6000万円オーバー!! クラシック・ランボ「400GT」はこれからもっとプレ値がつく!
くるまのニュース / 2021年2月28日 19時10分
ランボルギーニが自動車メーカーとして創業したばかりのころの「400GT 2+2」は、「350GTV」からどのように進化したモデルなのだろうか。
■トラクターからスーパーカーへ
1960年代に、農業用トラクターの開発と生産で財を成したフェルッチオ・ランボルギーニが、次なる目標としたのは、長年の夢であった自動車メーカーの設立だった。
彼は現在も本社が置かれている、ボローニャ近郊のサンタアガタ・ボロネーゼの地に自動車メーカー、アウトモビリ・フェルッチオ・ランボルギーニ社を創立するための土地を購入。自らの名を掲げた自動車を生産するためのファクトリーの建設を始めたのである。
●1967 ランボルギーニ「400GT 2+2」
ランボルギーニからの第1作、「350GTV」は、1963年10月に開催されたトリノ・ショーで華々しくデビューを飾る。
フロントに搭載されたエンジンは、フェラーリをライバルとするだけに、3.5リッターV型12気筒を採用。チーフ・エンジニアは、フェラーリで「250GTO」などの作を残したジョット・ビッザリーニであり、彼とランボルギーニとの間には、一定のギャランティのほかに、設定以上のパワーを得ることができたら、さらにボーナスが支払われるという独特な契約までもが結ばれていたという。
ビッザリーニ作のV型12気筒エンジンがもっとも大きな特徴としていたのは、まだフェラーリも採用していなかったDOHCのカムシャフトレイアウトを実現し、各々のバンクのカムシャフト間にキャブレターを配置するという構造だった。
最高出力は360psに達成し、フェルッチオを大いに満足させるが、実際のフィーリングはレーシングエンジンの如くピーキーで、フェルッチオが目指す高級GTのキャラクターには適さなかったようだ。
フェルッチオはボディデザインに完全に満足していなかったこともあり、トリノ・ショーの終了を待たずに、350GTVをサンタアガタの本社へと引き上げてしまったという逸話も残っている。
■クラシック・ランボルギーニは買いか?
ここから始まったのが、ジャン・パオロ・ダラーラやパオロ・スタンツァーニという、まだ20代という若さのエンジニアによる350GTVの改良作業だった。
エンジンはダウンドラフト・タイプのキャブレターを新採用するなどの手が加えられ、最高出力は270psへと低下するが、扱いやすさは確実に向上した。
そして1964年のジュネーブ・ショーで、350GTVの改良版である「350GT」は、250km/hの最高速を誇る、高性能でかつ高品質なGT=グラン・ツーリスモとしてデビューを飾るのである。
●1967 ランボルギーニ「400GT 2+2」
キャビンにはリアにプラス2シートが設けられた「400GT 2+2」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's
今回RMサザビーズが2021年2月のレトロ・モービルに併せて開催する「パリ・オークション」に出品した「400GT 2+2」は、この350GTをベースにさらに高性能化を図ろうと企画されたモデルである。
その背景にはフェラーリが、それまでの「250GT」シリーズの後継車として「275GTB」を発表。最高出力を280psにまで高めたことも理由にあったはずだ。
サンタアガタ・ボロネーゼのエンジニアリング・チームは、既存のV型12気筒エンジンの排気量を4リッターに拡大することで、新たに320psの最高出力を得ることに成功した。
キャビンにはリアにプラス2シートが設けられ、車名は正式には400GT2+2と呼ばれるようになった。エクステリアでは350GTの楕円形2灯式から、丸型4灯式を採用したのが大きな特徴となる。
さらにボディの素材もスチールに変更され、これが車重の増加に大きく影響を及ぼすことになる。
400GTの生産は1968年まで継続され、生産が終了するまでに274台がサンガアガタ・ボロネーゼの本社工場をラインオフしている。
。
オークション・マーケットでは、「ミウラ」と「カウンタック」以外は、相場は値上がりしないと評されるランボルギーニだが、同社のクラッシック部門であるポロ・ストリコの調べによれば、400GT2+2、あるいはその前身である350GTにも確実に値上がりの様相が見られるという。
参考までにパリ・オークションでの結果は、47万7500ユーロ(邦貨換算約6160万円)であった。
外部リンク
この記事に関連するニュース
-
今や有名サッカー選手御用達の「ハイパーカー」だが…90年代、財政難にあえいでいた孤高の名門〈ランボルギーニ〉が大復活を遂げたワケ
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年4月23日 11時30分
-
ランボルギーニ・エスパーダ、ミウラ、カウンタックも!ガンディーニがデザインした名車の実物ズラリ
よろず~ニュース / 2024年4月20日 11時0分
-
日産が「和製スーパーカー」投稿! ゴールドアクセントが強烈!? わずか50台の限定発売… 「GT-R50」とは
くるまのニュース / 2024年4月17日 12時10分
-
この耕うん機を作った自動車メーカーは? タイヤがあるからクルマの一種か…
マイナビニュース / 2024年3月30日 11時20分
-
カーデザインの巨匠、ガンディーニ追悼展を開催へ…オートモビルカウンシル2024
レスポンス / 2024年3月27日 12時30分
ランキング
-
1Wi-Fiルーターの寿命ってどれくらい? 買い替えを検討するべきサインはありますか?【専門家が解説】
オールアバウト / 2024年4月22日 21時25分
-
2「しまむらグループ大創業祭」を開催、豊富な商品をお得に - 4月24日よりスタート
マイナビニュース / 2024年4月24日 10時37分
-
3流行りの調理法も実はNG? 炊飯器が壊れやすくなる使い方5選【家電のプロが解説】
オールアバウト / 2024年4月23日 21時15分
-
4納豆のタレやワサビなどの余った小袋調味料は、どう処分すればいい? 正しい捨て方と活用法
オールアバウト / 2024年4月23日 20時15分
-
5日本中で大号令「貯蓄から投資へ」に感じる違和感 預貯金は時代遅れ? 金利が動く今考えたい本質
東洋経済オンライン / 2024年4月24日 9時20分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください