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冬の悪天候でも視界を確保! 劣化したワイパーは車検NGも!? 寿命や交換の目安とは

くるまのニュース / 2021年1月24日 14時10分

冬は雨だけでなく、みぞれや雪などが降ってくることもあります。そんななか、劣化したワイパーを使用すると、どのような不具合がおこるのでしょうか。ワイパーの種類や交換目安についても紹介します。

■劣化したワイパーは窓を傷つける原因にも

 冬は晴天が続くこともありますが、雨だけでなくみぞれや雪など天候が悪化する可能性もあります。また常に車内を暖かくしているので、外気温との寒暖差でウインドウが曇りやすくなっています。

 そんなときに使用するワイパーですが、視界がクリアでないと感じる場合はワイパー(ゴム)の劣化の可能性が疑われます。

 そもそもワイパーは、フロントウインドウとリアウインドウから水(雨)や雪、汚れを取り除くために装備されている装備です。

 本体のモーターと連動して動く「アーム」と、「ワイパーブレード」+「ワイパーゴム」から構成されていますが、「ワイパー」はブレードとゴム部分を指します。

 ワイパーゴムは未塗装であることがほとんどで、水分や汚れを拭き取る役割を担う一方、直射日光や雨風にさらされていることから、とくに劣化が進みやすいパーツのひとつとされています。

 ちなみにウインドウに接しているのはワイパーゴムの先端部分(ダブルマイクロエッジ)で、接触部分はわずか0.01~0015mmの幅しかありません。

 乾燥時の摩擦係数は0.8~2.5、降雨時の摩擦係数は0.6~0.1という両方に耐えうる強度を保っている繊細な部分ですので、劣化しやすいのも仕方ないといえます。

 これだけ過酷な環境で黙々と働くワイパーは、どれくらいのタイミングで交換すればいいのでしょうか。

 使用頻度や環境にもよりますが、半年に1度の交換が理想といわれています。ただ実際は数年に1度か、きれいに拭き取れなくなったら交換するケースが多いようです。

 では、ワイパーを作動させてどんな状態になったら交換すべきなのでしょうか。カーグッズ量販店のスタッフに聞いてみました。

「雨のなかを走行中にワイパーを作動させてスジ状の線が残るようなら、ワイパーゴムの劣化が考えられます。またちゃんと拭き取れずに水が滲んでいたり、拭きムラが発生する場合なども、交換時期のサインです。

 作動中にワイパー自体が小刻みに振動して拭きムラが出る場合は、ワイパー自体に汚れが付着しているかゴムの劣化、またはフロントウインドウが何らかの理由で平坦ではない状態も疑われます。

 たいていはゴムを新品に交換すれば解決するのですが、ウインドウコーティング剤を塗りすぎてムラになっているケースもあります。多分、ぎこちない動作とともに異音もしているはずです」

 このビビリ音が出ている状態でそのまま放置していると、ワイパーゴムがちぎれてしまうこともあり、最悪の場合はウインドウ自体に傷をつけてしまうこともあるそうです。

「不具合が出る前に交換をお勧めしています。ワイパーゴムだけなら1000円から2000円で済みますし、ブレードまで交換しても数千円で済む消耗パーツですので、悪天候の視界を確保するためにも気になったら早めの交換を推奨しています」(カーグッズ量販店スタッフ)

※ ※ ※

 ちなみに、ワイパーの状態が悪く、道路運送車両の保安基準(第45条「窓拭き器等」)で定められた正常動作ができない状態だと、車検が通らないケースもあるそうです。

■適合表などでクルマに確実に合うワイパーを確認

 ワイパーの形状には、現在大きく分けて3種類あります。そのどれを選んでも問題はありませんが、大切なのは自分のクルマに適合しているものを選ぶことです。

 ディーラーなどで交換できる純正部品はもちろん、社外品でも複数のメーカーが適合サイズを用意しており、適合表などでチェックすることができます。

 また古い車種などはつけられないタイプもありますので、注意が必要です。

ワイパー交換ワイパー交換

●トーナメントワイパー

 ワイパーゴムを支えるブレードが「トーナメント表」のように枝分かれしているタイプです。ブレードの強度が強く、ゴムに均一な力がかかるメリットと引き換えに、掃除がしにくかったり、ブレードごと交換したほうが手間もかからないなど、多少の不便さはあります。

●フラットワイパー

 ラバー(ゴム)がフレーム(ブレード)を兼任しているブレード一体型ワイパーです。もともとはドイツのボッシュ社が1999年に開発し製品化されたもので、輸入車では採用されている車種が多いタイプです。

 ブレードの強度はトーナメントタイプに劣るものの、ウインドウの曲面にもフィットし高速走行時での浮き上がりも抑えられています。

●デザインワイパー

 トーナメントワイパーのブレード部分がアームと統一されたデザインになっているものです。ブレード部分がカバータイプなので、細かい部分が見えないぶんスッキリして見えます。

※ ※ ※

 形状は、どちらかといえばブレードまで含んだ話でしたが、実際にウインドウに接するゴム部分にも複数の種類が販売されています。

 なかにはゴムにさまざまな成分を練り込み、機能性を持たせたものもあります。

●スタンダード(純正品や通常のゴムを使用)

 その名の通り、一般的なワイパーゴムです。純正ワイパーのほとんどがこのスタンダードで、完全に消耗パーツのひとつとして装備されている、いわゆる生ゴムタイプです。

●グラファイトワイパー

 ゴムの表面に炭素粒子「グラファイト」を使用しているタイプです。ウインドウとの摩擦抵抗を減らす効果があり、ビビリ音や拭きムラを抑えることができるといわれています。

 撥水コーティングなどをしてあるウインドウにも最適ですが、ワイパーを洗剤などで洗ってしまうとグラファイトが取れてしまう可能性もあるため、扱いには気をつける必要があります。

●撥水ワイパー(シリコンワイパー)

 ワイパーゴム自体にシリコンを含ませたもので、使用するごとに練り込まれたシリコンがウインドウに付着し、撥水効果が得られるようになっている機能性ワイパーです。

 乾いた状態のウインドウに3分程度「から拭き」のように動かすことで、まずは表面にシリコンを付着させる準備運動のような塗布工程が必要ですが、動かすだけで撥水コーティングできるのは大きなメリットといえます。

●雪用ワイパー

 雪が多い地域や寒冷地などで重宝されるワイパーです。グラファイトやシリコンなどを組み合わせ、気温が下がっても硬化しにくく、またウインドウ表面との摩擦係数を減らしてスムーズに稼働するように考えられたものです。

※ ※ ※

 ワイパーゴムは機能性が盛り込まれるほどに価格もアップしてしまうのですが、自分で撥水コーティング処理をするのが面倒な人には、ワイパーを稼働させるだけでコーティングできるのは便利です。

 また最近では、ウインドウに付いた油膜を落とす機能性を持った「トルマリン」配合のワイパーも登場するなど、進化しているようです。

 ワイパーは悪天候時にしか使用しないため、放置されやすい部品ですが、劣化したワイパーのビビリ音や拭きムラは安全にも関わる部分なので、できる限り良好な状態のワイパーを使用しましょう。

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