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昔の王道「5ナンバーセダン」なぜ激減? 新車は旧型カローラのみ 国内規格が重視されない訳

くるまのニュース / 2020年12月19日 7時30分

かつて日本の乗用車の主流だった「5ナンバーセダン」が、絶滅の危機を迎えています。なぜ、「わずか1車種のみ」という事態に陥ってしまったのでしょうか。

■すでに全幅が初代「セルシオ」並の車種も存在?

 1980年まで乗用車の主流だった、いわゆる「5ナンバー」のセダンが絶滅の危機を迎えている。

 気がつけばトヨタ「カローラ」もホンダ「シビック」もマツダ「ファミリア(現:マツダ3)」も、欧米のライバルと戦うべくモデルチェンジの度にボディサイズを拡大させ、いまやシビックで全幅1800mm。マツダ3の全幅も1795mmと、初代「セルシオ」の1820mmを目指す勢い。

 駐車場や道路事情の悪い日本では、長い間3ナンバーサイズになると使い勝手に問題が出てくるといわれており、振り返ってみればスバル「レガシィ」ですら、2003年まで販売されていた3代目モデルは5ナンバーサイズにこだわっていた。

 トヨタ「クラウン」も、2013年まで5ナンバーボディをラインナップしていたほど。未だ現役のタクシー専用車はすべて5ナンバーです。

 日本で愛されていた5ナンバーセダンだったが、文頭の通り絶滅寸前になってしまった。

 先日トヨタ「コロナ/カリーナ」の後継にあたる「プレミオ/アリオン」のオーダーストップがディーラーに通達され(公式には2021年3月販売終了)、もっとも新しい設計だったホンダ「グレイス」も2020年7月にオーダーストップ。現在新車で購入出来るのはトヨタ「カローラアクシオ」のみ。

 カローラアクシオも旧世代シャシのため、いつ消え去ってもおかしくない。

 先日タイで発表された新型「シティ」(グレイスの新興国向け車名)は、日本で販売したとしたって全幅1750mm程度。カローラアクシオがオーダーストップになった時点で、5ナンバーセダンは日本市場から消えてしまうことになります。

■5ナンバーセダンはなぜ激減したのか?

 なぜ5ナンバーセダンが無くなってしまったのか。いくつか理由を挙げられるものの、最大の要因は日本専用車の激減だと考えていい。

今後国産唯一の5ナンバーセダンとなるトヨタ「カローラアクシオ」今後国産唯一の5ナンバーセダンとなるトヨタ「カローラアクシオ」

 いまや世界規模で見ると5ナンバーサイズのニーズが“ほぼ”存在しない。アメリカの国土だと車幅にこだわる必要無し。欧州市場も駐車スペースの関係で全長に対するリミットこそあるけれど、全幅は気にしない傾向。日本と同じくらい道路事情良くないと思える新興国すら、広いキャビンを好む。

 同じ価格で全幅1700mmのボディと全幅1750mmのボディが買えるなら、迷うこと無く広い室内を持つ後者を選ぶだろう。もっと広く考えてみると、現在売れ筋になっている5ナンバーサイズのミニバンだって、次期型は3ナンバーになってしまう可能性大。

 私(国沢光宏)が現在所有しているクルマは、軽自動車を除きすべて全幅が1800mm以上あります(もっとも幅広いのは1900mm)。

 たまに仕事で5ナンバー車のハンドルを握ると、驚くほどストレスを感じない。駐車場でも狭い路地でのすれ違いでも余裕。日本の道路環境を考えたら、軽自動車と3ナンバーサイズの中間くらいの車幅を持つクルマがあってもいい?

 いずれにしろ5ナンバーセダンが消え去るのは時間の問題だと思う。

 駐車場事情などの関係で5ナンバーじゃなければ困るというなら、早めに購入しておくべきかもしれません。いまならカローラアクシオの新車は買えるし、プレミオやアリオン、グレイスなどの新車に近い中古車が出回ってます。旧式ならクラウンなども見つかります。

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