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3000万円オーバー! 誕生から50周年の「カウンタック」の価格が高騰中!!

くるまのニュース / 2021年3月19日 11時50分

第一次スーパーカーブームの立役者であり代表的な1台が、ランボルギーニ「カウンタック」だ。16年というモデルライフのなかで、常に進化し続ける宿命を持ったカウンタックは、後期モデルでも人気があるのだろうか。

■誕生から50年、カウンタックに注目が集まっている!

 ランボルギーニがカウンタックを生産していたのは、1974年から1990年までである。

 生産期間は16年間と長いが、この間に誕生したバリエーションは、ファーストモデルの「LP400」から「LP400S」、「LP500S」、「5000QV(クワトロ・バルボーレ)」、そしてファイナルモデルとなった「25thアニバーサリー」の5モデルとなる。

 このなかでベストセラーとなったのは、1998年から1990年までのわずかな期間に657台の生産がおこなわれた25thアニバーサリーにほかならなかった。

●1984 ランボルギーニ「カウンタックLP500S」

 25thアニバーサリーの成功は、カウンタックの歴史を語るには欠かせない。

 なぜならばこの時代すでにランボルギーニは、アメリカのクライスラー傘下にあり、25thアニバーサリーはランボルギーニの創立25周年を祝すると同時に、ランボルギーニに明るい未来が待つことを、多くのカスタマーやファンにアピールしたからである。

 だがこの25thアニバーサリーの前作となる5000QVも、ランボルギーニにとっては決して失敗作ではなかった。

 5000QVもクライスラーの意向により、インジェクション付きのアメリカ仕様がきちんと用意されたという事情もあり、こちらも実は632台の生産がおこなわれたヒット作だったのだ。

 ちなみにファーストモデルのLP400は150台、LP400Sは237台、LP500Sは321台が生産されたというのが定説となっている。

■後期型のファーストモデルたる「LP500S」の落札価格は?

 ここで注目したいのは、カウンタックの歴史を前期と後期に分けるとするのならば、後期型のファーストモデルと称してもよいのがLP500Sだ。

●1984 ランボルギーニ「カウンタックLP500S」

カウンタックの後期型ファーストモデルと称してもよい「LP500S」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby'sカウンタックの後期型ファーストモデルと称してもよい「LP500S」(C)2020 Courtesy of RM Sotheby's

 LP500Sに搭載されたV型12気筒エンジンのボア×ストロークは、85.5×69mmにまで拡大され、総排気量は4754ccとなった。

 逆に圧縮比は9.2にまで下げられたものの、排気量アップの効果は大きく、LP400Sからそのまま受け継がれたウエーバー製45DCOE型キャブレターとの組み合わせで、375psの最高出力を得るに至った。

 この数字はファーストモデルのLP400と共通だが、1000rpmも下の回転数で発揮され、扱いやすさは大きく向上している。これも排気量拡大による効果だといえるだろう。

 今回RMサザビーズのオンライン・オークション「オープンロード」に出品されたカウンタックは、1984年式であるから、最終期に近いLP500Sだ。

 リアのエンブレムには北米向けに「5000」の文字があるが、正式な車名はもちろんLP500Sである。

 ランボルギーニの記録によれば、当初の出荷先はドイツのディーラーで、その直後にアメリカのオハイオ、フロリダのディーラーを経て、カスタマーのもとに届けられたとされている。

 現在までの走行距離は4万8005km。ボディペイントのコンディションも、そしてブラックレザーでトリミングされたバケットシート、コンソール、ドア、ステアリングホイールなどのインテリアの状態も良好だ。

 レストアのベースとしてはとても魅力的な存在といえる。

 参考までに今回の落札価格は、28万500ドル(邦貨換算約3060万円)。「ミウラ」の流通量が少なくなったいま、これから狙うべきランボルギーニは、やはりカウンタックということか。

 カウンタックは、じりじりとミウラに続いて価格高騰の気配を感じる1台である。

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