トヨタのFCV新型「ミライ」に予想以上の問合せ増! デザイン&性能の反響はいかに

くるまのニュース / 2020年11月13日 7時10分

トヨタが世界初のセダン型量産燃料電池車(FCV)として2014年に投入した「ミライ」。2020年12月には2代目となる新型モデルが発表・発売されます。それに先立ち、東京を始めとする一部地域では11月7日から先行予約が開始されていました。まだ身近な存在とはいえないミライに対して、ユーザーはどのような関心を持っているのでしょうか。

■地道なインフラ整備の影響もあり、「一般ユーザー」からの注目度も高め?

 2020年11月7日より、一部地域でトヨタの燃料電池車「MIRAI(以下、ミライ)」の新型モデルの事前商談が開始されました。
 
 正式な発売は12月上旬を予定していますが、今のところユーザーからはどんな反応があるのでしょうか。

 ミライは、新型モデルのティザーサイトが公式ウェブサイト上で公開されており、2020年12月の発表が予告されていました。

 同サイトでは、全国各地でおこなわれる先行展示会の案内や、プロトタイプに試乗できる先行試乗会の募集がおこなわれています。なお、2020年11月11日時点で、先行試乗会の応募はすでに終了しています。

 そして、正式発表に先立ってトヨタモビリティ東京では、11月7日より事前商談を開始。

 地域によって商談開始時期は異なるとのことですが、全国でも早い段階から受け付けている東京地域では、ユーザーからはどんな反応があるのでしょうか。

 初代ミライは、2014年12月に世界初のセダン型量産燃料電池車(FCV)として販売が開始されました。

 自社開発のFCスタックや高圧水素タンクなどで構成する燃料電池技術と、ハイブリッド技術を融合した「トヨタフューエルセルシステム(TFCS)」を採用しています。

 水素は、さまざまな一次エネルギーや下水の汚泥からの製造に加え、太陽光や風力などの自然エネルギーを活用して水からの生成も可能です。

 また、電気に比べてエネルギー密度が高く、貯蔵や輸送も容易であることなどから、幅広い用途への利用が可能な将来の有力なエネルギーのひとつとされています。

 その水素を燃料とするFCVのミライは、エネルギー多様化への対応をさらに加速させるものと期待されていました。

 しかし、水素ステーションなどインフラ整備はまだまだ発展途上なことや、初代ミライは700万円以上の新車価格ということもあって、2020年6月の生産終了までで世界で累計1万台の販売に留まっています。

 では、今回の新型ミライについては、ユーザーからはどんな反応があるのでしょうか。事前商談の状況について、首都圏のトヨタ販売店スタッフは以下のように話します。

「当店では40代から50代を中心に、予想以上に多くの問い合わせを頂いています。ただ、ほかの車種と比べて、購入前提の人は少ないです。

 問い合わせの内容は、近隣の水素ステーションの場所や展示車の有無、試乗についての相談が多く、見積もりまで取られるという人は少ないです。

 燃料電池は特殊なクルマですから、展示や試乗について、皆さま恐る恐る歩み寄っているような印象です。

 なお、現段階では納車に2か月から3か月ほどを頂いていますが、12月の正式発売後はさらに伸びると考えられます」

■FCVは充填インフラと車両価格がネックか

 前出とは別の販売店スタッフも「40代以上が多い」と話しており、ミドル層以上からの注目が高いようです。

 また、ほかの販売店でも問い合わせの数に比べて商談が決まった例は少ないようで、ユーザーも慎重になっていることがわかります。

 しかし、新型ミライには初代の発売時とは違った雰囲気が流れているようで、販売店スタッフは以下のように話します。

「初代モデルの頃はまだ燃料電池車や水素ステーションへの馴染みがなく、ミライは『物好き』な人が買うという印象が強かったです。

 価格も高級車並みなうえ、よほど新しい物好きという人でなければ、ほとんど関心はありませんでした。

 新型でも同様のお客さまは多いものの、今回はいわば『一般』のお客さまからも問い合わせを頂いています。

 なかには、『近所に水素ステーションが出来たので検討を考えている』という人もいらっしゃいました。

 インフラも徐々に整っていることから燃料電池車のハードルが下がっているという実感があるため、新型モデルの売れ行きには期待しています」

水素の充填時間は約3分とガソリン燃料並みの時間で可能。新型ミライでは1充填で約850kmを走行出来る。水素の充填時間は約3分とガソリン燃料並みの時間で可能。新型ミライでは1充填で約850kmを走行出来る。

 トヨタによると、2020年7月時点で157基(計画中26基)が開業または準備中だといい、今後は2020年度までに160基、2025年までに320基を全国で整備していくとしています。

 未だ発展途上とはいえど、徐々にその範囲を広げており、一度は見かけたことがあるというユーザーも増えています。

 しかし、前出のスタッフによれば、インフラという課題は地道に解決していますが、価格面では不安が残ると話します。

 たしかに、新型ミライの新車価格は、初代モデル同等並みといい、極端に安くなることは現状では難しいです。

 2020年度(令和2年度)時点の国からの補助金は、現在販売されている初代ミライの場合で204万円です。さらに、都道府県や市区町村からの補助金がそれぞれ数十万円でるため実質の車体価格は500万円前後になります。

 しかし、500万円前後であれば国内外のブランドで魅力的なモデルも多いため、購入に至るにはハードルが高いといえます。

 そんななか、新型モデルとなり登場する新型ミライは、かつてクルマの歴史を変えたといわれる同社のハイブリッドカー「プリウス」のように、その名の通り自動車の「未来」を背負うモデルになれるのでしょうか。

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