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あまり知られていない事実? 意外な伝統を守っている車3選

くるまのニュース / 2021年4月8日 16時10分

長い歴史を刻んでいるクルマのなかには、コンセプトを変えることなく守り続けているモデルがあります。一方、それほど長い歴史はないものの、一貫して変わらない部分があるクルマも存在。そこで、意外と思える伝統を守ったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

■それほど重要じゃないかもしれない伝統を守っているクルマを振り返る

 半世紀にもおよぶ長い歴史を刻むクルマが存在しますが、そうしたモデルのなかにはコンセプトを守り続けているクルマがあります。

 たとえば、日産「フェアレディZ」は初代から一貫して6気筒エンジンを搭載するFR駆動で、ファストバッククーペのスタイルも50年以上変わっていません。

 またポルシェ「911」も、水平対向エンジンをリアに搭載するRR駆動という基本的なメカニズムを守っています。

 一方、それほど長い歴史を持っていないクルマでも、歴代でこだわっている部分があるモデルも存在。

 そこで、意外と思える伝統を守ったクルマを、3車種ピックアップして紹介します。

●スズキ「ワゴンR」

軽トールワゴンの先駆け的存在で今も人気をキープする6代目「ワゴンR」軽トールワゴンの先駆け的存在で今も人気をキープする6代目「ワゴンR」

 軽自動車は日本独自の規格であり、今も進化を続けています。その歴史を振り返ると、限られたサイズのなかで安全性と居住性を両立させなければならないという、大きな使命がありました。

 そこで、全高(室内高)を高くするのが居住性向上のひとつの手段として、商用1BOXバンをベースにした乗用タイプのモデルが登場。室内が広く使い勝手が良いモデルとしてヒットします。

 しかし、ボディ形状は商用バンのイメージが色濃く残っており、走行性能も高いとはいえず、軽自動車の主流にはなりませんでした。

 そうしたなか、1993年に「ワゴンR」が発売されると、軽トールワゴンという新たなジャンルが確立され、革新的なモデルとして大ヒットします。

 現行モデルは2017年2月に登場した6代目で、初代からボディ形状は大きく変わっておらず、リアドアもヒンジドアを継承していますが、もうひとつ初代から受け継いでいるのがMT車をラインナップしていることです。

 実は6代目ワゴンRはデビュー当初MTを設定しておらず全車CVTでしたが、2017年8月にベーシックな「FA」グレードにMTを追加設定しました。なお、先代の5代目も同様な措置が取られています。

 スズキは幅広いユーザー層のニーズに対応したとしていますが、おそらくワゴンRのMT車を買うユーザーはごくわずかでしょう。それでもスズキがMTを設定するのは、まさにユーザー本位の姿勢といえるのではないでしょうか。

 ちなみに、ワゴンRのMT車ではCVTのインパネシフトをフロアシフトに改め、パーキングブレーキを足踏み式から手動に、前席をベンチシートからセパレートシートに変更するなど、かなり改修されています。

●日産「エクストレイル」

アウトドアスポーツ好きに最適な装備が充実した3代目「エクストレイル」アウトドアスポーツ好きに最適な装備が充実した3代目「エクストレイル」

 かつて日産は「サファリ」や「テラノ」といった本格的なクロスカントリー4WD車を販売していましたが、それらよりももっとライトなSUVとして開発されたのが「エクストレイル」です。

 2000年に発売された初代エクストレイルは「サニー」などセダン系プラットフォームをベースにしたモデルですが、どちらかというとオフロード性能を重視。

 そのためアウトドア派に高く支持されましたが、撥水性能が高い生地を使ったシートや、水拭きできる荷室なども人気となった秘訣でしょう。

 現行モデルは2013年に登場した3代目で、コンセプトは初代から変わらず、内装もマリンスポーツやウインタースポーツに適した素材を継承しています。

 さらに、初代から変わらないユニークな装備が保温保冷機能付カップホルダーで、文字通り飲み物の保温と保冷ができるというものです。

 センターコンソールの中間部に位置し、見た目は一般的なカップホルダーと変わりませんが、機能としてはエアコンの温風もしくは冷風の吹出口があり、それを利用して保温と保冷をおこなう仕組みとなっています。

 位置やスペースに違いはありますが、この保温保冷機能は初代、2代目も装備しており、ユーザーからは好評なようです。

 ちなみ同様の装備はかつてホンダ初代「シティ」や2代目「CR-V」が採用し、純粋なクーラーボックスはレクサス「LX」やトヨタ「ランドクルーザープラド」(一部メーカーオプション)に搭載されています。

■ニーズが限られているものの「フィット」が守る伝統とは?

●ホンダ「フィット」

日常の使い勝手や運転のしやすさを重視し、全長もこだわって開発された4代目「フィット」日常の使い勝手や運転のしやすさを重視し、全長もこだわって開発された4代目「フィット」

 2001年に発売された新世代コンパクトカー、ホンダ初代「フィット」は、センタータンクレイアウトの採用でクラストップの広い室内空間を実現し、優れた燃費性能とスタイリッシュな外観などが相まって大ヒットを記録しました。

 現行モデルのフィットは2020年2月に発売された4代目で、8ライトウインドウの基本的なスタイリングと、センタータンクレイアウトは初代から継承されており、コンパクトなボディに広い室内空間、優れた経済性も変わっていません、

 さらに、初代から一貫してこだわっているのが4m未満となる全長です。

 初代のボディサイズは、全長3830mm×全幅1675mm×全高1525mm(「W」2WD)で、4代目では全長3995mm×全幅1695mm×全高1515mm(「e:HEV BASIC」2WD)です。

 SUVタイプの「CROSSTAR」のみ全長4090mmと4mを超えていますが、そのほかのグレードではすべて全長3995mmとなっています。

 この全長4m未満というのはカーフェリーを頻繁に利用するユーザーには重要なポイントで、「自動車航送運賃」が全長3m未満、3mから4m未満、4mから5m未満などに分類されているケースではお得になります。

 運賃は運行会社や航路によって異なりますが、全長4mを境に概ね3000円から8000円の運賃増になりますから、わずか数ミリが重要です。

 通勤や買い物など普段使いを重視したクルマでは、機械式立体駐車場に対応する全高1550mm以下とするのは珍しくありませんが、全長にこだわっているクルマは珍しいでしょう。

※ ※ ※

 前述にあるフェアレディZは、とくに伝統を守っているクルマといえます。

 誕生から52年もの歴史で一度も6気筒エンジン以外を搭載しておらず、頑なにFRにこだわって4WDを設定したこともありません。

 もうすぐ7代目のデビューが控えていますが、やはり6気筒エンジンのFR車という伝統は守られそうです。こうしたブレないコンセプトが、今もファンを引きつける魅力なのではないでしょうか。

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