1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

人気続く「SUV」ブームから定番化? 日本人の心を掴んだ鍵は「コンパクトSUV」か

くるまのニュース / 2021年1月15日 7時10分

近年の新車市場では、世界的にSUVの人気が高まっているといわれますが、2020年もさまざまなSUVが登場し、売れ筋モデルとなっていきました。果たして、SUVは一過性のブームではなく、定番化したといえるようになったのでしょうか。

■長く続くSUVブーム、いよいよ定番化?

 近年、世界的にSUVの人気が上昇しているといわれていますが、2020年を振り返ると日本においてもSUVの人気ぶりが際立っていた年だったといえるでしょう。

 なかでも、SUVというカテゴリが幅広い車格において人気を博した点が印象的といえますが、2020年にSUV人気は果たして定番化したといえるのでしょうか。

 日本自動車販売協会連合会(自販連)が2021年1月8日に発表した2020年(1月から12月)の新車販売台数ランキングによると、首位にはトヨタ「ヤリス」(15万1766台)がランクインしました。

 自販連の集計では、コンパクトカーの「ヤリス」(2020年2月発売)、コンパクトSUVの「ヤリスクロス」(2020年8月発売)、そしてホットハッチの「GRヤリス」(2020年9月発売)という3車種で構成されるヤリスシリーズが、「ヤリス」の販売台数としてカウントされます。

 そのためコンパクトSUVのヤリスクロスが単独でランキング首位を獲得した訳ではありませんが、2020年8月の発売後1か月の間に約3万9000台を受注ということから、その人気は本物です。

 また2位の「ライズ」(12万6038台)は、2019年11月に発売されたコンパクトSUVで、同時に登場したダイハツ「ロッキー」のOEMモデルに位置づけられます。

 発売後、自販連の各月の販売台数ランキングで何度も1位を獲得。その結果、年間販売台数ランキングでSUV単独のモデルとしては3年ぶりとなるトップ5内にランクイン。

 3年前の2017年にトップ5内に入ったのは、トヨタ「C-HR」の4位だったので、このときよりも高い順位をライズは獲得したことになります。

 ちなみに、OEM元のロッキーは3万1153台を販売し24位にランクイン。

 ライズを取り扱うトヨタの販売店は全国で約5000店舗あるといわれているのに対し、ロッキーを取り扱うダイハツの販売店は全国約800店舗と、6倍以上の差があることから、ロッキーも十分健闘しているといえるでしょう。

 そして、SUV市場は前出のモデルのみが売れ行き好調となっているのではなく、カテゴリ全体として盛り上がりを見せています。

 自販連が発表する2016年から2020年の販売台数ランキングトップ30に含まれるSUVのモデル数を見ると(シリーズ内にSUVのある車種を含む)、2016年と2017年は6車種、2018年と2019年は8車種、2020年は11車種になり、1/3以上を占めるまでに増加しています。

■従来は検討しなかったユーザーもSUVに注目

 多くのユーザーにとってSUVが一般的な存在になりつつあるのは間違いなさそうですが、いったいSUVのどのようなポイントをユーザーは評価しているのでしょうか。

 人気の小型SUV「ヴェゼル」を取り扱うホンダの販売店スタッフは次のようにコメントします。

「近年は、各社から新型SUVが続々と登場し、まさに群雄割拠の様相を呈しているといえるでしょう。

 ユーザーに、どのような点を魅力に感じているのかを聞くと、SUVに求めるものは本格的な走破性ではなく、ゴツさや迫力のあるスタイリングを求めているという声があります」

 また2020年の特徴としては、前出のライズやロッキー、ヤリスクロスといったモデルが登場したことでコンパクトSUVのモデル数が充実し、ユーザーからも好評という点が挙げられるでしょう。

 ライズとロッキーが登場する2019年11月以前は、コンパクトSUVの代表的なものとしては、全長4.3m級のヴェゼルやC-HRといったモデルが挙げられ、それより小型なSUVはスズキ「クロスビー」などがあったものの、手薄な印象もありました。

 そんななか、ライズ/ロッキー(全長3995mm)、ヤリスクロス(全長4180mm)といった新規車種が登場したことで、コンパクトSUVの選択肢により厚みが出たといえるでしょう。

トヨタ「ライズ」(写真左)とダイハツ「ロッキー」トヨタ「ライズ」(写真左)とダイハツ「ロッキー」

 トヨタの販売店スタッフに聞くと、従来はサイズ面でSUVに手が出なかったユーザーや、コンパクトカーをメインで検討していたユーザーが、ライズやヤリスクロスに関心を持つことも実際にあるといいます。

 またボディが小さくても、SUVとして求められる積載性や使い勝手は犠牲になっていない点が、近年登場したコンパクトSUVの大きな特徴だといいます。

 ライズとロッキーの例を見ると、リアシート利用時でも荷室容量は最大369リッターを確保しており、フル乗車に近い状態でのレジャーも快適にこなせます。

 さらに、ただ広いだけでなくデッキボード下に大型収納を採用し、荷物を見えなくすることでプライバシーにも配慮。

 ロッキーを取り扱うダイハツの販売店スタッフは「荷物を隠せる収納は、プライバシーを守るだけでなく、車内が散乱して汚く見えるのを防ぐ効果があります。そのため、収納として重視する女性ユーザーもなかにはいらっしゃいます」と説明し、女性ユーザーも含めてさまざまなユーザーがコンパクトSUVに注目していることがわかります。

※ ※ ※

 全長4m級のライズ/ロッキー、全長4.2m級のヤリスクロスの登場で、ますます定番化が進んだSUV。

 2021年はヴェゼルのフルモデルチェンジが噂されており、コンパクトSUV市場がより活性化すると予想される一方、歴史ある本格クロカン4WDのトヨタ「ランドクルーザー」も近い将来に登場することが予想されており、SUV市場が今後ますます盛り上がりを見せることは間違いありません。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください