2021年はスバルの新型車が続々登場!? BRZやアウトバックにWRX! 新型EVの行方は?
くるまのニュース / 2021年3月31日 10時10分
例年では年に1車種ずつしか新型車を出さないスバルですが、2021年は複数の新型車がスタンバイしているようです。一体どのようなモデルが登場するのでしょうか。
■2021年はスバルの当たり年!? 登場予定の新型車とは?
スバルは、国産メーカーのなかでも比較的規模が小さく、販売する車種も限られています。
近年では、2016年に「インプレッサ」、2017年に「XV」、2018年に「フォレスター」、2020年に「レヴォーグ」と、新型モデルは年に1車種、マイナーチェンジや年次改良を数車種発売するのが通常でした。
しかし、2021年はスバルの新型車が数多く登場する年になりそうです。一体どんな新型モデルが登場する予定なのでしょうか。
まずは新型「BRZ」です。BRZは、トヨタ「86」の兄弟車で、トヨタとスバルが共同開発したFRスポーツカーとして、初代モデルが2012年に登場しました。
そして2代目となる新型BRZが2020年11月に北米で世界初公開されており、初代モデルにコンセプトはキープしつつ、よりメリハリの利いた筋肉質なスタイルに変更されることが明らかになっています。
新設計のヘッドライトや、新型レヴォーグのようなテールランプを採用するなど、新型モデルはスバルファミリーとして、ほかのスバル車と共通するスタイルが取り入れられます。
インテリアも最新のデザインとなり、デジタルメーターを採用。シートは高いホールド性とフィット感のあるスポーツシートが備わり、疲れにくく運転に集中できるコクピットを実現しました。
エンジンは、それまでの2リッター水平対向4気筒エンジンに代わり、2.4リッター水平対向4気筒エンジンを搭載し、動力性能が向上。組み合わされるトランスミッションは、初代モデルと同様に6速MTと6速ATです。
プラットフォームは最近のスバル車に用いられているスバルグローバルプラットフォーム(SGP)ではありませんが、SGP開発の知見を活かし、インナーフレーム構造や構造用接着剤などを採用。
ボディを再構築することで、ステアリング操作の応答性を高め、より軽快な動きを実現したといいます。
そして、BRZとして初めてとなる運転支援システム「アイサイト」がAT車に設定され、安全性が高くなりました。
トヨタとスバルは、共同開発した新型車のお披露目を2021年4月5日にオンラインで合同開催すると発表。詳しい車種は明らかにしていませんが、新型86と新型BRZのお披露目と考えて間違いないでしょう。
新型BRZは、前述のようにすでに北米で公開されているので、ある程度情報が出ている状態ですが、新型86はベールに包まれたままでした。
ユーザーからの関心も高く、くるまのニュースで実施したアンケートでは、「スポーツカーが好きだから(86)」や「既に出ているデザインがとても好み(BRZ)」というコメントがあり、一体どんなデザインで登場するのか期待されます。
※ ※ ※
BRZ以外の新型車として、新型「レガシィ アウトバック」と新型「WRX S4」の登場が予想されます。両車ともに2021年1月下旬に生産を終了しており、これは次期モデル登場への準備とみられます。
2019年7月に北米で新型アウトバックがデビューしていますが、現在は日本向けに仕様や機能を開発しているところです。
北米のアウトバックは2.5リッター水平対向4気筒エンジンと2.4リッター水平対向4気筒ターボエンジンを搭載。いずれもリニアトロニックCVTとシンメトリカルAWDが組み合わされます。
一方、日本仕様の新型アウトバックのエンジンは、新型「レヴォーグ」に搭載された新開発の1.8リッター水平対向4気筒エンジン(CB18型)が採用されるものと思われます。
また、「フォレスター」などにラインナップされる、ハイブリッドの「e-BOXER」を搭載する可能性も否定できません。
新型アウトバックは、従来モデルよりも剛性を高めたSGPを採用し、ステアリング操作に対する正確なレスポンスや快適な乗り心地、静粛性の高い室内を実現しました。
外観のデザインも一新。タフさとスタイリッシュさを兼ね備えたスタイルとなります。
内装はスバルのクロスオーバーSUVのフラッグシップとして高級感のあるデザインに変更されますが、なかでもインパネ中央には11.6インチの縦型ディスプレイが備わっており、先進性が感じられる室内です。
なお、2021年3月に発売されたオーストラリア仕様のアウトバックには、「ドライバーモニタリングシステム」が搭載されました。
ドライバーモニタリングシステムは、ドライバーの顔を認識してシートポジションやドアミラー、エアコンなど、ドライバーに合わせて自動調整することができます。
新型レヴォーグにも搭載されていますが、前述の機能のほか、高速道路において高度運転支援システム「アイサイトX」作動時に、ドライバーのわき見運転や居眠り運転を見守り、急病などで意識を失ったときにクルマを安全に停車させる機能を備えています。
日本仕様の新型アウトバックにもドライバーモニタリングシステムが搭載されれば、同時にアイサイトXも装備される可能性が高いといえそうです。
アウトバックにつても根強いファンが新型の登場を心待ちにしており、「スバルのSUVが好きだから」「クルマ作りの姿勢がいい」「次の車の候補なので」という声が寄せられています。
■スポーツセダンWRXやトヨタと共同開発のEVは?
「WRX」は、2019年12月にSTIがひと足先に生産終了となりました。
これは、搭載されるEJ20型の2リッター水平対向4気筒ターボエンジンが生産を終えるためで、2リッターターボでもFA20型という別のエンジンを搭載するWRX S4は、前述のように2021年1月まで生産されていました。
そして、新型モデルとして2021年に登場する予定とされているのはWRX S4で、新たに2.4リッター水平対向ターボエンジンを搭載すると予想されます。
スバル新型「WRX」のコンセプトカー「ヴィジヴ パーフォーマンスコンセプト」
排気量こそアップしていますが、北米で販売される3列シートSUV「アセント」などにも搭載される2.4リッターターボエンジンは、動力性能と燃費性能を両立したダウンサイジングターボとして位置づけられており、スポーツセダンとしてハイパフォーマンスな走りが要求されるWRX S4に相応しいエンジンだといえるでしょう。
デザインは、新型レヴォーグのようなシャープな塊感を表現した「BOLDER」を取り入れるであろうことは、過去に公開されたコンセプトカー「ヴィジヴ パフォーマンスコンセプト」からも明らかです。
新型WRXに期待するユーザーの意見として、「一番乗りたいクルマ」「性能が良さそう」「速くて格好いいと思う」などがあり、パフォーマンスを重視する人に注目されています。
また、気になるWRX STIの登場はWRX S4よりも後になるようです。
WRX S4のトランスミッションはリニアトロニックCVTですが、WRX STIは6速MTを搭載する予定。
しかし、2021年11月以降に新車で販売されるクルマには衝突被害軽減ブレーキ(通称:自動ブレーキ)の装着が義務となりますが、スバルのアイサイトは電子パーキングブレーキ付きのCVTにしか対応していません。
そのため、新型WRX STIのMTに対応可能な自動ブレーキが必須となり、現在開発が進められているといわれています。
もし自動ブレーキに対応するMTが開発されれば、新型BRZの6速MTにも搭載されるものと思われ、さらには、MT車が廃止された「インプレッサ」やフォレスターのMT仕様が復活する可能性もあるのではないでしょうか。
※ ※ ※
スバルの新型車は、モーターショーなどでコンセプトカーが出展され、その後市販化に至るケースが多く占めています。
いまだにコンセプトカーしか出展されていないモデルがあり、それがジュネーブモーターショー2019や東京モーターショー2019に登場した、クーペSUVの「ヴィジヴ アドレナリンコンセプト」です。
加えて、トヨタとスバルは共同でSUVタイプの新型EVを開発中としており、トヨタは2021年4月21日に一般公開される上海モーターショー2021(中国)にコンセプトカーを出展することを明らかにしました。
スバルのSUVタイプの新型EVのお披露目は、中国ではなく北米のモーターショーや東京モーターショー2021になることが予想されますが、アドレナリンコンセプトが同社初のEVモデルとして登場する可能性があるかもしれません。
いずれにしても例年より多くの新型車が登場予定のスバルでは、フルモデルチェンジ以外にもマイナーチェンジや一部改良も実施されることになっており、2021年はスバルが注目されることは間違いないでしょう。
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