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見た目だけじゃない! ホンダ新型「ヴェゼル」は中身も超進化 「早く乗ってほしい」訳は

くるまのニュース / 2021年2月22日 10時10分

ホンダが2021年2月18日に世界初公開した新型「ヴェゼル」は、内外装だけでなく中身も大きく進化しました。開発責任者は「とにかく早く乗っていただきたいです」と話しますが、その理由はいったい何でしょうか。

■デザインは“CX-ハリアー”ともいわれているが…

 今やホンダの屋台骨を支える存在であるコンパクトクロスオーバーSUV「ヴェゼル」が2代目に進化、2021年4月の正式発売に先駆けて公開されました。

 ここ最近、日本車の世界戦略モデルは海外で発表されるケースが一般的でしたが、ヴェゼルは日本で世界初公開、発売も日本が最初となります。ホンダの関係者に理由を聞くと「ヴェゼルにとって、日本は非常に重要な市場なので」と語っています。

 2013年に登場した初代モデルは7年半近いロングライフとなりましたが、商品改良や追加モデルなど着実な進化も相まってモデル末期まで安定したセールスを記録。ワールドワイド(海外では「HR-V」として販売)での累計販売は384万台です。

 新型モデル開発のグランドコンセプトは「AMP UP YOUR LIFE(あなたの生活を増幅させる)」。

 その実現のためにはスペックや機能に加えて、数値には表れにくい「信頼」、「美しさ」、「気軽な愉しさ」をクルマ全体で引き上げることを重要視したそうです。この辺りは「心地よさ」をテーマにしている4代目フィットと方向性はよく似ています。

 新型ヴェゼルのエクステリアは現行モデルに対して「よりクーペライク」、「よりスタイリッシュ」という意味ではキープコンセプトですが、いい意味では力が抜けた「ホワッ」とした雰囲気であることから、先代と比べるとイメージはガラッと変わっているように感じました。

 パッと見るとボディサイズが拡大されたように見えますが、数値的には初代とほぼ変わらないそうです(スペックは今回未発表で、発売時に公表)。

 驚きなのはボディとの一体感を高めた同色のフロントグリルの採用です。4代目フィットや「ホンダe」ほど飛んでいませんが、これが新ホンダデザインの方向性なのでしょう。

 実は筆者(山本シンヤ)も実車と初対面した時は「???」でしたが、強面顔からホノボノ系のホッとする雰囲気とルーフラインやキャラクターラインが控えめのサイドのボリューム感とのバランスは悪くないと感じました。

 ちなみにネットでは、“CX-ハリアー”といわれていますが、実車を見ると意外と“ホンダ”しています。

 ちなみにホンダアクセスからこれまでのイメージを残すフロントグリルの用意もありますが、これを装着するとホンダというよりアキュラっぽく見えるかもしれません。

 インテリアは大きく刷新されました。

 インパネ周りはコクピット感覚が強めでスペシャリティ感が強かった初代から一新され、水平基調の伸びやかなデザインを採用。

 メーターやセンターコンソール周りはオーソドックスなレイアウトですが、ノイズレスなインパネ上面による爽快感、エクステリア~インパネ~ドアトリムの連続性のある導線、そして視界性の高さなどは4代目フィットとの共通性も感じます。

 加えて、パノラマルーフやそよ風のような風の流れを生む工夫が施された左右のエアコン吹き出し口の採用など、機能面でも開放感や爽快さをサポートしています。

 新型ヴェゼルは質感の高さもポイントで、柔らかな触感の素材積極的な使用やメッキ/ピアノブラックなどの加飾などのバランスなども相まって、兄貴分の「CR-V」を大きく超えるレベルです。

 エクステリアを見ると「居住性よりデザイン重視?」思われがちですが、こちらも見た目と逆でむしろ向上しています。

 筆者(身長170cmの典型的な日本人体系)が後席に座って簡易計測してみると、膝回りは拳2個以上、頭上は拳1個の余裕がありました。

 さらにウィンドウ面積の広さやフロントシート形状の工夫などにより、数値以上の解放感です。インテリアカラーはブラックが基本ですが、インテリアデザインとのバランスは、新グレード「PLaY」のみに用意されるグレージュがお勧めです。

■「やれることは全て盛り込んだ」新型ヴェゼルの走りの実力は?

 メカニズムですが、今回は概要のみの発表でスペックなどは正式発売時に明らかにされるとのことですが、筆者の実車チェックと開発責任者からのヒントをもとに紹介していきたいと思います。

 パワートレインは2種類です。ガソリン車(1.5リッター+CVT)は廉価版のみ設定で価格訴求や法人需要のためという位置づけ。メインとなるのは1.5リッター+2モーターのハイブリッド「e:HEV」です。

 このユニットは大きく分けるとコンパクト設計のフィット用と高出力仕様の「インサイト」用がありますが、ボンネットを開けて見ると各アイテムのレイアウトなどはフィット用と瓜二つです。

 開発責任者の岡部宏二郎氏は初代の開発だけでなく改良も担当していた「Mr.ヴェゼル」という方。

 岡部氏の「初代の1モーターハインブリッド(i-DCD)は、最後まで力強さと滑らかさに課題が残っていたので、その辺りはe:HEVで解消されています」という言葉を信じると、フィットよりも車両重量の重さをカバーするべく出力アップがおこなわれているはずです。

 フットワーク系は「センタータンクレイアウト採用」以外は未公表ですが、下回りを覗いてみたときのトーションビームのリアサス回りの形状から推測すると、初代のアップデート版と考えていいでしょう。

 ちなみに初代は「フィットベース」といわれていますが、実はシャシ周りはひとクラス上の「シビック(8代目の欧州仕様)」のアイテムを水平展開するなど独自スペックだったことはあまり知られていません。

ホンダ新型「ヴェゼル」ホンダ新型「ヴェゼル」

 タイヤは、今回の展示車には225/50R18の「ミシュラン・プライマシー4」が奢られています。ここ最近のホンダ車はマイナーチェンジでミシュランを履くケースは多いですが、デビュー時からの採用は珍しいです。

 岡部氏は「初代は乗り心地で課題を残していたのは事実です。また、ハンドリングに関しても途中で追加した『ツーリング』で大きく手を入れましたが、やり切れていないこともいくつかあったのも事実です。

 新型はそんな反省も含めてやれることは全て盛り込んでいます。ハンドリングはノーマルでRS/ツーリングはもちろんモデューロXをも超えるレベル、乗り心地は初代から大きくレベルアップさせています。

 さらに4WDにも力を入れていますので、とにかく早く乗っていただきたいです」と語っています。

 前述のとおり岡部氏は初代の良い所/悪い所も全て知る「Mr.ヴェゼル」といってもいいエンジニアですから、彼がそこまでいうなら期待しておきましょう。

 安全支援系のデバイスは初代と同じく「HONDA SENSING」ですが、システムは最新仕様へとアップデート。

 機能追加(後方誤発進抑制機能/近距離衝突軽減ブレーキ/オートハイビーム)や機能向上(衝突軽減ブレーキ/路外逸脱抑制機能、標識認識機能/渋滞追従機能付ACC、車線維持支援システム)などがおこなわれています。

 一般的に成功したモデルの次のモデルは熟成方向になるケースが多いですが、新型ヴェゼルはある意味「正常進化」、ある意味「刷新」に感じました。

 ネットでの評価は賛否両論のようですが、実車を見ると印象は変わると思っています。なぜなら、実車を見て・触れた自分がそうでしたから。

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