不人気で地味な存在が大逆転!? いまなら超絶目立つ激レア車5選
くるまのニュース / 2021年1月6日 6時10分
新車で発売されたときは不人気となってしまいましたが、それゆえ販売台数が少なく、歳月を経てレアな存在になったクルマが存在します。今回は、そうしたクルマのなかから、いま乗ったら目立ちそうな5車種を紹介します。
■時代のニーズに合わなかったのが不人気の原因?
毎年、さまざまな新型車が登場しますが、メーカーやジャンル、クラスが違ったとしても、すべてのクルマにかけられる想いは同じで、どのクルマも好調なセールスを期待されながら、発売へとたどり着くものです。
しかし、大ヒットとなる車種もあれば、まるで鳴かず飛ばずのモデルもあり、なかには販売台数が少なすぎて一般的な販売サイクルといわれる4年を待たずして消滅してしまうクルマも存在します。
いわゆる「不人気車」ということになりますが、生産終了からある程度の歳月を経ると、その生産台数の少なさから「レアなクルマ」として逆に注目を浴びることもあります。
今回は、いまとなっては激レアとなり、目立ち度の高いクルマを5台紹介します。
●日産「NXクーペ」
1990年に「サニーRZ-1」と「エクサ」を統合する形で登場した3ドアハッチバッククーペが日産「NXクーペ」です。
米・カリフォルニアの日産デザインインターナショナルが手掛けたスタイリングは、コンパクトサイズながら1989年にデビューした「180SX」や「フェアレディZ」を彷彿させるスポーティなスタイルが特徴です。
NXクーペには、エクサやフェアレディZ譲りのTバールーフが設定されていたのも魅力のひとつで、左右のルーフパネルを取り外すことで簡単にオープンエアを楽しめます。
搭載されるエンジンはすべて直列4気筒で、1.5リッターのSOHCと、1.6リッターおよび1.8リッターのDOHCをラインナップ。
メカニズム的なトピックはこれといってなかったものの、ソツなくまとめられたFFクーペでした。
新車時価格も120万円から200万円とリーズナブルで若者に支持されそうでしたが、残念ながらバブル末期の上級志向、スポーツ志向にマッチせず。
1994年の生産終了までに約1万5000台程度を販売しただけで、それから四半世紀を過ぎたいまでは、中古車検索サイトで探しても1台あるかないかの激レアカーとなりました。
●トヨタ「キャバリエ」
日米の貿易摩擦緩和を目的に、1996年より米GM社のシボレー「キャバリエ」をトヨタが輸入・販売したという一風変わったクルマです。
とはいえ、米国仕様そのままではなく、右ハンドル化や日本の法規に適合させるなど細かな改良が施され、エンブレムも「トヨタ」へと変更。
輸入車というよりは、OEM供給を受けたバッジエンジニアリング車というのが正確なところです。
ボディは2ドアクーペと4ドアセダンの2種。アメリカ製とはいえ全長4595mm×全幅1735mm×全高1395mm(セダン)と国産ミドルクラス並みのサイズで、150馬力の2.4リッター直列4気筒DOHCエンジンも国産同クラスの標準的なスペック。
当時は「日本車キラー」と呼ばれる小振りなアメリカ車がちょっとしたブームでしたが、日本で「日本車のようなクルマ」に乗る理由が見出せないと販売は低迷。
トヨタの強力な販売力をもってしても約5年の販売期間で3万5000台強しか販売することができませんでした。
現在、キャバリエの中古車を見かけることもほぼなく、かなりレアな存在です。ちなみに、同じく日本車キラーといわれた「サターン」やクライスラー「ネオン」も中古車はほとんど存在しません。
●スズキ「X-90」
スポーツカーのような2ドア2シーターのキャビンに、クロカン四駆に採用される強靭なラダーフレームと副変速機付きのパートタイム4WDの組み合わせ、オープンエアを手軽に楽しめる脱着式のグラスルーフを装備するなど、クルマ好きの夢を詰め込んだようなクルマが、スズキ「X-90」です。
各国のモーターショーで展示したコンセプトカーが好評だったことを受けて1995年に市販化。
X-90は全長3710mm×全幅1695mm×全高1550mmという使い勝手の良いサイズのクロスオーバー車で、1.6リッター直列4気筒の扱いやすいエンジンを搭載していました。
しかし、2シーターであることやお世辞にもスタイリッシュといえないこと、そして結果的にどっちつかずで中途半端なキャラクターになってしまったことからセールスは低迷。
販売台数は1400台にも満たず、X-90は3年強の販売期間をもって生産終了となりました。
ここまで新車販売台数が少ないと最初からレアものの扱いを受けるため、意外にも中古車の現存率は高めです。
むしろ数万台売れた不人気車より多く、X-90は中古車検索サイトには常に5台程度が掲載されています。
■売れなかった理由が分からない不遇の名車
●スバル「アルシオーネSVX」
スバルが当時の技術の粋を集めて開発したスペシャルティクーペが「アルシオーネSVX」。
3.3リッター水平対向6気筒DOHCエンジンと不等&可変トルク配分電子制御式4WDシステムの組み合わせというパワートレインを採用する本格派グランツーリスモです。
スバル「アルシオーネSVX」
最大の特徴は、イタリアのデザイン界の巨匠 ジョルジェット・ジウジアーロ氏が手掛けたスタイリング。
グラスを多用した居住空間はまるで航空機のキャノピーのようで、デザインに凝りすぎたためサイドウインドウは一部しか開閉できません。
ちょうどバブルが終焉を迎えた1991年に登場したことや、そもそも当時のスバルの顧客層に高額なクーペの需要がなかったこともあり販売は大いに苦戦。販売期間6年ちょっとで、生産台数は6000台にも届きませんでした。
その一方で、古さを感じさせないデザインや高性能なメカニズムへの評価は高く、中古車は常に需要があり物件数も多めです。
レストア済みや程度の良い車両では、新車時価格の倍を超える物件も出はじめています。
●ホンダ「クロスロード」(2代目)
レアなホンダ「クロスロード」というと、ランドローバー「ディスカバリー」のOEM車だった初代を思い浮かべるかもしれませんが、ここではあえて2代目モデルを紹介します。
じつは2代目の中古車は人気が高く、相場もずっと高値安定。中古車検索サイトに200台以上が掲載されるほどで、レア車とはちょっと呼びづらい状況にあります。
しかし、新車時はホンダのSUVとは思えないほど販売不振で、わずか3年半で生産・販売を終了。登録台数は3万台ちょっとと、レア車と認定して差し支えないレベルだといえるでしょう。
そんな2代目クロスロードは、モデルチェンジを機に上級移行した「CR-V」の穴を埋める存在として2007年に登場。
ボディサイズは全長4285mm×全幅1755mm×全高1670mmと、現行「フィット」よりひと回り大きい程度と、比較的コンパクトなサイズでした。
搭載されるエンジンは1.8リッターおよび2リッターの直列4気筒i-VTECで、トランスミッションは5速ATのみ。駆動方式はFFと4WDが用意されました。
これといって目立ったメカニズムはないものの、嫌味のないスマートなスタイリングや、いざというときに使える3列目のシートが備わるなど、もう少し人気が出ても良さそうなものです。
当時はいまほどSUVが支持されていなかったとはいえ、3000台の目標月間販売台数を超えたのが発売から最初の3か月だけだったのは、あまりに不遇だったといえるでしょう。
※ ※ ※
クルマを開発・販売するということは非常に難しく、登場のタイミングがちょっと早かったり遅かったり、方向性が少しズレていただけなどといった些細な理由で、クルマとして問題はなくてもまったく売れないということが多々あります。
そうしたクルマの中古車は最初こそ不人気で安く出回るのですが、希少さゆえに徐々に値が上がってくることがあります。
今回紹介したなかではX-90とアルシオーネSVXがその傾向にあり、常識的な値段で手に入れられるのは今がラストチャンスかもしれません。
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