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免許更新がオンライン化? スマホで受講可能に! IT化進む運転免許事情とは

くるまのニュース / 2021年1月16日 9時30分

警察庁は、2021年度から4道府県(北海道、千葉県、京都府、山口県)にて、運転免許更新時の「優良運転者講習」に限ってオンライン化を施行する方針だといいます。また、最近では運転免許取得時の講習もオンライン化が進められており、昨今の運転免許事情はIT化が進んでいます。

■免許更新のオンライン講習が試験導入決定!オンライン化の仕組みとは

 2021年1月現在、新型コロナウイルスの第3波が猛威を振るっています。そんななか、運転免許の更新時に欠かせない講習のオンライン化が試験的に開始されます。
 
 従来は運転免許センターや警察署などに出向いて講習をおこなっていましたが、オンライン講習となることで、どのような変化があるのでしょうか。

 2020年12月15日に閣議決定された2020年度第3次補正予算案では、警察庁は免許更新時の「優良運転者講習オンライン化」関連経費を含めたデジタル化推進費を盛り込んでいます。

 運転免許の更新時にオンライン講習ができるようになるのは、過去5年間に無事故・無違反だった通称「ゴールド免許」を持つ優良運転者です。

 2021年度から全国に先駆けて北海道、千葉県、京都府、山口県の4道府県で施行される予定で、その後2024年末までに全国で運用を開始する予定だといいます。

 また、オンライン講習を受講できるのは個人番号カード(マイナンバーカード)の所有者に限定されており、個人認証機能を使ってオンライン講習を受ける流れとなっています。

 通常の免許更新の講習では、警察署や運転免許試験場でおよそ30分の映像を見る講習がおこなわれていますが、オンライン化になった場合、対象者が希望すればスマートフォンの専用のアプリを通じて自宅で24時間365日いつでも受講が可能となります。

 オンライン化といっても、写真撮影や視力などの適性検査や手続きのために、一度警察署または運転免許センターに出向く必要があります。

 オンラインでの受講後、従来通り視力検査と写真撮影を更新センターや警察署でおこない、その際にスマートフォンで表示されるオンライン講習の完了画面を提示します。

 現在は、新型コロナウイルスの影響で、免許更新手続きの人数を制限している状態ですが、講習後に一斉に免許証を受け取る必要がなくなることで、今よりも待ち時間の短縮や混雑が緩和されるそうです。

 免許更新のオンライン化が実現することで、新型コロナウイルス感染のリスクを軽減できるだけでなく、免許受け取りのための時間短縮や免許センター側の人件費削減など多くの効果が期待できるといえます。

 免許更新のオンライン化導入について、首都圏の運転免許センターの担当者は以下のように話します。

「免許更新の際、希望者が同じ場所に多く集まることがあるため、新型コロナウイルス感染の対策も含めて、今回のオンライン化の導入をいち早く進めています。

 現在、受講者の本人確認を手動でおこなっていますが、オンライン化が導入されることで人と人が対面になる時間が短くなり、感染対策に加えて、よりスムーズに講習を進められる点は非常にメリットがあると感じています。

 あくまで試験的であるため、問題点などは今後明らかになっていくと思いますが、オンライン化の導入を早めに進められると良いなと思っています」

■教習所の講習もオンライン化? さらには免許証がスマホ内で完結するかも

 オンライン化が進められる免許更新ですが、免許取得時の学科教習についてもオンライン講習が進められています。

 免許取得する際の自動車教習所は、新型コロナウイルスにより、営業自粛を余儀なくされた施設が多く、営業自粛が解除されたあとも、集団講義の人数削減などの影響によって一部教習生の免許取得が困難になる状況が続いていました。

 ウイルスの感染リスク回避の点からも、自動車教習所にはオンライン対応が求められていましたが、学科教習をオンラインでおこなうことによる「なりすまし」「講義を聴かない」といった不正行為を防ぐためオンラインの導入が進まないといった課題があり、現在に至るまでになかなかオンライン化が進んでいない状況となっていました。

今後、運転免許の取得方法は実技はそのままで、更新はオンライン化が当たり前となるのか?今後、運転免許の取得方法は実技はそのままで、更新はオンライン化が当たり前となるのか?

 そんななか、「オート・アカデミー」という日本初の自動車教習所のオンライン学科学習サービスが注目されています。

 このサービスは、「密閉、密集、密接」といった3密を回避して、安全に講義を受けられるだけでなく、通学時間の削減や先進技術を駆使した質の高い講習を受けられるなどの特徴があります。

 このオンライン講義によって、普通自動車の免許を取得するのに26回受講が必要な1コマ50分の座学について、教習所に通わず自宅で受講することができます。

 不正行為防止対策としては、各教習所でID・パスワードを発行する際に本人認証登録をおこない、受講終了まで独自アルゴリズムによる間隔で本人確認が継続的におこなわれ、これにより「なりすまし」による不正行為の防止が可能となっています。

 このサービスを開発した、アカメディア・ジャパン株式会社菊池参代表は以下のコメントをしています。

「オート・アカデミーは、警察庁・公安委員会の法令及び指定自動車教習所の3つの基準に準拠した、安心安全に利用できるサービスとなっています。

 独自開発の本人認証学習プログラムを取り入れ、なりすましなどの不正を防止し、厳格な学習環境にて講義を受講できます。

 コロナ感染などでやむを得ず教習所に通えない学生や社会人、主婦など、幅広い人に利用していただきたいと思っています」

※ ※ ※

 また、運転免許取得や更新のオンライン化だけではなく、「運転免許証とマイナンバーの一体化」「運転免許証のスマートフォン搭載」が検討されていることにも注目が集まっています。

 警察庁によると、運転免許証とマイナンバーカードの一体化は、2024年末までに整備予定としています。

 機能としては、運転免許証にマイナンバーカードのICチップを登録し、引っ越しなどの住所が変更になる際に、市区町村の窓口に変更を届け出れば、警察署に届け出る必要がなくなるというものです。

 こういった機能が搭載されることで、手間が減り、待つ時間が減るという点がメリットといえます。

 また、2020年11月11日には、加藤官房長官の記者会見で「運転免許証をスマートフォンに搭載する方向」で検討していることが発表されました。

 今後、免許証という証明書自体が世の中からなくなり、すべてオンライン上でのやり取りになるという日がくるのはそう遠くはないかもしれません。

※ ※ ※

 今後、運転免許取得や更新オンライン化が実現することで、新型コロナウイルス対策だけでなく、「自宅にいながら講習が受けられる」「免許証受け取りの時間が短縮される」といったメリットも見受けられます。

 新型コロナウイルス感染拡大をきっかけに、運転免許証のオンライン化、デジタル化はますます推進されていくといえるでしょう。

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