ライバルには負けない実力の持ち主? とある性能に秀でた車5選
くるまのニュース / 2021年2月12日 6時10分
クルマの性能を推し量るために重要なのがスペックや装備です。カタログや商品サイトに必ず掲載されており、数字や内容を見れば、ある程度はそのクルマの実力がわかります。そこで、ある性能では他車には負けないという一芸に秀でたクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
■この分野なら負けないというクルマを紹介
クルマは乗ってみないと実力はわかりません。しかし、カタログや個々の商品サイトに掲載されているスペックや装備を見ると、ある程度は実力を推し量ることができます。
とくに数字で表記できる性能や、装備する機能などは、カタログからでも理解が可能です。
そこで、カタログデータや走行データを見てわかる、他車には負けない性能を持ったクルマを、5車種ピックアップして紹介します。
●ホンダ「シビックタイプR」
ハイパワーなだけでなくコーナリング性能も優れた「シビックタイプR」
ホンダの高性能モデルといえば「タイプR」シリーズです。1992年に登場した「NSXタイプR」、1995年の「インテグラタイプR」に続き、第3のタイプRとなる「シビックタイプR」を1997年に発売。
現在は、2017年に発売された5代目シビックタイプRが唯一の存在となっています。
外観は巨大なリアウイングやエアロパーツによるアグレッシブなスタイルで、内装も専用パーツによりスポーティに演出。
エンジンは最高出力320馬力の2リッター直列4気筒ターボを搭載し、組み合わされるトランスミッションは6速MTのみを設定しています。
また、5代目シビックタイプRの大きな特徴として、走行モードが「コンフォート」「スポーツ」「+R」の3つから選べ、コンフォートならば街中でも硬すぎない足まわりとなり、これまでのモデルに比べて快適な走りも可能になったことが挙げられます。
そして、2020年に発表された改良モデルでは、鈴鹿サーキットにおいて2分23秒993というFF車で最速のラップタイムをマーク。
デビュー当時、ドイツのニュルブルクリンクでも最速ラップをマークした実績もあり、現在のところFF車最速はシビックタイプRで揺るぎないでしょう。
なお、現行のシビックタイプRは完売の状態で、次期モデルについてはまだアナウンスされていません。
●トヨタ「ヤリス ハイブリッド」
実燃費でも驚異的な数字を叩き出すという「ヤリス ハイブリッド」
2020年2月に発売されたトヨタの新世代コンパクトカー「ヤリス」は、「プリウス」を上まわる世界最高クラスの低燃費を実現。
ボディサイズは全長3940mm×全幅1695mm×全高1500mmとコンパクトながら、数多くの最新テクノロジーが詰め込まれています。
パワーユニットは1リッター直列3気筒ガソリンに新開発の1.5リッター直列3気筒ガソリン、そして1.5リッターガソリンエンジン+モーターのハイブリッドをラインナップ。
1.5リッターガソリン車には6速MTも設定されるなど、スポーティな走りと高い環境性能を両立しています。
燃費は前述のとおり世界最高レベルを実現しており、ハイブリッド車でWLTCモード・36.0km/L、リアタイヤをモーターで駆動する4WDモデルでもWLTCモード・30.2km/Lを達成するなど、もはや敵なしといったところです。
なお、国産現行モデルの登録車で、燃費トップ5のうち、4台がトヨタ車で、5位に辛うじて日産「ノート」がランクインしています。
●スズキ「スイフトスポーツ」
スズキが誇る軽量化技術の粋が集められた「スイフトスポーツ」
スズキ初代「スイフトスポーツ」は2003年に発売され、軽量コンパクトなボディに高性能なエンジンを搭載し、安価ながら高い走行性能を実現したことで人気を博しました。
そして、現行モデルのスイフトスポーツは4代目で2017年にデビュー。スイフトに対してトレッドを30mm拡大し、それに伴いフェンダーを左右に20mmずつ広げたことで全長3890mm×全幅1735mm×全高1500mmとなり、シリーズ初の3ナンバーサイズとなりました。
ボディが大型化したにもかかわらず、新たなプラットフォームの採用で軽量化と高剛性化を両立し、6速MT車でわずか970kgという3ナンバー車では圧倒的な軽量ボディを実現。
140馬力を発揮する1.4リッター直列4気筒ターボエンジンと、この軽量な車体が相まって、低回転域からでも力強い加速が可能です。
ちなみ、スタンダードな「スイフト」の最軽量モデルは840kgで、これは一部の軽自動車よりも軽くなっています。
■エンジンスペックの覇者と、オフロードのキング
●メルセデスAMG「A45 S 4MATIC+」
まさにターボの偉大さがわかるハイパフォーマンスカーの「A45 S 4MATIC+」
メルセデス・ベンツでもっともコンパクトなモデル「Aクラス」は、2018年に現行モデルの4代目が登場。そして、超高性能な「AMG A45 S 4MATIC+」をラインナップしています。
A45 S 4MATIC+に搭載されるエンジンは2リッター直列4気筒ターボで、最高出力は421馬力を発揮。
排気量が大きければ必然的に出力が大きくなりますが、エンジンの持つポテンシャルを推し量るには、排気量1000ccあたりの馬力で推し量ることができます。
そこで、A45 S 4MATIC+の場合で計算すると211馬力/リッターとなり、これはひと昔前のレーシングカーの領域に到達しているといえ、現在、販売されているモデルのなかでは世界最高です。
これほどまでのハイパフォーマンスカーながら、普段使いでもまったく問題ないフレキシブルさもあり、テクノロジーの進歩には驚かされます。
●レクサス「LX570」
高級車でありながら世界トップクラスの悪路走破性を誇る「LX570」
日本では山間部や原野を除くと、クルマが走行する道路のほとんどはアスファルトやコンクリートで舗装されており、簡易舗装を含めた舗装率は80%を超えるといいます。
一方で、世界に目を向けると、砂漠や湿地、岩が散乱するガレ場など、クルマには過酷な環境も存在。
そうした悪路でも高い走破性を誇るのがクロスカントリー車で、国産モデルで最高峰に位置するのが、レクサス「LX570」です。
トヨタ「ランドクルーザー200」譲りのタフさに加え、レクサスならではのクラフトマンシップによる上質な内装をあわせ持つことが特徴です。
搭載するエンジンは最高出力377馬力を誇る5.7リッターV型8気筒で、駆動系には副変速機構をもつ「マルチテレインセレクト」を装備し、走行モードの切り替えが可能です。
モードセレクタースイッチで「ROCK/ROCK&DIRT/MOGUL/LOOSE ROCK/MUD&SAND」の5つのモードから、路面の状況に合わせて最適な走行モードを選択できます。
また、ドライバーがアクセル/ブレーキ操作から解放される「クロールコントロール」も装備されており、砂地や泥濘地で脱出困難な状況でも、クルマがアクセル操作とブレーキを自動で制御して脱出をサポート。
ほかにも、クロールコントロール作動時にすぐれた回頭性を実現する「ターンアシスト機能」や、車両周辺の状況をモニター映して車両下の状態やタイヤ位置を確認できる「マルチテレインモニター」などを装備し、まさに命の危険がある状況でも頼りになる存在です。
LX570は生粋のラグジュアリーカーながら、横方向の最大安定傾斜角44度、登坂能力45度と、スペック的にもすぐれたオフロード性能を発揮します。
ちなみに車重は2730kg(8人乗り)、燃費はWLTCモード・6.6km/Lと、国産乗用車でもっとも重量級かつ非経済的モデルとしても君臨しています。
※ ※ ※
冒頭にあるとおり、クルマの本当の実力を知るには、乗って確かめるしかありません。むしろ、乗ってみることはクルマ選び最大の醍醐味といえます。
クルマは家に次ぐ高額な買い物といわれていますから、納得いくまで試乗することをおすすめしますが、中古車では試乗もできないケースが多く、そうした場合はスペックや見た目で判断するしかありません。
それでも、実車を見て、シートに座り、エンジンをかけてみるだけでも、いろいろと感じ取れることがあると思います。
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