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まさに高性能車ならではのアイテム! 迫力あるオーバーフェンダー車3選

くるまのニュース / 2020年11月2日 16時10分

高性能車といえば外観からも速そうな印象ですが、それを演出するのがエアロパーツです。なかでも迫力あるフォルムを実現するアイテムがオーバーフェンダーで、幅の広いタイヤを装着することを目的に装着されるため、高性能なクルマの証といえます。そこで、往年のオーバーフェンダー車を3車種ピックアップして紹介します。

■懐かしのオーバーフェンダー車を振り返る

 スポーツカーに代表される高性能車というと見た目にも速そうな印象ですが、そんな高性能さをアピールするアイテムとして挙げられるのがエアロパーツです。

 フロントスポイラーやリアウイングなどのエアロパーツはレースの世界で誕生し、空力特性の向上に使われますが、1970年代にはドレスアップアイテムとしても人気となりました。

 なかでも、幅の広いタイヤを装着することを目的としたオーバーフェンダーは、迫力ある外観を演出することで、高性能車の証といえます。

 そこで、往年のオーバーフェンダー車を、3車種ピックアップして紹介します。

●日産「スカイラインGT-R」

レースには出場しなかった不遇のモデル2代目「スカイラインGT-R」(画像は激レアな赤いカラーリング)レースには出場しなかった不遇のモデル2代目「スカイラインGT-R」(画像は激レアな赤いカラーリング)

 日産は1969年に、市販車をベースとしたマシンで戦われるツーリングカーレースで勝つことを目的に、3代目「スカイライン」をベースとした高性能モデルの初代「スカイラインGT-R」を発売。

 当初は4ドアセダンとしてデビューし、量産車では世界初の2リッター直列6気筒4バルブDOHCエンジンを搭載し、最高出力は160馬力を発揮しました。

 その後、1970年には2ドアハードトップをベースにしたボディにスイッチし、レースでも連戦連勝を記録。ボディにはリアフェンダーにオーバーフェンダーが装着されるなど、まさに高性能さをアピールします。

 そして、1973年には4代目スカイライン(通称:ケンメリ)をベースにしたスカイラインGT-Rが登場。

 スタンダードモデルとは異なる意匠のメッシュグリルに「GT-R」のエンブレムが装着され、リアスポイラーと4輪にリベット留めのオーバーフェンダーを採用するなど、迫力あるフォルムを実現しました。

 エンジンのスペックは初代と同様ですが、4輪ディスクブレーキが搭載されるなど、レースベース車としてのポテンシャルが高められています。

 しかし、当時はオイルショックや排出ガス規制の強化もあり、2代目スカイラインGT-Rはレースに出場することなく、発売からわずか3か月ほどで生産を終了。生産台数は197台といわれ、いまでは希少価値から、数千万円で取引されるほどです。

 また、1970年代初頭は交通事故による死亡者数が急激に増加し、運輸省(現在の国土交通省)は高性能モデルの発売に難色を示したことから、オーバーフェンダーなどのエアロパーツは認可しない姿勢へと転換。

 そのため、日産だけでなく、トヨタや三菱も採用したリベット留めのオーバーフェンダーは、姿を消すことになりました。

●三菱「スタリオンGSR-VR」

迫力あるブリスターフェンダーが特徴の「スタリオンGSR-VR」(画像はイギリス仕様)迫力あるブリスターフェンダーが特徴の「スタリオンGSR-VR」(画像はイギリス仕様)

 三菱は欧米のスポーツカー市場へ参入することを目的に、「ギャランラムダ」に替わるモデルとして1982年に「スタリオン」を発売。

 3ドアハッチバッククーペのボディは直線基調ながらスポーツカーらしいウエッジシェイプ(クサビ型)のフォルムを採用。斬新かつスタイリッシュで、ハイパワーなエンジンを搭載したことから、とくに北米で人気となり、当時はポルシェ「924ターボ」のライバルと評されたほどです。

 発売当初に搭載されたエンジンは2リッター直列4気筒SOHCのターボと自然吸気で、ターボモデルでは最高出力145馬力を発揮。

 ライバル各社とのパワー競争により、1983年には同エンジンにインタークーラーが装着され、175馬力にパワーアップし、さらに、1984年には最高出力200馬力まで向上した「GSR-V」が登場しました。

 そして、1987年には輸出用のブリスターフェンダーボディにGSR-Vと同じ2リッターエンジンを搭載した限定車「GSR-VR」を発売し、1988年には、これに175馬力(ネット)の2.6リッターターボエンジンを搭載したカタログモデルのGSR-VRを発売。

 基本的なデザインは発売当初から変わっていないものの、大きく張り出した前後フェンダーによって迫力あるフォルムを実現しており、全幅はわずか50mmの拡幅ですが数字以上の効果がありました。

 同時期にデビューした3代目スカイラインGT-Rや、トヨタ「スープラ」などには、性能的に大きく劣っていましたが、個性という面では負けていませんでした。

 その後、1990年に新世代のスポーツカーである「GTO」のデビューとともに、スタリオンは生産を終了。当時としては8年という異例のロングセラーモデルだったといえます。

■ド迫力のフォルムで注目された究極の911とは!?

●ポルシェ「911 GT2」

空冷モデルの究極の進化形態といえる「993型 911 GT2」空冷モデルの究極の進化形態といえる「993型 911 GT2」

 1964年に誕生した世界でもっとも有名なスポーツカーの1台、ポルシェ「911」は、現行モデルまで一貫して水平対向エンジンをリアに搭載し、リアタイヤを駆動するRRを継承しています。

 この911は初代から第4世代まで空冷エンジンを搭載しており、1994年に発売された最後の空冷モデルである「993型」は、進化の最終形態といえる性能を誇りました。

 この993型の頂点に立つモデルがル・マン24時間レースなどに参戦するために開発された「911 GT2」です。

 911 GT2はレーシングカーとしての性能を追い求めたモデルながら、公道走行可能な「911 GT2ストリート」が存在。

 搭載されたエンジンは3.6リッター空冷水平対向6気筒SOHCツインターボで、最高出力450馬力を発揮。スタンダードな「911ターボ」が4WDであったの対し、911 GT2は2WDでした。

 外観には、即レースに対応できるような大型のフロントスポイラー、リベット止めの前後オーバーフェンダー、サイドステップ、そしてエアインテークを備えた巨大なリアウイングを装備。

 迫力のあるフォルムは、後に911のカスタマイズスタイルに、多大な影響を与えました。

 ちなみに、現在、空冷モデルの911の中古車価格は異様なほど高騰していますが、生産台数が数十台といわれる911 GT2ストリートは、オークションでの落札価格が1億円以上となることもあります。

※ ※ ※

 後付けのオーバーフェンダーはいまもドレスアップアイテムとして存在しますが、10mm以上全幅が拡大される場合や、軽自動車から登録車、5ナンバーから3ナンバーに変更する必要がある場合は、構造変更の届け出義務が生じます。

 また、装着方法も両面テープなど簡単に外れる方法では認められておらず、ビスやリベット、溶接などによっておこなわなければなりません。

 ボディに穴を開けたり、フェンダーを切り取るケースもあるため、かなりハードルの高いカスタマイズですが、オーバーフェンダーが合法的に装着できるようになったのは、歓迎すべきではないでしょうか。

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