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縦から横に!? 横長テールランプ採用車が増加傾向 世界的な流行りなぜ?

くるまのニュース / 2021年4月4日 9時30分

商品のデザインは、第一印象を決める重要な要素です。とくに、家の次に高額な買い物といわれるクルマでは、購入度合いを決める大きな部分です。そのクルマデザインのトレンドが最近変わってきたといいます。どのような変化があるのでしょうか。

■クルマのリアデザインに変化あり? ランプの横一文増加&縦型減少の理由とは

 最近のクルマは、リアのテールランプデザインに横一文のような造形を採用しているケースが増えています。
 
 同時にこれまでトレンドだった、縦型のテールランプ採用が減少しています。クルマのリアデザインにどのような変化が起こっているのでしょうか。

 最近よく見かけるようになった横一文デザインのテールランプは、ポルシェやアウディ、トヨタ(レクサス含む)が、数年前から採用するモデルを増やしています。
 
 トヨタ(レクサス含む)では、トヨタ「プリウス(マイナーチェンジ後)」「ハリアー」、レクサス「UX」「IS(マイナーチェンジ後)」が挙げられます。

 このなかで、2015年に登場した現行プリウスはデザイン面で不評だったこともあり、2018年12月にフロント・リアデザインを大幅刷新。この際に縦型テールランプから横型に変更しました。

 また、ハリアーはフルモデルチェンジで横一文のテールランプを採用。ハリアーの場合、先代モデルも横一文でしたが、さらに強調されたデザインとなっています。

 レクサスブランドのスポーツセダンとなるISでは、マイナーチェンジで左右分割だったデザインを横一文にすることで、リアビューの存在感が増し、正式発表前のティザー画像では黒背景に浮かび上がった横一文のテールランプが大きな話題となったほどです。

 さらに、2021年3月30日に世界初公開で話題となったレクサスのEVコンセプトカー「LF-Z Electrified」でも横一文のテールランプを採用しています。

 レクサスはリアデザインについて、「リア部分は、横一文字の薄型リアコンビネーションランプに、新たにレクサスロゴを配した表現とすることで、スピンドルボディとともに次世代のレクサスを象徴するデザインとしています」と説明しています。

 そのほか、2021年4月にフルモデルチェンジして発売されるホンダ新型「ヴェゼル」でも、現行型の左右分割から新型モデルでは横一文のデザインに変更しています。

 なぜ、このように横一文のテールランプが流行りつつあるのでしょうか。新型ヴェゼルの担当者は次のように説明しています。

「新型ヴェゼルでは、世界的にハイブリッドSUVのトレンドとなっているクーペスタイルとリアデザインの横一文テールランプを採用しています。

 新型ヴェゼルはBセグメントに属しますが、上のセグメント並みのラグジュアリーさを持つことで、クラスを超えた質感などをお客さまにご提供出来ればと思っています」

※ ※ ※

 このように横一文のテールランプというのは、従来のデザインから大きく変わった印象を持たせるのに重要な役割があることが分かります。

 また、前述とは別の国産メーカー担当者は次のように説明しています。

「最近のクルマでは内外装共に水平基調を意識しています。とくに、外観ではLEDが採用されたことで自由なライトデザインにすることが出来るようになりました。

 外観を水平基調のデザインにすることで、スタイリッシュかつワイドな印象を与えられます。そうすると、今風のデザインとなるのです」

■縦型テールランプから横方向の左右分割に変わった背景とは

 横一文テールランプが世界的にカーデザインのトレンドとなっている背景は分かりましたが、縦型から横方向の左右分割に変更する要因とは、どのようなものがあるのでしょうか。

 国産車において、縦型から横方向の左右分割に変わったモデルでは、日産「エクストレイル」が初代、2代目では縦型のテールランプを採用していましたが、現行となる3代目では横方向の左右分割に変更されました。

 エクストレイルのデザイン変更について、日産の販売店では次のように話しています。

「エクストレイルは、初代・2代目とオフロード志向のイメージを全面に押し出した販売戦略をおこなっていました。

 同時に縦型のテールランプは、雨天時や雪上での走行でも点灯する面積が大きいことから後続車からの視認性が良いとお客さまから好評でした。

 しかし、現行となる3代目ではそれまでとは違いオフロード志向は残しつつも、都市型SUVのようなスタイリッシュなデザインかつコンセプトに変わっています。

 それもあり、大型かつ縦型のテールランプも変更され、フルモデルチェンジした当時は、既存オーナーから不評でした」

日産「エクストレイル」は初代・2代目と縦型テールランプを採用(2代目後期ではLED化)したが、3代目では左右分割となった日産「エクストレイル」は初代・2代目と縦型テールランプを採用(2代目後期ではLED化)したが、3代目では左右分割となった

 また、2020年2月に4代目となったホンダ「フィット」では、先代となる3代目は縦型のテールランプでしたが、現行では横方向の左右分割となり、荷物の出し入れがしやすいようにテールゲートの開口部が大きくなっています。
 
 ホンダの販売店では次のように話しています。

「新しくなったフィットでは、丸みを帯びた誰もが愛着が湧くようなデザインとなっています。

 先代ではスポーティなデザインだったこともあり、一部のお客さまからは『もう少し大人しい見た目が良い』という声もありました。

 また、現行ではU字のようにテールランプが点灯します。この点灯がかわいいと好評です」

※ ※ ※

 クルマのフロントデザインはそのクルマに対しての第一印象を決める重要な部分です。
 
 一方で、リアデザインは自分自身が運転していると見ることは出来ませんが、後続車や周囲から見た際に印象が残りやすい部分となり、第三者に対しての主張という観点からすると大きな役割をもっています。

 そのため、輸入車のボルボでは長年、縦型のテールランプを採用し続けていることで、リアビューをひと目見てボルボだと分かるアイデンティティを形成しています。

 クルマのデザインは、その時代のトレンドを反映していますが、流行りに乗せたデザインか、伝統のデザインを貫くかは、そのブランド(モデル)のイメージを左右するため、さまざまな要素を踏まえて考えられているのです。

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