フルモデルチェンジするのか消滅か? この先どうなるか不安な車3選

くるまのニュース / 2021年1月19日 16時10分

かつて、国産車のフルモデルチェンジのサイクルは4年から6年というのが一般的でしたが、現在は8年、10年、それ以上というモデルも珍しくありません。モデルライフが長くなると、当然、商品としての魅力が低下してしまうため、メーカーはフルモデルチェンジをおこなうか、消滅するかの選択が迫られます。そこで、発売から10年前後のモデルのなかで、先行きが不透明なクルマ3車種をピックアップして紹介します。

■この先どうなる? ロングセラーなモデルたち

 昭和の時代は、クルマのモデルチェンジサイクルは4年から6年というのが一般的でした。しかし、近年は8年から10年、それ以上の期間フルモデルチェンジすることなく販売されるモデルも珍しくありません。

 2018年7月に発売されたスズキ4代目「ジムニー」は、20年ぶりのフルモデルチェンジということで、大いに話題となりましたが、ジムニーの場合は競合するクルマが無い特殊なモデルという背景がありました。

 一方で、それほど特殊なモデルでなくても、ロングセラーなモデルも存在。そこで、発売から10年前後が経過したモデルのなかで、先行きが不透明なクルマ3車種をピックアップして紹介します。

●日産「GT-R」

発売から13年以上が経過するも性能はトップクラスをキープする「GT-R」発売から13年以上が経過するも性能はトップクラスをキープする「GT-R」

 1973年に日産2代目「スカイラインGT-R」の販売が終了し、系譜が途絶えて16年、1989年に3代目となる「R32型 スカイラインGT-R」がセンセーショナルなデビューを果たしました。1995年には4代目「R33型 スカイラインGT-R」、1999年には5代目「R34型 スカイラインGT-R」が発売されましたが、2002年に生産を終え、再びGT-Rの系譜は途絶えてしまいます。

 そして2007年12月に満を持して発売された日産「GT-R」は、スカイラインから決別し、欧州のスーパーカーと肩を並べる性能を獲得して登場。

 新開発の4WDシステムによって高い運動性能は他の追随を許さず、最高速度も300km/hを超え、加速性能は何倍もの価格のスーパーカーを上回る実力を持っていました。

 2021年末で発売から14年が経つことになりますが、これまで幾度にもわたる改良と性能向上が図られ、発売当時480馬力だった最高出力も2018年モデルからは570馬力になり、さらに「GT-R NISMO」では600馬力を誇るなど、走行性能は今でも一級品です。

 しかし、スーパーカーといえども先進安全装備の搭載が当然という昨今、GT-Rは時代遅れになってしまった感は否めません。

 同社の「フェアレディZ」も10年以上のロングセラーですが、2019年に新型の登場が発表されましたから、いよいよGT-Rの今後が不透明になってきました。

 今後、GT-Rはフルモデルチェンジするのか、それとも生産が終わるのか、まだまだ注目されそうです。

●トヨタ「アクア」

もうすぐ発売10年を迎えるも燃費や価格の面で魅力が色あせていない「アクア」もうすぐ発売10年を迎えるも燃費や価格の面で魅力が色あせていない「アクア」

 トヨタ2代目「プリウス」のパワーユニットをベースに改良し、搭載することで開発されたハイブリッド専用コンパクトカー「アクア」は、2011年12月に発売されました。

 当時、プリウスの価格(消費税込、以下同様)が205万円からだったのに対し、アクアは169万円からとバーゲンプライスで、燃費はJC08モード35.4km/Lと、世界でもトップクラスに君臨するほどでした。

 現在、アクアはフルモデルチェンジすることなく発売から9年以上経ちますが、価格は181万8300円から、燃費はWLTCモードで29.8km/Lと、同クラスで最新モデルの「ヤリス ハイブリッド」よりも安価で、同じくハイブリッドのホンダ「フィット e:HEV」を上まわる燃費性能を実現しています。

 また、2015年の改良では先進安全装備の「Toyota Safety Sense C」を搭載し、2018年の改良では歩行者検知機能の追加など、先進安全装備のアップデートが図られました。

 さらに、流行をキャッチアップするかたちで外観がSUVテイストの「クロスオーバー」や、スポーティな「GR SPORT」が追加されるなど、ラインナップの拡充がおこなわれています。

 2019年の販売状況を見ると、アクアは前年比82%ながらも10万3803台も売れており、登録車全体のランキングでも5位に入るなど、いまだにトップセラーです。

 このようにアクアの性能や価格設定からすると、まだまだフルモデルチェンジの必要性は無いといえますが、今後、旧来のプラットフォームをいつまで使うかという選択が迫られますから、ヤリスとのポジション争いが興味深いところではないでしょうか。

■大規模なテコ入れがおこなわれるも先行き不安なモデルとは!?

●日産「マーチ」

安全性能の大幅なアップデードによって延命が図られた「マーチ」安全性能の大幅なアップデードによって延命が図られた「マーチ」

 次世代のグローバルコンパクトカーとして1982年にデビューした日産初代「マーチ」は、巨匠ジウジアーロの手によるデザインで、シンプルな造形ながらスタイリッシュなフォルムを実現し、安価な価格が相まって大ヒットを記録。

 欧州でも1983年に「マイクラ」の名で販売されると、当時、日産車のなかでもベストセラーとなり、グローバルカーとして成功を収めました。

 そして、現行モデルのマーチは2010年に発売された4代目で、生産はタイでおこなわれ、日本に輸入されるかたちで販売されるモデルです。

 もともと歴代マーチはロングセラーばかりで、初代が10年、2代目も10年、3代目が8年販売され、4代目も発売から丸10年を経過しました。

 現在、欧州ではマイクラはマーチとは異なる独立したモデルとして展開されており、日本と同様のマーチ(マイクラ)は、アジア圏や南米など、地域を限定して販売されています。

 発売当初はベーシックグレードで100万円を切る魅力的な価格によって、好調な販売を記録していましたが、現状は激戦のコンパクトカー市場において存在感が希薄で、販売は苦戦を強いられている状況です。

 2020年7月に、国内モデルでは車両や歩行者との衝突回避、衝突による被害軽減を支援する先進安全装備の充実が図られる改良がおこなわれましたが、その後、販売が好転したとはいえません。

 延命が図られたマーチですが、今後の去就は不透明な状況です。

※ ※ ※

 新型車の開発には莫大な費用と時間、労力がかかりますから、本来、メーカーとしてはなるべく長く、多くの台数を売ることを目指します。

 一方で、自動車を取り巻く環境の変化に対応しなければ、商品力の低下は避けられません。

 ひと昔前に比べて変化のスピードも急激ですから、5年先、10年先を見据えた開発というのも、難易度がかなり上がってしまったのではないでしょうか。

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