加工しているクルマは、ごく稀にいます。

 ナンバーがわからなければ取り締まりから逃げ切れる、という考えかもしれませんが、ナンバー以外でも車種やカメラの映像などの情報から特定は可能です。

 どちらにせよ逃げ切れませんので、ナンバーの加工はしないようにしてください」

■撮影やSNSアップのために必要なカバーも、売買には要注意

 ひと昔前は、ナンバープレートの汚れを防ぐため、走行中にカバーを装着しているクルマが見受けられました。

 しかし、新基準では走行中にナンバープレートを覆うことは全面的に禁止されているため、NG行為です。

 また、近年では、SNSの普及によってクルマをインターネット上にアップする場面が増えています。

 その際、ナンバープレートにカバーを装着して撮影するケースも見られますが、その売買や使用方法には注意が必要です。

 インターネット上のカー用品販売サイトでは、ナンバープレートを完全に隠すグッズについては、必ず「動画撮影用」「SNSアップ用」といった説明がされているほか、「走行中使用禁止」と大きく注意喚起されています。

 購入や使用をする際は、注意事項を必ず守って使用しましょう。

純正オプションとしても設定されるナンバープレートフレームのイメージ純正オプションとしても設定されるナンバープレートフレームのイメージ

 実際に、ナンバーを隠すカバーについては、2017年に全国で初めて「販売者側」の逮捕例が出ています。

 2017年、京都府でクルマのナンバープレートを隠すカバーを販売した男性が、「道路運送車両法(ナンバー表示義務)違反ほう助容疑」で逮捕されました。つまり、違法な走行を「助けた」という罪です。

 これは、新基準が定められた約半年後の出来事で、全国初の「販売者の摘発」となりました。

 また、逮捕された男性は、インターネットオークションで販売したとのことで、完全に個人間の取引であったことも話題となりました。

 なお、購入者も数名書類送検されており、「取り締まりから逃れたかった」などと話しているとのことです。

 ナンバープレートカバーの売買について、千葉県内の中古車販売店は以下のように話します。

「3年前の法律が変わった直後、撤去し忘れた規格外のナンバープレートカバーが店頭に並んでおり、警察から厳重注意を受けたのを覚えています。

 まだ法律が変わって1か月後ほどにもかかわらずそんな厳しさだったので、もし今でも販売している業者がいたら、それは違法業者の可能性が高いでしょう」

※ ※ ※

 販売するだけでなく購入した側も送検される可能性があるため、売買の際には必ず商品説明をチェックするようにしましょう。また、走行中は絶対に装着しないようにしましょう。

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