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トヨタが世界を救う!? WHO認証済のワクチン輸送車登場! 悪路走破可能な最強車投入へ

くるまのニュース / 2021年4月2日 16時40分

豊田通商は、トヨタ、B Medical Systemsと共に、3社が協業するワクチンを適切な温度で輸送するための保冷輸送車に対し、世界保健機関が定める医療機材品質認証を、2021年3月に取得したと発表しました。

■ワクチン保冷輸送車でのPQS取得は世界初

 豊田通商が、トヨタ、B Medical Systems(ビーメディカルシステムズ、以下、B Medical)の3社と協業する、ワクチンを適切な温度で輸送するための保冷輸送車が、世界保健機関(以下、WHO)が定める医療機材品質認証(Performance, Quality, Safety、以下PQS)を、2021年3月に取得したと発表しました。

 なお、認証登録会社は豊田通商で、ワクチン保冷輸送車でのPQS取得は、世界初となります。

 ワクチン接種は、感染症予防に対して有効な手段のひとつです。

 一般的な新生児用ワクチンは2度から8度での保管が必須といわれており、適切な温度管理の下でワクチンが保管されなければ使用することができません。

 途上国では、GAVIアライアンス(ワクチンと予防接種のための世界同盟)やUNICEF(国連児童基金)などの国際機関からワクチンの供給支援を受けられるものの、自国内の病院や診療所まで配送する際に、道路インフラが未整備であることに加え、適切な保冷輸送手段が無いために、輸送中の温度変化が原因でワクチン供給量の約2割(400億円相当)が毎年廃棄されています。

 そのことも原因のひとつとなり、ワクチンで予防可能な感染症により、毎年150万人の子どもの命が奪われているのが現状です。それらの現状を受け、今回の認証取得に至ったといいます。

 PQSは、国連の医療機材の調達において対象機材の開発を推進し、かつ品質水準を設けるべく定められた、WHO認可による医療機材の認証制度です。

 PQSを取得した医療機材は、国連関係機関をはじめ、大手NGOや慈善団体の機材選定基準にもなるため、これらの団体が自国で医療機材の認証制度がない途上国に対しても、PQSを認証基準とすることで輸送機材提供の支援がしやすくなり、ワクチンの有効利用の改善が期待されます。

 同取り組みは、ワクチン有効利用という途上国における社会課題解決への貢献とともに、昨今関心が高まるグローバルヘルスに関わる輸送分野でイニシアチブを発揮できるという意義を持つものです。

 また、新型コロナウイルス感染症用ワクチンを途上国へ公平分配する国際的枠組みであるCOVAXにおいても、PQSを取得したことにより同ワクチン保冷輸送車が使用可能となり、新型コロナウイルス感染症用ワクチンの輸送手段としての活用についても期待することができます。

●今回PQSを取得したワクチン保冷輸送車の概要

・車両はトヨタ「ランドクルーザー78」を使用し、積載するワクチン専用冷蔵庫は、B Medical「CF850」を使用
・冷蔵庫容量は396リッター(ワクチンパッケージ400個分の容量)
・冷蔵庫は独立のバッテリーにより電源無しで約16時間稼働
・冷蔵庫は、走行中は車両から充電し、駐車中は外部電源から充電可能

●各社の役割の概要

・豊田通商は、アフリカにおける事業で培った知見と課題認識力を生かし、PQS認証取得会社としてワクチン保冷輸送車を提供します。
・トヨタは、ランドクルーザー78の車両を提供します。
・B Medical Systemsは、ワクチン専用冷蔵庫 CF850を提供します。
・豊田通商グループのCFAO SASと、トヨタグループのトヨタカスタマイジング&ディベロップメントがワクチン保冷輸送車の架装を実施します。

 なお本件は、途上国における医療水準の向上への貢献が期待できるとし、厚生労働省の補助事業(WHO事前認証及び推奨の取得並びに途上国向けWHO推奨機器要覧掲載推進事業)の採択を受けた案件となっています。

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