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信号待ちで「N」に入れたらなぜダメ? 燃費向上効果はある? やりがち操作方法とは

くるまのニュース / 2021年4月11日 9時30分

信号待ちなどでAT車のシフトを「D」から「N」に入れる人がいますが、この行為は「燃費が向上する」という噂を耳にします。実際にNにすることでどのような影響があるのでしょうか。

■あなたは信号待ちで「N」にする人?

 クルマの燃費を少しでも良くしたいということは運転したことがある人なら思うことかもしれません。
 
 燃費を良くする行為として耳にするのが、信号待ちなどの停車時にAT車のシフトレバーを「D」から「P」もしくは「N」に入れるというものですが、このような行為はやめたほうがいいようです。

 ほとんどの国産AT車は、上から「P-R-N-D-LL(2/S/B)」という順番でシフトが配列されています。

 Pはパーキングの意味で駐車時に使用し、Rはリバースとなり後退時に使い、Nはニュートラルとなりエンジンからタイヤへの動力が伝わっていない状態です。

 Dはドライブを意味し、前進時に使用して、L(2/S/B)はローギアとなり、下り坂などでエンジンブレーキを強めに掛けたい場合などで使用します。

 こうしたそれぞれ特徴があるなかで、信号待ちなどの僅かな停車時の間にDの隣にあるNに入れることで、動力が伝わらずクルマが動かなくなります

 そのため、フットブレーキを踏んでいる足の疲れを軽減出来るとしておこなっている人が見受けられます。

 また、前述のようにエンジンからタイヤへの動力が伝わらないため、無駄な出力が無くなり、燃費向上に繋がるというのです。

 一見、メリットが多いように感じられますが、問題はないのでしょうか。

 都内で自動車整備業を営んでいるA氏は次のように話しています。

「基本的に信号待ちでは『N』にせず『D』のままが良いでしょう。それにはいくつか理由があります。

 ひとつめは、耐久性の問題です。AT車でNからDに入れた際、多少の振動があります。

 これは動力が伝わるときの変速ショックですが、通常の範囲でシフトを切り替える操作方法では耐久性として問題はありません。

 しかし、信号待ちなど僅かな時間のなかで頻繁にNとDを入れ替えると、徐々に振動が多くなり、古い車種などではそれが原因で故障する可能性があります。

 もうひとつは、信号待ちという状況でも常に周囲のクルマやバイク、歩行者が移動しています。万が一、何かのきっかけでNに入っているクルマが動き出すと、人はパニックになりすぐに止める動作が出来ないかもしれません。

 そのほか、平地だと思っていたら僅かに傾斜があり、勝手に動き出す可能性もありますので、安全面から考えれば、Dのままにしてブレーキペダルを踏むかオートブレーキホールドなどを使用するのが望まれます。

 また、燃費の向上ですが、厳密にいったら効果があるのかもしれませんが、これらふたつのデメリットを上回る効果は期待出来ないと思います。

 燃費を向上させたいのであれは、急加速など荒い運転はせず、空気圧を定期的に確認するなどのほうがよほど効果的だと思います」

 また、JAFの公式ツイッターでは、以前に次のように呼びかけをおこなっています。

「ATミッションのクルマで、交差点で停車するたびニュートラルにする人を見かけます。

 万が一エンジン回転が高い状態でDレンジにシフトしてしまうと大変危険。

 大事故にもなりかねません」

※ ※ ※ 

 JAFの呼びかけにもあるように、万が一の事故を防ぐ意味でも運転中はDレンジに入れたままのほうが良いようです。

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