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「渋滞」は個人の運転で減らせる?渋滞前後に気を付けるべきコトとは

くるまのニュース / 2021年1月31日 9時30分

一般道や高速道路において、時期・時間などの要素によって、交通渋滞は発生しています。国土交通省や高速道路運営会社がさまざまな改善策を実施しているため、年々減少傾向にはあるものの、完全には解消されていません。では、個人が運転の仕方を工夫することで渋滞を減らせるのでしょうか。

■渋滞の原因とは一体なんなのか。

 交通渋滞は毎年、国土交通省や高速道路運営会社などがさまざまな施策によって減少傾向にあるものの、完全には解消されていません。
 
 では、個人が運転の仕方を工夫することで渋滞を減らせるのでしょうか。

 国土交通省によると、道路の渋滞によって、1人あたり年間40時間を失っており、貨幣換算すると年間10兆円を越える損失があるといわれています。

 国や自治体、各高速道路会社などは道路の拡幅や交差点の立体化など施設面での渋滞対策を各地でおこなっていますが、私たち個人が運転の仕方を工夫して、渋滞を減らすことはできるのでしょうか。

 国土交通省が管理する、直轄国道での2019年の渋滞損失時間の合計のデータによると、14.1億人・時間で、年間約85万人分の労働力に相当するとされています。

 また、高速道路での2019年の渋滞損失時間の合計は2.3億人・時間で、高速道路を利用した1台あたり7.1分に相当。

 さらに、渋滞は3大都市圏だけの問題ではなく、全国各地でも同様に発生しています。

 例えば栃木県や群馬県、石川県や富山県の人口当たりの渋滞損失時間は年間約50時間と、首都圏の年間約30時間を大きく上回っています。

 そもそもなぜ渋滞は発生してしまうのでしょうか。

 NEXCO東日本によると、渋滞の定義は高速道路の場合、時速40km以下で低速走行あるいは停止発進を繰り返す1km以上かつ15分以上継続した状態を指します。

 ただし、東京外環道は時速20km以下、京葉道路は時速25km以下など、場所によって渋滞の定義が異なります。

 渋滞が発生する原因として、基本的に、交通需要に対して道路の供給が不足した場合に渋滞が見られます。

 渋滞を解決するには、道路の供給を増やすことが必要となりますが、限られた国土面積と予算のなかで簡単に道路を増やすことはできないため、渋滞の起きやすい場所に集中して対策を施す必要があります。

 NEXCO東日本によれば、渋滞の起きやすいポイントとして、高速道路では、上り坂や「サグ部」と呼ばれる下り坂から上り坂にさしかかる場所、トンネル入り口や上り坂のトンネル内での速度低下や、インターチェンジやジャンクションの合流部、料金所などが挙げられています。

 サグ部とは、下り坂から上り坂に変化する凹状の道路を指し、ドライバーが上り坂になったことに気づかず、意図せずに車速が落ちてしまい、後続車がブレーキを踏むことで減速が後続車に続いていき、渋滞が発生します。

 NEXCO東日本の2018年の渋滞要因データによると、約7割が交通集中によるものとされ、交通集中の発生箇所の66%が上り坂及びサグ部とされています。

 また、トンネルの入り口では、暗がりや圧迫感を感じ一時的に速度が低下するクルマがあり、車間距離が短くなり渋滞が発生するといったケースも見られます。

■個人の運転で渋滞を減らすために気を付けるべきこととは?

 渋滞は、個人が運転する際に渋滞の原因となる行動を減らすことが可能といわれています。

 では、どのような運転を心がければ渋滞を減らせるのでしょうか。

 まず基本として、運転手は道路交通法を遵守する必要があります。

 道路交通法第1条でこの法律の目的を、「道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資すること」とうたっています。

 これを遵守することがなによりも安全運転につながり、ひいては渋滞の原因を減らすことになるのです。

 法令の順守という観点では、違法な路上駐車をしないことも渋滞の減少に繋がります。

 路上駐車は、車線を占拠し交通容量の低下や、後続車に車線変更の必要を生じさせることによる速度低下や停車の原因です。

 そのほか、対向車線に右折車がいる場合に道を譲る方法や、坂道などで必要のない減速をしないこと、急な車線変更を避けること、追い越しの時以外は追い越し車線を走行しないことなどを心がけると良いでしょう。

 また、運転テクニックのほか、そもそも渋滞が見込まれる場所を通らない、渋滞が見込まれるときは運転をしないという渋滞解消のための選択肢もあります。

 交通量が多く道路が渋滞している場合、経路を変更して、それ以上交通量を増やさないことが大切です。

 カーナビには「VICS」という、FM多重放送情報やビーコン情報から渋滞情報を得られる機能や、最近ではスマホのナビアプリや各社が渋滞情報を発信しているため、以前よりもリアルタイムで渋滞情報を得ることができます。

 高速道路各社や日本道路交通情報センターでは、あらかじめ渋滞の起こりそうな場所や時間を予測して発表しているため、出掛ける前に渋滞情報を調べて、適宜経路を変更するのが望ましいといえるでしょう。

高速道路各社は、昼夜問わず各路線をリアルタイムで管理することで、スムーズな渋滞情報を発信しています。高速道路各社は、昼夜問わず各路線をリアルタイムで管理することで、スムーズな渋滞情報を発信しています。

 高速道路を走行する際のポイントについて、首都高道路の担当スタッフは以下のように話します。

「渋滞は、スムーズに流せるクルマの量が道路によって異なるため、都市部や地方などの道路状況によっても渋滞の原因が変わってきます。

 渋滞を引き起こさないポイントとしては、基本的に、法定速度と車間距離を守ることを意識すると良いでしょう。

 とくに、上り坂は速度が低下しやすいため、首都高の場合は『エスコートライト』を設置して、速度低下を防ぐような対策をおこなっています。

 渋滞は、朝や帰宅ラッシュなどの混みやすい時間帯に、交通量が増加してどうしても引き起こってしまうものなので、そういった時間帯を避けたり、渋滞情報などをチェックして経路を変更したりと、工夫していただくのも良いと思います」

※ ※ ※

 渋滞は、道路整備で車線の拡張や交差点の改良などをおこない解消を図ることができますが、ドライバー1人1人の心がけで渋滞を緩和することも重要です。

 不必要な速度低下を避け、後続車にブレーキを踏ませないような運転を努めましょう。

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